【10月アニメランキング】新番『ダンダダン』『ブルーロック VS. U-20 JAPAN』がTOP2!
『嘆きの亡霊は引退したい』『転生貴族、鑑定スキルで成り上がる 第2期』などの地上波連動アニメも上位にランクイン
数千を超えるアニメ作品の中から、編集部が独断と「偏愛」を持ってオススメ作品を厳選しご紹介する本企画。
記念すべき第1弾は、なんと2025年に再アニメ化することが発表された、90年代を代表する名作中の名作アニメ『地獄先生ぬ~べ~』!令和の酷暑をヒンヤリと涼しくしてくれる、夏にもピッタリな本作の魅力をたっぷりと語りつくす!
『地獄先生ぬ~べ~』は第二次オカルトブーム真っただ中の90年代、1993年から99年にかけて「週刊少年ジャンプ」で連載された学園ホラーアクション漫画だ。当時の「週刊少年ジャンプ」を支える看板作品となり、96年に待望のアニメ化。
「この世には、目には見えない闇の住人たちがいる──」のキャッチフレーズに引きこまれた人も多いだろう。
それから時を経て2014年には漫画の続編や実写ドラマも始動し、そのほかにもアニメ映画やOVA、ゲーム、スピンオフ漫画が作られているなど、長くファンに愛され続ける作品となった。
まずはそんな『地獄先生ぬ~べ~』が多くの人に愛された理由から、作品の魅力に迫っていきたい。
主人公は、霊能力者であり“鬼の手”を持つ小学校教師・鵺野鳴介(ぬえのめいすけ)。童守小学校に赴任した彼が、愛する生徒を守るため危険な悪霊や妖怪と戦う姿を描く物語だ。
生徒たちから“ぬ~べ~”の愛称で親しまれ、子どもたちのことを第一に考える優しい熱血霊能教師なぬ~べ~だが、実は普段はドジでスケベなお調子者、モテない三枚目なキャラクターだ。いつも金欠になっていたり、おっちょこちょいなミスを連発したり、それでいてどこか憎めないお間抜けキャラ。思わず笑いを誘う日常が人間臭さや親しみやすさを生んでいる。
しかし、生徒の危機には必ず駆けつけるのが彼だ。いざ悪霊に立ち向かうという場面では生徒を守りながら命をかけて戦い、たとえ自身が傷つきボロボロになろうと必ず生徒を救い出す。
「俺の生徒に手を出すな!」
生徒への想いがこもったぬ~べ~のこのセリフに彼の魅力が詰まっている。教師としても、ひとりの人間としても尊敬できる、子どもたちのヒーロー然とした生き方に誰もが惹かれてしまうのだ。アニメではぬ~べ~を演じる声優・置鮎龍太郎氏の名演技によって、ぬ~べ~のギャップが生む魅力も倍増したと言える。
そして忘れてはいけないのが、普段は黒い手袋で隠している彼の左手が“鬼の手”であること。過去の事件で強大な力を持つ本物の鬼を封じた鬼の手は、ぬ~べ~のトレードマークだ。
普段は封印している鬼の手の解呪には、原作にはないアニメならではのある演出がある。強敵を前にして封印を解く際ぬ~べ~の眼が赤くなり、手の甲に梵字のような「鬼」の字が浮かび上がるのだ。こうして手袋から放たれる鬼の手は、その見た目の禍々しさと相まってたまらなくかっこよく、何より強い!
親しみやすくて頼りになり、でも普段はやっぱりおバカで事あるごとに笑わされる。こんな先生が自分の学校にいてくれたら、と思った視聴者は非常に多いだろう。
ぬ~べ~が担任を勤める童守小学校5年3組の生徒たちや頼りになる仲間もまた、本作を支える主役と言える。
サッカー少年の立野広や、彼のガールフレンド・稲葉郷子。おてんばな少女・細川美樹。ちょっぴりワルな木村克也。臆病だが心優しい栗田まことなど、個性豊かな5年3組の生徒たちが登場する。しかし物語の初期はぬ~べ~が赴任したて、ということもあり、彼らとの仲はまだ近くない。毎話さまざまな事情から悪霊や妖怪に狙われる生徒をぬ~べ~が助け、時にはぬ~べ~が生徒たちに助けられながら、たしかな信頼関係を築いていく様子が序盤の大きな見どころでもある。
また、ぬ~べ~の同僚である学校のマドンナ教師・高橋律子先生や、イタコと呼ばれる霊能力者の葉月いずな、故人だがぬ~べ~の恩師である美奈子先生など、周辺人物との人間ドラマも魅力。そして、ぬ~べ~の仲間は人間だけではない。
最初は敵対していたが死闘を経て良きライバルであり仲間となる妖狐・玉藻京介。ぬ~べ~の(自称)フィアンセであり、彼に恋する雪女・ゆきめ。ふたりの妖怪も本作を語る上で外せない存在だ。
玉藻は人間に化ける「人化の術」を完成させるため広の頭蓋骨を狙い、ぬ~べ~と敵対する形で登場する。しかし彼との死闘の末、戦いのなかでぬ~べ~が見せた力の高まりに興味を持ち、少しずつ変わっていくのだ。かつての敵が今日の仲間となる展開……嫌いなわけがない!
