UFCとの契約をかけたトーナメントに出場する吉田開威、ワンマッチで参戦する松田亜莉紗が意気込みを語る!──5月22日(木)ROAD TO UFC シーズン4 エピソード1&2
フライ級の吉田開威選手、女子ストロー級の松田亜莉紗選手が、UFCへの思いや試合への意気込みを語ってくれました。
今回で4回目の開催となる、アジアの有望なMMA選手にUFCと契約するための道を切り開くROAD TO UFC。いよいよ今週末、そのオープニングラウンドを迎えます。2日間に渡り、4階級32名の選手が参戦するトーナメント1回戦に、日本からは8名の実力派ファイターたちが出場。日本時間2025年5月22日(木)19時より開演予定のエピソード1&2に登場するフェザー級の中村京一郎選手、青井人選手が、UFCへの思いやこの試合に向けての意気込みを語ってくれました。
──RTUトーナメント出場が決まった時の心境は?
中村京一郎(中村):「引き寄せたな〜!」みたいな(笑)。去年の12月に国内でタイトルマッチが決まっていたのですがそれが怪我で流れちゃって。3月にするというような話もあったのですけど、それも決まらなくて。試合どうしようかな……、まあ練習とりあえずしようか、みたいな感じで練習していたらこのRTUのお話が来たので、「呼ばれてる」し、「自分が引き寄せた」し、みたいな。縁が巡り巡ってきたなあっていう感じがありましたね。
──1回戦のパク・オジン戦ではどんな試合をしたいと思っていますか?
中村:いつも通りフィニッシュするってことだけですかね。まあ、それがKOでも一本でも確実にフィニッシュを狙いに行く……というか、まあ狙いに行くっていうより、「フィニッシュしちゃう」みたいな感覚ですかね。
──高校までは野球、その後海上自衛官を3年経験してから格闘技をスタートしたということですが、元々好きだったものに実際競技として取り組んでみてどう感じましたか?
中村:最初は本当に、ケンカのようなノリで始めていたものが、とくに打撃で感じたというか、寝技もそうなのですが、全部深いものがあると。それから技術的なことだけではなくて人として、人の器みたいなものが、強い選手はすごい備わっていると感じました。MMAを始めてみて、本当のファイターっていうのは人間性がすごい、そして優しい。強い人ってやっぱ優しいんだな、みたいなことを、まだ自分は5年生みたいなものですけど、ちょっとずつ気づいてきています。そして今、運や縁もあってすごいファイターたちに囲まれて練習できていることに、すげえ感謝してますね。
──今回の対策練習で新しく取り組んでいることがあれば教えてください。
中村:岡見(勇信)さんが丸山(数馬)選手を、スパリングパートナーとして呼んでくれて、やってもらってるんですけど……、僕的にはそこまで意識はせず、パク・オジンじゃないし……ぐらいの感じです(笑)。身長が同じくらい、というところですかね。あとはグラップリングはFIGHT BASEに行って対策したりもしていますし、自分のなかで考えながらやってるって感じですかね。稲葉洋人さん、中村剛士さん、安楽龍馬さんといったレスリングのトップファイターたちがARCっていう新しいレスリングチームを立ち上げたんですけど、そこで練習をしたり。あとはプライベートで藤波勇飛とレスリングを軽くやったりという感じですね。
──中村選手には国内でビッグマッチに出るチャンスを選択をせずここまで来た経緯がありますが、やはりUFCを目指していたからということが、理由としてあったのでしょうか?
中村:それはもちろんあります。格闘技を始めた時からずっとUFCのベルトを獲るって決めてずっと練習してるし、試合にも臨んできているからもちろんそれが第一優先でした。
──それほど目指したいと思えるUFCの舞台とはどこが魅力なのでしょうか。
中村:コナー・マクレガー選手が生活保護受給者からUFC二階級王者になった、と。まあ、自分もめちゃくちゃ金なくてヤバい時期があったけど、生活保護もらうほどではなかったし、「俺よりヤベぇ生活環境の奴、いっぱいいる」、つまりそのハングリー精神っていうものから学んだというか……、日本じゃ考えられない環境下で二階級のベルトを取れて、しかもファイターとして、ロールモデルとしてあそこまで行けるっていうのは、本当に学んだことがあったから、「俺、マクレガーより生活環境悪くないし!」っていう、環境に甘えなくても行けるっていう自信をもらいました。だから絶対取れるっていう感覚があります。
──ご自身のファイトスタイルは世界中のファンの間で人気が出ると思いますか?
中村:受けると思います。別にアメリカでっていうか、僕の試合は全員に受けると思います、はい。何だろうな……、楽しんでるところを見てほしいから。で、たぶん、自分が楽しんでいるから、それは周りも楽しめるでしょうっていう勝手な僕の感覚ですね(笑)。
──逆に勝つことへのプレッシャーや負けたくないと思うことのリスクはないのでしょうか。
中村:だって、しょうがないじゃん!そんなこと考えたって(笑)。みんな勝ちにくるし、負けにくる奴なんて、もちろんいないじゃないですか。だからMMAっていう競技は、すっげえ面白いと思うんですよ。だからその勝ちに対する信念・執念みたいなところのぶつかり合いが本気だからこそ、エンタメなんかしなくても、ガチでエンタメになる、みたいな。そういうところが本当に面白いので。
──UFCで最も活躍した日本人選手の岡見さんからは、どんな言葉をかけられますか?
