『無学 鶴の間』ゲストは街裏ぴんく!芸歴20年目にしてR-1優勝を果たした男の素顔は?
U-NEXTは笑福亭鶴瓶による『無学 鶴の間』第27回を独占で見放題にて配信中。本作のイベントレポートを公開する。
「ウルトラヒーローズEXPO サマーフェスティバル」略して「ウルサマ」の季節が今年もやってきた。今夏は恒例の東京・池袋と、初開催となる大阪・梅田での2拠点開催となり、その盛り上がりは全国に広がっている。
本イベントは大迫力の展示のほか、ウルトラヒーローと一緒に記念撮影ができる「ウルトラショット」や関連グッズが勢揃いの物販コーナー「ウルトラマンデパート」、ウルトラマンたちと特別な3分間が過ごせる「ミート・ザ・ヒーロー」など(2024年度は東京会場のみ開催)、大人も子どもも夢中になれる企画が目白押しだ。
中でもウルトラヒーローや怪獣たちが大活躍するライブステージは、日本のみならず海外からも駆けつけるファンも少なくないイベント最大の目玉であり、東京会場では約1カ月間にわたる開催期間の前期に「STAGE 1」、後期に「STAGE 2」と、それぞれ異なる2つの演目が上演された。
本記事では「STAGE 2」にあたる『NEW GENERATION THE LIVE ウルトラマンアーク編 STAGE 2 ~すべての生きる者たちへ~』の模様をお届けする。
「大変長らくお待たせしました!NEW GENERATION THE LIVE ウルトラマンアーク編 STAGE 2、始まります!」
期待にざわめく満員の観客席に開演のアナウンスが鳴り響くと、回り出した2つのミラーボールが会場全体に流星のような輝きを放ち始める。
現在放送中のシリーズ最新作『ウルトラマンアーク』OP主題歌、accessの歌う「arc jump'n to the sky」が流れ、舞台中央に垂らされた紗幕には『アーク』のタイトルロゴが映し出される。間奏にハイライトとなる台詞や映像を断片的に入れ込む、TV放送でもお馴染みの演出を踏襲しつつ、サビになると観客席からは割れんばかりの手拍子が。
オープニングから既に熱気にあふれる会場の期待に応えるかのように、曲が終わるやいなや紗幕の中から鎧甲殻獣シャゴンが出現し、続いて本作の主人公・飛世ユウマ(演・戸塚有輝)が登場すると、観客席から歓声が沸き起こった。
ユウマが変身アイテムのアークキューブをアークアライザーにセットし「走れ!ユウマ!」の決めセリフと共に正面にかざすと、背後の大モニターに現れた光の巨人ルティオンが優しく彼を抱きしめ、ユウマは「ウルトラマンアーク」に姿を変えた。
ここから、シャゴンvsウルトラマンアークによるオープニングアクトがスタート。
シャゴンが投げ飛ばした建物をアークがキャッチして地面に戻したり、彼らが激しく戦うたびにガレキが飛び散るなど、舞台上に設置されたミニチュアの街をバトルの小道具としても使うことで、本来巨大である彼らの戦いを臨場感たっぷりに表現。そして何と言ってもこのオープニングアクトで驚かされたのは、アークが光輪(アークエクサスラッシュ)を放つシーンでワイヤーワークが取り入れられたことだ。アークの両腰に取り付けられた小さな金具、そこに引っ掛けた、たった2本のワイヤーで天高く飛び上がり、美しいポーズをキープし続けるスーツアクターさんの身体能力にも注目だ。
シャゴンを撃退したのも束の間。警報音が鳴り響くと今度はどくろ怪獣レッドキングが登場。アークも再び現れ、暴れ回るレッドキングを止めようとするが、ルティオンはテレパシーでそれを制し、「なぜこの怪獣が暴れているのか考えるんだ」とユウマに語りかけた。
