『切羽へ』『あちらにいる鬼』などの直木賞作家・井上荒野の短編シリーズを配信開始
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『切羽へ』『あちらにいる鬼』などの直木賞作家・井上荒野の短編シリーズを配信開始

2023.06.09 11:00

『切羽へ』『あちらにいる鬼』など数多くの人気作がある直木賞作家・井上荒野さんの短編シリーズが、2023年6月9日(金)よりU-NEXTのオリジナル書籍として配信開始される。

本シリーズは、同じ出来事や人物を、複数の異なる人物の視点から描く短編小説。3ヵ月に1回更新、全5回を予定しており、第1弾のタイトルは『私たちが轢かなかった鹿』。山麓にある別荘に親友が訪れてきた日について、最初の語り手とその親友、両面から描き出す。また、シリーズ全編にわたって、イラストはMIKITAKAKO、デザインはalbireo・西村真紀子が手がけている。

私たちが轢かなかった鹿

井上荒野『私たちが轢かなかった鹿』

杏子は朝から落ち着かない。長年の付き合いになる親友の真弓が来るというのに。息子の晴も来る。二人が付き合っていることは事前に連絡があった。真弓には恋愛事情も何もかも打ち明けてきたはずなのに、今交際中の鷲尾のことはなぜか紹介できずにいる。

真弓も気分が落ち着かない。親友の息子と付き合っている気まずさと、杏子には到底語れない悩みがあるから。

親友と二人の恋人。同じ日、同じ出来事をそれぞれの視点から描く短編。

<著者プロフィール>

井上 荒野(いのうえ・あれの)

1961年東京生まれ。成蹊大学文学部卒。1989年「わたしのヌレエフ」でフェミナ賞、2004年『潤一』で島清恋愛文学賞、2008年『切羽へ』で直木賞、2011年『そこへ行くな』で中央公論文芸賞、2016年『赤へ』で柴田錬三郎賞、2018年『その話は今日はやめておきましょう』で織田作之助賞を受賞。他の作品に『もう切るわ』『ひどい感じ 父・井上光晴』『夜を着る』『リストランテ アモーレ』『あちらにいる鬼』『あたしたち、海へ』『そこにはいない男たちについて』『百合中毒』『生皮 あるセクシャルハラスメントの光景』『小説家の一日』『僕の女を探しているんだ』などがある。

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