中村:「お前、もっと緊張しろよ!」って(笑)。岡見さん自身であったりあの時期の選手には「楽しむ」っていう感覚が「本当にない」と言ってたんですよね。「だから最近の選手はすごいよ」っていう話をいつもしていて。ただ、だからこそ注意喚起じゃないけれど、緊張感を持たせてくれるって意味でも、すごくいいセコンドをしてもらってると思ってます。
──応援しているファンの皆さんにメッセージをお願いします。
中村:いつも応援ありがとうございます。ええ、皆さんの応援、皆さんの愛、いつも受け取ってます。で、みんなに感謝して試合やってくるんで、当日もめちゃめちゃ応援お願いします。で、めちゃめちゃ僕も楽しむんで、みんなで当日楽しみましょう。お願いします!ラ・リーガ観るならU-NEXT!(言い直して)RTU観るならU-NEXT!
──ありがとうございます!ラ・リーガ、観てくださっているんですか?
中村:好きなんですよ。空間の使い方とか崩しとかがMMAに似ています。MMAの場合は早ければ1Rだし途中のラウンドで終わったりするんですけど、サッカーはプレイする時間が決まっているから、崩してディフェンスラインはこうするだとか、この時間帯は球を持っって、この時間帯はたまに空間見ながら出す、といったことが繋がるんですよね。ハビブ(・ヌルマゴメドフ)がサッカーやるのが好きな気持ちもわかります。
──RTUのトーナメントに挑戦したいと思ったきっかけがあれば教えてください。
青井人(以下、青井):昔から観たりしていたので、そういう挑戦ができる日が来ればな、みたいなことは思ってました。自分としては、時間がないっていうのが一番ですかね、年齢的に30歳を越えたら結構難しいということを聞いてたんで、もう最初で最後なのかなという思いで、挑戦しようと決めました。
──青井選手はサッカーキックでKOすることが多いと思います。今回RTU参戦でユニファイドルールで試合をすることになりますが、そこは意識していますか?「出さないように気を付ける」という意味で。
青井:ありますね。なんかこう、あれを練習こそしてないんですけど、本能というか、反射的に出ちゃうんで。顔が(そこにあるから)、一番近いところで蹴っちゃう、みたいな。「蹴れる!」っていうものが。そういう反射が出ないようにだけは気をつけたいですね。ただもちろん(使い場合であっても)ルール上でOKと聞いた上で、そっちの方が効率いいじゃないですか、顔が近くにあったら。だからそういう時は蹴ろう、ぐらいの感覚なんで、これまでも(それでKOしてやろうと)意識はしてきていません。
──1回戦の対戦相手、ユン・チャンミン選手に対する印象を教えてください。特に青井選手にとってはご自身も対戦経験のある高橋遼伍選手と対戦したことのある選手ですので、もしその試合をご覧になっていて、そこから得たものなどがあれば。
青井:僕自身はあんまり試合を見ない方なんですけど、でも、やっぱり勢いと、気持ちが強いなって印象はすごい大きかったですね。打ち合いで、すごく前に出て打ってくるなとは思いますし、組みもそつなく全部できるって感じで。柔道家に打撃がついたてきたって感じですかね。
──以前、韓国のシン・スンミン選手と対戦した際、コメントで「侍魂を見せる」と仰っていたことがありました。今回もまた、海外で試合をするにあたってそういうメンタリティをもって臨むのでしょうか。
青井:『侍』というものを僕自身は見たことはないし、だから『侍魂』を感じたこともないので、もちろん実感としては分からないのですけれど。日本を背負ってきた侍たちの精神面のようなものは素晴らしいものやったと聞いてるので、自分も日本人として、背負っていきたいなっていうのはあります。……という意味から、「侍魂を持っていきたい。」という感じですね。
──不粋な質問かもしれませんが、それを実際にファイトで見せるのは、どういう姿に現れてくるでしょうか。
青井:やっぱり、(手を横一直線に引いて)「スンッ」って感じが大事やと思うんですよ。動じない。もう、やるべきことを淡々とやる、みたいなのが大事だと思ってるんで。それをしっかりと体現できたらなとは思います。
──UFCを見据える上で、特にフェザー級はスターが揃っていますが、注目していたり、手を合わせてみたい選手はいるのですか?
青井:そうなんですよ。強い人ばっかりなんですよね!イリア・トプリア選手、ものすごく強いじゃないですか。マックス・ホロウェイ選手も。そういう面では、その辺のトップ選手はやっぱ気になりますね。かっこいいですよねー、トプリア選手。組技も寝技もすごい強いみたいだし、めちゃくちゃ打撃もあるじゃないですか。やっぱかっこいいですよね、憧れますよね、ああいうスタイルは。
──そういうコンプリートファイターを目指しているのですか?