ここで一旦場面は切り替わり、ステージにはユウマと、彼と共に怪獣防災科学調査所 通称「SKIP」星元市分所で働くロボットのユピー、SKIPウルサマ特別メンバーのネネの3人がそろって姿を見せる。ユウマたちは会場の子どもたちが教えてくれた怪獣の目撃情報を本部に報告しに行こうとするが、そこにまたしてもレッドキングが出現。
逃げ惑うユピーとネネだが、レッドキングは何かを訴えかけるように時折手を伸ばしながら2人を追いかけた後、突如舞台中央に倒れ込み眠ってしまう。
レッドキングの行動に「どこか具合が悪いのかも」と察したユピーとネネは、モニターを通してSKIP星元市分所の所長、伴ヒロシ(演・西興一朗)、システム担当の夏目リン(演・水谷果穂)、地球防衛隊日本支部から出向してきた特別調査員の石堂シュウ(演・金田昇)たちと相談し、怪獣を詳しく調査してみることに。
ユピーとネネは客席まで降りると、レッドキングがどんな様子だったか、アークはレッドキングの異変に気づいていたかなどを、今度は子どもたちに直接聞いて回る。時間の都合上、やや誘導尋問めいてしまうのは致し方ないところではあるが、憧れのお姉さんやユピーを前にして、緊張しつつも一生懸命に回答してくれる子どもたちの真剣な眼差しには思わずこちらの背筋が伸びる。
子どもたちからの声を参考にしつつ、ユピーがレッドキングの体をスキャンすると、体内に宇宙細菌ダリーを発見。レッドキングが暴れていた理由は、この細菌に体を侵され苦しんでいたからだったのだ。早速SKIPの一同がダリーをレッドキングの体から追い出すための作戦を練り始める中、ユウマは自身の中のルティオンと向き合う。この場面ではなんと、ステージ上に映像ではなくルティオンがキャラクターとして登場。神秘的な銀色のボディが美しく、初演時には「おお~!」と感嘆の声が客席から上がったことをよく覚えている。
ユウマは、最初にレッドキングを倒そうとした時にルティオンが自分を止めた理由や、自分をこの事実まで導いてくれた仲間たちへの感謝を噛み締めつつ「今度は僕があの怪獣を助ける番だ!」と意気込むと再びアークに変身。どうすればレッドキングを助けられるか想像力を働かせ、自身も細菌レベルの極小サイズになることを思いつくと、レッドキングの体内に入り、直接ダリーを倒す作戦に出るのだった。
レッドキングの体内で、アークは3匹の細菌怪獣の手下たちと遭遇。俊敏な身のこなしで攻撃をしかける彼らと交戦する。一方、SKIPチームは、切り離してドローンになるユピーの頭部「ユー」を使い、レッドキングの体内に潜入。そこで細菌怪獣らに苦戦するアークを発見する。ネネの呼びかけで観客が送る「がんばれー!」の声援に気づいたアークは、サトゥルーアーマーを装着。鎧に宿された土星の力で細菌怪獣たちを一網打尽にする。サトゥルーアーマーは本公演限定という大変レアな姿であり、アーマーが暗闇の中でキラキラと発光するのが美しい。BGMに流れるaccessの楽曲「Blaze of liberation」のメロディに合わせて展開されるアクションもドラマチックで、相手を氷付けにして砕く必殺技で細菌怪獣に勝利したアークに大きな拍手が起こった。
しかし、そこに親玉である細菌怪獣ダリーが現れ、あっという間にアークは戦闘不能にされてしまった。万事休すかと思われたその時、今もなおダリーによって体を蝕まれ続けているレッドキングが立ち上がり、「まだ生きたい」とばかりに重い体を引きずって一歩、また一歩と歩き出す。そんなレッドキングのひたむきな姿に「そうか……君もまだ、諦めてないんだね。だったら僕も、諦めない!」とアークも再びダリーに立ち向かう…!
