2025年7月27日、「PANCRASE 355」が立川ステージガーデンで開催される。約4年ぶりにパンクラスの舞台へ帰還する元ライト級&フェザー級の二階級制覇王者・ISAO、ROAD TO UFCでの悔しい敗戦から再起を目指す井村塁、初の国際戦でKO勝利を狙う鈴木悠斗、怪我からの復活を期す元フライ級王者・猿飛流、王座獲りへ燃える髙城光宏。当日リングに上がる5人のファイターが会見に臨み、決戦を前に意気込みを語った。
「最高のパフォーマンスを」「意地と成長した姿を見せる」
──まずは7月27日の試合に向けた意気込みを一言ずつお願いします。
ISAO:約4年ぶりにパンクラスの舞台に帰ってこれて、大変嬉しく思います。しっかり最高のパフォーマンスを見せて、勝ちたいです。
鈴木:今回が初の国際戦となるのですが、しっかりKOして盛り上げたいと思うので、応援お願いします。
猿飛流:前回12月15日のパンクラスで負けてしまい、目を骨折してまた間が空いてしまったのですが、まだ諦めきれず、今も格闘技にすべてを懸けています。また熱い試合を届けるので、ぜひ見てください。
髙城:今回は井村選手というトップランカーと試合をさせてもらいます。自分としては勝手にタイトル前哨戦だと思っていて、そういう説得力のある勝ち方を見せようと思っています。よろしくお願いします。
井村:5月のROAD TO UFCで負けてからの凱旋、いや、復帰戦になりますね。しっかり仕留めて、年内僕がチャンピオンになって、パンクラスのバンタム級を盛り上げるので、皆さん応援よろしくお願いします。
──続いて、今回の対戦相手の印象をお聞かせください。
ISAO:若くてすごく勢いのある選手ですね。今、キルギス勢はとても猛威を振るっていて、強い選手が多いので、しっかり警戒して自分の戦いを見せたいと思っています。
鈴木:身長が高くて手足が長い空手出身ということですが、別に大きくても手足が長くても変わらないと思っているので、そこまで特別な印象はないですね。
猿飛流:対戦相手の岸田選手は、23歳という若さで柔術黒帯を巻いていて、すでに寝技が完成されている印象です。ですが、全局面で自分が圧倒するつもりなので、見ていてください。
髙城:井村選手は、ずっとパンクラスのバンタム級トップにいる選手。寝技はもちろん強いし、打撃も意外と強い。光栄な相手だと思っているので、全力をぶつけて勝ちたいです。
井村:印象といっても、そんなにないのですが、ステップワークを使って戦う選手だな、というくらいですね。
──井村選手にお伺いします。前回のROAD TO UFCでの敗戦後、気持ちの切り替えはどのようにされましたか?
井村:自分が目標としているUFCと契約できる大会で、1ラウンドあれだけ圧倒できたのに、2ラウンドで足元をすくわれる形で落としてしまいました。正直、帰りのホテルでは本気で「もうやめようか」と一瞬思ったほどです。ですが、その後話し合って、「ここで終われないし、こんなんで終わるわけにはいかない」と。そこからすぐに気持ちを切り替えて、前に進もうと決心しました。
──2戦続けて外国人選手に敗れた形ですが、そこに壁を感じる部分はありましたか?
井村:感じたと言えば感じました。フィジカル面で負けているとは思いませんでしたが、スピードやスタミナの面でまだ及ばない部分があるのかなと。次の試合に勝って、それらをすべて乗り越えられるように練習しています。
──鈴木選手は初の国際戦ですが、特に意識することはありますか?
鈴木:いや、特にないですね。もう疲れたくないので、早く倒して帰りたいくらいです。(日本人と戦うのと)あまり変わらないですよ。同じ人間ですし、相手からしたらこっちも外国人なので。そこは変わらないのかなと。
──ISAO選手は久しぶりのパンクラスのリングです。どのような姿を見せたいですか?
ISAO:久しぶりに日本の舞台で試合ができるのが嬉しいです。前回、ベラトールで負けてしまい、その後ちょっと怪我もして試合ができない状態が続いていました。なので、久しぶりに試合ができる喜びというか、これまでやってきたことをすべて出せるように、良い姿を皆さんに見せたいです。
──猿飛流選手は目の骨折をされたとのことですが、練習はいつ頃から再開できたのでしょうか?
猿飛流:去年のクリスマスに眼窩底骨折の手術をして、打撃の練習を再開できたのが今年の4月か5月あたりです。そこでお医者さんからOKをいただいて、徐々に打撃を再開したという感じですね。
──「諦めきれず」という言葉もありましたが、今回は若い選手が相手です。
猿飛流:自分ももう「ベテラン」と呼ばれるような年齢になったんだなと感じます。こうして勢いのある若い選手を当ててくれることは、とてもありがたいです。「まだお前の乗り越えられる壁じゃないぞ」というのを見せる試合にしたい。元チャンピオンとしての意地と、自分自身が成長した姿をお見せしたいと思っています。
──髙城選手は、この試合で特にアピールしたいことはありますか?
髙城:井村選手は体格的にも大きい相手です。これから自分がチャンピオンになって世界と勝負していくためには、こういう選手を超えていかなければなりません。リーチがあってフィニッシュ力もある相手を乗り越える、自分の成長した姿を見せたいですね。
──鈴木選手、相手はランキング1位で、勝てばタイトル戦も見えてくると思います。
鈴木:そうですね。今回勝って、できればタイトルマッチをやりたいです。もし現チャンピオンの雑賀選手が逃げるのであれば、海外に行ってもいいのかなと。もう彼に逃げ道はないですし、他に(挑戦者に)ふさわしい相手がいるのかな、という感じです。受けるしかないんじゃないですか?
──この一戦でご自身のファイターとしての認知度を上げたいという気持ちは?
鈴木:認知度を上げたいとは特に思っていません。勝っていけば、それは勝手についてくるものなのかなと。そこは気にしてないです。
──ISAO選手、久々の復帰戦となりますが、今後のキャリアについてどのようなテーマをお持ちですか?
ISAO:年も重ねてきたので、一戦一戦を大事にしていきたいです。まずはこの復帰戦、やってきたことをすべて出して、良い勝ち方をしたいと思っています。
──対戦相手のカリベク・アルジクル ウルル選手は、ISAO選手が戦ってきた数々の強豪の中で、どのレベルにあると評価していますか?
ISAO:キャリアはまだそれほど多くはないと思いますが、しっかりと勝ち星を重ねていて、フィニッシュ率も非常に高い選手。かなりの強豪だと認識しています。油断することなく、自分のやるべきことをしっかりとやりたいです。
対戦カード
■井村 塁 vs. 髙城光弘|バンタム級/5分3R
■ISAO vs. カリベク・アルジクル ウルル|フェザー級/5分3R
■ラファエル・バルボーザ vs. 鈴木悠斗|ライト級/5分3R
■岸田宙大 vs. 猿飛流|フライ級/5分3R