青井:いや、目標や願望としては思っていないですね。何か『自分』を出せたらなとは思います。自分の良さ、青井人っていうのを、作っていきたいんで。日々、プライベートの、格闘技以外の時でも自分をしっかりと持って、良くしていくっていう面では気をつけてるんで。そういうのが、ファイトスタイルに現れるとは思ってるんで、それを含めて『青井人のファイトスタイル』を作っていきたいですね。
──青井選手は若い頃からすぐにMMAの練習からスタートしたのかと思うのですが、どんなきっかけだったのか、教えていただけますか?
青井:そうですね。中学2年の終わりぐらいから始めました。きっかけは、ただの興味本位からですね。自転車を漕いでたら『総合格闘技道場』みたいな看板が見えて、やってみたいなって。それで練習しているうち、高校生の終わりぐらいに「ちょっと試合に出てみよう」となり、出たら勝てて(笑)。そのまんま、どうしよう……、みたいな。やることもないし、勉強もできないから……、頭悪いんですよ(笑)!だから、総合格闘技でプロとしてやっていきたいと思い、そうなりました。結構怖がりですし、緊張しいなんで、有名になりたいであるとか、そういうことは全くなかったんですけど。
──緊張したり怖がっているというよりは、どの局面でも冷静と言いますか。スカッと勝つにせよ、しんどい場面にせよ、表情がクールな印象があります。
青井:いろんな感情を表に出すと自分が乱れちゃうと思うし。だからもうなんか「スンッ」って感じで行きたいんですよね。それは常日頃思っていて。ただ、試合では、何も思ってないです、「淡々と」というぐらいしか。
──今回、どんな試合をしたいと思いますか?また、自分が予想する展開は?
青井:自分の中ではやっぱり後悔のない試合をすること、あとは格闘技の本質である、しっかり相手を狩るっていうのを見せたいですね。だからそれをできるように試合したいんで。まあ、そこをどうなるかの予想はちょっとつけられないですけど、見てもらってのお楽しみって感じで(笑)。ハハハ、自分でも分からないんで。
──結果は分からないものだけれども、最後まで、狩に行く、獲物を仕留めるつもりであるということですよね。
青井:勝っても負けても、そういう試合をしたいですね。やっぱりこう、「強い選手がいるな」とは思うんですけど。結局、海外の選手でも日本人選手でも、強い奴は強いんで。だからまあ、強い奴が集まっているだけとしか思ってない。そこに自分が挑戦するのが楽しみって感じなんで、あとは蓋を開けてみてからのお楽しみって感じですね!ハハハ。
──応援しているファンの皆さんにメッセージをお願いします。
青井:今回、僕以外も日本人選手が出るんですけど、しっかりとみんなで日本を背負って世界に挑戦していくんで、応援よろしくお願いします。
非トーナメント戦 女子ストロー級マッチ:フォン・シャオツァン(10勝3敗、中国) vs. 松田亜莉紗(6勝0敗、日本)
フライ級マッチ:山内渉(7勝1敗、日本) vs. ナムスライ・バトバヤル(7勝1敗、モンゴル)
フェザー級マッチ:中村京一郎(5勝1敗、日本) vs. パク・オジン(9勝1敗1分、韓国)
フライ級マッチ:イン・シュアイ(17勝5敗、中国) vs. 吉田開威(6勝1敗、日本)
フェザー級マッチ:セバスチャン・サレイ(8勝1敗、オーストラリア) vs. バーエゴン・ジェライスー(19勝6敗、中国)
非トーナメント戦 ライト級マッチ:アジズ・ハイダロフ(21勝6敗、タジキスタン) vs. マンシャー・ケラ(8勝0敗、インド)
フライ級マッチ:リオ・ティルト(8勝0敗、インドネシア) vs. アーロン・タウ(9勝1敗、ニュージーランド)
フェザー級マッチ:青井人(14勝5敗1分、日本) vs. ユン・チャンミン(7勝2敗1分、韓国)
フライ級マッチ:アグラリ(12勝1敗、中国) vs. ムリドル・サイキア(8勝0敗、インド)
フェザー級マッチ:リー・カイウェン(14勝6敗、中国) vs. ソ・ドンヒョン(7勝2敗1分、韓国)
フライ級の吉田開威選手、女子ストロー級の松田亜莉紗選手が、UFCへの思いや試合への意気込みを語ってくれました。
『UFC 313:ペレイラ vs. アンカラエフ』でUFC2戦目に臨む鶴屋怜選手に、試合前の意気込みを聞きました。
1月19日(日)、11カ月ぶりにUFC3戦目に臨む9勝無敗の中村倫也選手に意気込みを伺いました。
12月8日(日)に開催される『UFC 310:パントージャ vs. 朝倉海』。朝倉海が、試合直前の心境を語ってくれた。
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12月8日(日)に開催される『UFC 310:パントージャ vs. 朝倉海』。パントージャが、試合直前の心境を語ってくれた。
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