会場全体が一体となって応援を送り、最後に「アーク!!」と大きく名前を叫ぶと、アークは光に包まれパワーも回復。「みんなの想い、確かに受け取ったよ!この想い、絶対に無駄にはしない!」と、観客に語りかける。そこに響く「そうだ、走れ!ユウマ!」というルティオンの声。
ステージ劇中歌であるつむぎしゃちの「Imagineer」の切なく力強いサウンド、「走り出すのは僕だ」という歌詞が溶け合うように重なり、観客をカタルシスへと誘い込む。歓声とルティオンに背を押され、アークはの月のパワーを持ったルーナアーマーを纏った姿になると、ルティオンと共にダリーに立ち向かっていく。
ルティオンと力を合わせてダリーを打ち破るとレッドキングもすっかり元気に。
そんな中、アークはレッドキングの体内で卵を発見する。
「君は、お母さんだったんだね!」アークは卵を拾い上げると、やさしくなでながら「良かった、君も、君の卵も守ることができて……」と愛おしそうに頬を寄せ、ステージに降りていた紗幕にも内側からそっと身を寄せる。今回のステージは「レッドキングの体内と体外」というスケールの違う2つの場所を1つの舞台で表現するためにこの紗幕が多用されており、座席によっては照明の反射等で紗幕の内側が見えづらく、鑑賞の妨げになってしまうことも正直あったのだが、観客からの声援のくだりやこのラストシーンでアーク自身が紗幕に触れることで、紗幕が単なる舞台を切り分ける装置から「レッドキングの皮膚」という舞台美術になり、皮膚の裏側からレッドキングに寄り添うアークの姿には「他者と隔たりがあるからこそ、人は誰かを労り、抱きしめることができる」というような文学性さえも感じることができた。
アークが体内から去った後、レッドキングはお腹の中の卵を守るように手を添え、そのまま怪獣が暮らす無人島へと帰っていく。その後ろ姿を見送りながら、ユピー、ネネ、ユウマたちはこの母子をこれからもSKIPとして見守っていくことを誓い合うのだった。
ショーの最後には再びアークが登場し、観客に感謝を述べると「みんなの想像力、確かに僕にも届いたよ!これからもみんなのその優しい気持ちを忘れないでね。優しい気持ちと想像力があれば、きっと世界のみんな、ひとりひとりが幸せになれる日が、きっと来るから!」と、いまだ世界のあちこちで戦いが止まないこのご時世に、ひときわ胸に響く言葉を残し、最後は光を浴びながら腰に手を当て、お馴染みのウルトラマンのポーズを決める。ARCANA PROJECTが歌うエンディング主題歌「メラメラ」が明るく爽やかな感動を引き立てる中、盛大な拍手と共に舞台は暗転し、モニターには「おわり」の文字が映し出された。
が、ここで終わらないのが「ウルサマ」のステージ。
たった今「おわり」になったのはアークの物語であり、ここからは登場15周年を記念した「ウルトラマンゼロ」のコーナーが始まる。
紗幕の向こうに立つ、青いマント姿のゼロ。「今から15年前。私たちの前に現れた若き光の戦士、ゼロ。彼が残してきた数多くの伝説はこの先も語り継がれていく……」という語りの後、紗幕が開くとそこには闇雲に強さを追い求めていたかつてのゼロの姿が。照明を極限まで抑えた暗がりの中で、星人たちを次々に薙ぎ倒すゼロは確かに強い。強いが、どこかその姿は寂しげだ。そんな時、花道からゼロの宿命のライバル、ベリアルが出現。全力で立ち向かっていくゼロだが、ベリアルの圧倒的なパワーに捩じ伏せられてしまう。