以降はライバルであり仲間でもある良き立ち位置のキャラクターとなった。また、人化している際はミステリアスな雰囲気の美青年で、生徒からは「ぬ~べ~の100万倍カッコイイ」「月とスッポン」「クジラとミジンコ」などと評されたほど。さらには言わずと知れた美声の持ち主である森川智之氏が声優を務めていることも相まって、本作の女性ファンの心を掴んで離さなかった。
一方で雪女のゆきめは、妖怪だが人間であるぬ~べ~のことが大好きな本作のヒロイン。かつてぬ~べ~に助けられたことがあり、彼に恋してしまったのだ。最初は雪女らしい冷徹な一面も見えるが、ぬ~べ~への恋心は本物。ぬ~べ~とその周囲の人々との交流を経て、心優しい人間らしさを身に着けていくことでどんどん魅力が増していく。また、ぬ~べ~との恋愛エピソードも多いが、特にアニメ終盤では彼女に関する壮絶なエピソードが描かれ、作中での存在感も抜群だ。
当時彼女にガチ恋していた、という人も少なくはないだろう。人間と妖怪、異種族同士の恋は実るのか、というのはこの作品の重要な要素の1つと言える。ちなみにゆきめを演じた声優・白鳥由里氏は本作以前にヒット作『幽☆遊☆白書』で雪女の雪菜を演じていた。意外な雪女繋がりだが、かわいさと清らかさをあわせ持った白鳥氏の声が雪女のイメージにぴったりなのは間違いない。
そんな登場人物たちの魅力を引き立てるのは、世にも恐ろしい怪奇現象と人智を越えた怪異の数々。本作には大人が観ても背筋が凍るホラー描写が満載だ。
例えば第13話に登場する「妖刀はたもんば」。恐ろしい切れ味を誇る刀の妖怪で、ぬ~べ~が張った結界を破り、さらには鬼の手すらも切り裂き跳ね返す強敵。何でも刃物に変える力を持ち、執拗に狙われた生徒たちがどんどん逃げ場を失い追い詰められていく様子は、作中でも屈指の恐怖エピソードだ。どう立ち向かうのか終始ハラハラさせられる。
実質の最終回となる第48話は「まくらがえし」をテーマにした、悪夢のようなエピソード。郷子が体験する望まない未来……パラレルワールドを舞台にした、直接的なホラーというよりは精神的恐怖を味わえる不気味さはトラウマものだ。
また、OVA化されたエピソードも忘れてはいけない。OVA第1作「地獄先生ぬ~べ~ 決戦!陽神の術VS壁男」に登場する壁男や、第2作「地獄先生ぬ~べ~ なぞなぞ七不思議ブキミちゃん」に登場する霊・ブキミちゃんの恐ろしさは筆舌に尽くし難く……ぜひ大人でもゾっとする怪異をその目で確かめてほしい。
しかし、敵が恐ろしく強大であるほど、ぬ~べ~が生徒を想う気持ちの強さとかっこよさもまた際立つのも事実だ。
そして本作は怖い、というだけでは語れない。霊や妖怪が抱える「想い」も重要だ。
アニメでは第1話で悪意を持つ悪霊・肝狸(キモリ)を退治するために鬼の手の力を揮ったぬ~べ~だが、第2話では戦争で亡くなった少女の霊と会話し、彼女を苦しみから解き放つために鬼の手を使うなど、序盤からホラーなだけではない多彩なドラマを魅せてくれる。事件のきっかけは霊や妖怪であっても、それらは必ずしも敵ではないのだ。人と妖怪や霊の絆を描いたり、霊の生前の想いや未練に触れたりと、視聴者の琴線に触れるエピソードは非常に多い。
子どもたちの青春、ぬ~べ~を中心としたラブストーリー、日常コメディ、霊や妖怪との壮絶なバトル、そしてシリアス&ハートフルなドラマ。一言で「ホラーアニメ」と言い切るにはもったいないのが、『地獄先生ぬ~べ~』となっている。
ホラーが苦手な人も一度騙されたと思って、ぜひぬ~べ~の奥深い物語を観てはいかがだろうか? 安心してほしい、どんなに闇の住人が牙をむいてきても、ぬ~べ~が恐ろしいヤツらから守ってくれるのだ。
『嘆きの亡霊は引退したい』『転生貴族、鑑定スキルで成り上がる 第2期』などの地上波連動アニメも上位にランクイン
『夏目友人帳 漆』『青の祓魔師 雪ノ果篇』などをU-NEXTで先行配信!更に『ブルーロック VS. U-20 JAPAN』『ダンダダン』など話題作が続々登場!
上位作品が入れ替わり、7月クールの「転スラ」「【推しの子】」「ヒロアカ」がランクイン