「台本にないアドリブが楽しい」。俳優・ロウンが『婚礼大捷』で見出した、演技と向き合う新たな喜び
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「台本にないアドリブが楽しい」。俳優・ロウンが『婚礼大捷』で見出した、演技と向き合う新たな喜び

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若くして夫を亡くした女性と、最年少で科挙に合格するも婚儀中に王女を亡くした“鬱憤男”。二人が力を合わせ、前代未聞の婚礼大作戦に挑む。

奇想天外なロマンティックコメディ時代劇『婚礼大捷<こんれいたいしょう> -愛結ぶ二人-』で、若き寡夫シム・ジョンウを演じたロウン。自身が「理解不能」と語るユニークなキャラクターにどう向き合い、撮影現場での「アンバランスさ」をいかに楽しんだのか。彼の誠実な言葉が、作品の魅力を一層深く教えてくれる。

※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。

アドリブだけでなく、「アンバランスさ」にも面白さを感じた撮影

──『婚礼大捷<こんれいたいしょう> -愛結ぶ二人-』をひと言で表すなら?

ロウン:「ドタバタ」だと思います。 スンドクとジョンウの恋の始まりが少し変わっているので、その恋を叶えるための条件を満たそうとドタバタする、そんなドラマですね。

──今回演じたシム・ジョンウというキャラクターについて、どのような思いがありますか?

ロウン:完全に理解不能です(笑)。 それから、あの時代だからこそ許された生き方であって、現代を生きる僕には到底同じようには過ごせないだろうなと思います。

──現場での共演者たちとのエピソードがあれば教えてください。

ロウン:王様役のチョ・ハンチョルさんと毒薬を飲むシーンがあったのですが、リハーサルの時に僕がアドリブで毒薬をスッと動かしたら、ハンチョルさんが押し返してきたことがあったんです。 その時、台本にないアドリブを演じるのはすごく楽しいなと感じました。 僕とハンチョルさんとでアドリブのやりとりをするのが、本当に面白かったです。 時代劇なのにわざと現代の言葉を入れてみたり、逆に僕だけが昔の堅い口調で話していたりするアンバランスさも、演じていて面白いポイントでした。

──ドラマの中で最も感情移入した、お気に入りのシーンはどこですか?

ロウン:スンドクに対して「もう恋心は捨てる。私の気持ちを決めつけるな」と伝えるシーンです。 この感情表現で合っているのか、少し不安に思いながら演じていたのですが、スンドク役のチョ・イヒョンさんにも「すごく良かった」と褒めてもらえて、僕自身のお気に入りのシーンになりました。

婚礼大捷<こんれいたいしょう> -愛結ぶ二人-
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──撮影現場はどのような雰囲気でしたか?

ロウン:監督は冗談も言うような面白い方で、少しずつ打ち解けていくことができました。 演技ではアドリブも増えていきましたが、イヒョンさんもそれを快く受け止めてくれたんです。 撮影後にはみんなで食事に行ったりもして、とても雰囲気が良かったですね。その現場の雰囲気の良さが、ドラマを通じても伝わるのではないかと思います。

──監督からはどのような演技指導がありましたか?

ロウン:撮影が始まったばかりの頃は、僕がどの部分を演じにくいと感じているのかを監督が理解してくださって、「思い切ってやっていいよ」と背中を押してくれました。そのうち「どうせ君は好きに演じるんだから、好きにやりなさい」と(笑)。 とにかく楽しんで演じてほしい、とおっしゃってくださいましたね。

「とにかく長く、演技を続けることを目標にしたい」

──この作品をまだ観ていない方へ、どのように紹介しますか?

ロウン:「気軽に楽しめるドラマで、少し内容が難しく感じても、登場人物たちが親切に導いてくれます。 そして気軽に見始めたはずが、ある瞬間、登場人物たちに切なさを感じて胸が締め付けられる、そんなドラマです」と伝えて、「絶対見てください!」と言います。

──今後、挑戦してみたい役柄はありますか?

ロウン:これに関しては悩んだ時期もあったのですが、今はその時々の僕に合う作品が自然と巡ってくるんだと思うようになりました。 その出会いを待つことが僕の役割だと考えているので、とにかく長く演技を続けることを目標にしています。

──今回の演技のために、何か参考にした映画や本などはありますか?

ロウン:もちろん、映画やドラマはたくさん観ますし、アニメが大好きな友人たちが周りにいるので、「今度こういう役柄を演じるんだ」と相談することがあります。 すると、友人たちが何作品か「これが参考になるかも」と紹介してくれるので、それも参考にしていますね。

──最後に、日本のファンの皆さんへメッセージをお願いします。

ロウン:僕のドラマのために皆さんが時間を費やしてくれるからこそ、僕の職業は意味を持ちます。 皆さんがいてくれるから、僕がいる。心からそう思っています。 皆さんも僕のドラマを楽しんでくださいね。 ぜひ、ドラマでお会いしましょう!

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