「ゼロ!あなたはひとりじゃない!みんな、がんばれの声をゼロに!」場内に響く呼びかけで、客席からはゼロを応援する大きな声が上がるが、そんな観客たちを睨みつけながら、今にも手を下さんばかりに近づいていくベリアル。そんなベリアルの動きを寸手のところで封じたのは、再び立ち上がったゼロだった。ゼロは観客からの「がんばれー!」の声に振り返り、かすかに頷くと「俺は、まだ飛べる!」と、眩しい光の中、大切なもののために駆け出していく。ゼロの声を担当する宮野真守が歌う「ULTRA FLY」がパワフルに鳴り響く中、強くなる意味を知ったゼロは、序盤に星人を力のままに倒していた時とはまるで違う、迷いのない凛々しさをほとばしらせベリアルを撃破。ゼロは花道まで戻ってくると、客席の子どもの頭をそっとなで、手のひらに残った温もりを見つめると、空高く腕を掲げる。命に大きいも小さいもない、そうやってこの15年間ずっと誰かを守り続けてきたゼロの勇姿に、弾けるような歓声が会場を包む。
そしてここからはお待ちかねのフィナーレタイム。「この15年間、俺が戦い抜いてこられたのはずっと支えてくれたみんなのおかげだ!今日はそんなみんなに最高の夏の思い出をプレゼントをしたくて、スペシャルなメンツに集まってもらった!さあ、思う存分盛り上がってくれ!」というゼロの声がすると、場内に『ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突』主題歌「Now or Never!」(歌:鈴木このみ)が流れ出し、花道前通路に今年5周年を迎えた『ウルトラマンタイガ』からウルトラマンタイガ、ウルトラマンタイタス、ウルトラマンフーマ、通称「トライスクワッド」の3人が。続いてウルトラマンアーク、マントを装着したウルトラマンゼロ。そしてゼロの盟友で結成された「ウルティメイトフォースゼロ」のメンバー、グレンファイヤーとミラーナイトも駆けつける。
配信されている公演は千秋楽間近だったので比較的落ち着いているように見えるが、初回初演時は会場が揺れるほどの叫び声(というか悲鳴?)がこだましたのも頷ける、大人気スターたちの揃い踏みだ。
さらに「オイオイ、アニバーサリーなのはテメェだけじゃねえぞ!」とステージ後方のお立ち台から、 ウルトラマントレギア(アーリースタイル)とウルトラマンベリアル(アーリースタイル)までも現れ、舞台上にはダークロプスゼロ、ガッツ星人、フック星人、ペロリンガ星人、ぺダン星人らもズラリ。
ゼロは「夏の祭りらしくなってきたじゃねえか」と不敵に笑うと、「行くぜみんな!」とマントを脱ぎ捨て仲間たちと走り出し、華々しいバトルを繰り広げ始める。途中、ゼロはストロングコロナゼロ、ルナミラクルゼロにもフォームチェンジし、この15年の軌跡をバトルの中で辿る演出に客席のボルテージも一層上がる。
それぞれの必殺技を一斉に決め敵チームに勝利した後は、ヒーローたちがステージから降り、客席を自由に歩き回って観客たちにハイタッチでご挨拶。配信用にカメラが入ったこの日は、このご挨拶タイムが普段の倍ほど取られており、キャラクターたちもいつもに増して自由奔放。お客さんにちょっかいを出したりヒーロー同士で遊んだり、突如花道でアクロバットを披露したり合体技を繰り出したりと、あちらこちらで愉快なことをしているのだが、そのカオスなまでのわちゃわちゃぶりの全貌をここに書き切ることは不可能なので、ぜひ配信でご確認いただきたい。そうしてたっぷりファンサービスをした後は全員でステージに戻り、ゼロとユウマからひと言ずつご挨拶。
「今日はありがとうな!忘れるなよ。俺たちはいつだってみんなのそばにいる!」「負けそうな時は目をつぶって想像してほしい。僕たちがついてるってこと!それじゃあ、またね!」ここにいる観客はもちろん、ウルトラヒーローの存在を日々の心の支えにしている「すべての生きる者たちへ」送る、愛にあふれた応援のメッセージに、会場の空気はまばゆいほどの幸福感でいっぱいに。「いつだってみんなのそばにいる」その言葉に大きく頷き、応えるように客席からは温かい拍手がいつまでも鳴り響いていた。
『NEW GENERATION THE LIVE ウルトラマンアーク編 ~すべての生きるものたちへ~』の模様はこちらから
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