『無学 鶴の間』ゲストは街裏ぴんく!芸歴20年目にしてR-1優勝を果たした男の素顔は?
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2024年初となる『無学 鶴の間』第20回のゲストは、“日本一のコント師”を決める大会「キングオブコント2023」で見事優勝に輝いたサルゴリラ(児玉智洋、赤羽健壱)が登場。くしくも鶴瓶とサルゴリラは、この日の前日に収録が行われた鶴瓶司会のネタ番組で顔を合わせたばかりだとのことで、「そこが初対面で。こいつら面白いなと思ってたんですけど、それから2日続けて会うことになった」と笑う鶴瓶。
そんなサルゴリラをゲストで迎えるにあたり、その下調べとして、彼らのYouTubeをずっと見続けていたという鶴瓶だが、「ただ(下調べ用のメモに)名前を間違えてしまって。ブタゴリラと書いてしまった」と苦笑い。
それが頭から離れないのか、ふたりを呼び込む際に思わず「ブタゴリラ……サルゴリラです!」と言い間違いそうになってしまった鶴瓶。ステージに登場した赤羽が「実はこの名前、ピースの又吉さんに名付けてもらったんですけど、でも師匠は『ブタゴリラは有吉(弘行)につけてもらったんやろ』というんですよね。ダブルで間違えている」とちゃかしてみせて、会場はドッと沸いた。
東京の高円寺出身の彼らが出会ったのは、4歳の幼稚園の時。仲良しコンビとして、40年近い付き合いとなる。そんなふたりに「キングオブコント優勝してうれしかったやろ。(賞金も)1000万円もらえるんやろ」とねぎらった鶴瓶。「まだ賞金は入ってない」というふたりだが、「僕らは東京なんで、借金はしてないですし、こいつ(赤羽)はいまだに実家暮らしで、いまだにおばあちゃんから毎日、1000円もらってるんですよ」と児玉が暴露すると、会場からは「ええ……!」と驚きの声が。「中学の時からパン代としてもらってました」としれっと語る赤羽に、鶴瓶が「だから太ったんや」とツッコみ、会場を沸かせた。
しかしそれゆえにキングオブコント優勝は、家族の喜びもひとしおだったようで、「なにより副賞でお米1トン、お米券でいただけたので、母ちゃんに渡したら、それをご近所さんに配っていた。それがうれしかったみたいですね」と報告する赤羽は、さらに「高円寺は特殊な街というか。芸人に愛がある街なんですよ。高円寺(北口)に純情商店街のアーチがあるんですけど、僕らが優勝した次の週くらいに、その入り口の下に『サルゴリラおめでとう』という横断幕をかけてくれた。僕も本当は(優勝賞金で)ひとり暮らしをするにあたっては、目黒とかオシャレな街に出たかったんですけど、それをやられたら出られないですよね」と地元・高円寺への思いを語った。
そのエピソードからも、サルゴリラのふたりが地元に愛されている様子がうかがい知れるが、「ただその横断幕も1週間くらいしたら、強風か何かでビリビリになってしまった」と残念そうに語る児玉。赤羽も「無残な最後でしたが、気持ちはうれしいですよね」と笑顔で付け加えた。
ちなみに彼らの同期はハリセンボン、しずる、ライス、囲碁将棋といったそうそうたる面々。彼らに比べて遅咲きのブレークとなったことに、「まわりの芸人も売れてますからね。だから優勝しても『ヤッター!』という感じではなくて、『良かったなぁ……』としみじみと。安心してくれたという感じでした」と振り返った児玉。さらに赤羽が「僕らも今まで師匠とお会いすることはなかったのに、昨日今日と急にトントンとお会いすることになって。変な感じですよね」と続けると、鶴瓶も「そんなもんだよね、縁というのは」としみじみ付け加えた。
ちなみにこの日の鶴瓶は、プレゼントでもらった衣装を着てきたというが、「でもさっきうちのマネジャーから『それ、寝間着(パジャマ)ですよ』と言われて。かわいいからいいと思ったけど……。(お客さんに向かって)これ、寝間着なの? (ひとり納得したように)寝間着やろなぁ」と語り、笑いを誘うひと幕も。
そしてそんな彼らに「コントを見せてほしい」とリクエストした鶴瓶に、「はい」と快諾したサルゴリラのふたり。「着替えなくていいの?」と尋ねた鶴瓶に、「このまま(着替えないで)いけます」と赤羽。それに対して「ズボラなネタやな」と軽口をたたいた鶴瓶だったが、客席からは「(自分は)パジャマのくせに」とキレのいいツッコミが入り、会場は大爆笑。鶴瓶も思わず「大阪のお客さん、厳しいなぁ。面白いなぁ」と笑ってしまっていた。
そんな中、サルゴリラがまず披露したのが「ばったり」というタイトルのコント。街中でばったり会った友人から、一緒にいた連れを紹介されるも、彼女、彼女のおじさん、彼女のおじさんが学生時代に通っていたお好み焼き屋の副店長……といった具合に、謎のメンバーが次々とあらわれる不条理さと、言葉遊びの面白さが会場の笑いを誘った。
キングオブコントで優勝して以降は少しずつ世間でも知られるようになってきたというふたりだが、これからはコンビ名の知名度をもう少し上げていきたいと考えているという。児玉も「名前がまだ分からないみたいですね。なんか見たことがあるという感じで。この間も、電車に乗っていたら『あ!』と気付かれたんですけど、サルゴリラという名前が出てこなかったみたいで。『コメディアンだ!』と言われて。間違ってはいないですけど恥ずかしかった」と笑ってみせた。
そんなトークもいよいよ終盤を迎え、鶴瓶とのトークを振り返った児玉は「師匠はすごいすね」としみじみ。さらに「すごいオーラもあるし。でも近寄り…やすいオーラもあるんで、不思議なんです」とせつせつと語るも、鶴瓶が「やすいオーラ?」と聞き返してみせて会場は大笑い。すかさず児玉が「しょぼいオーラです」とたたみかけてさらに会場を沸かせた。
それから気を取り直して「すごい師匠というのもあるんですけど、全然さわっても大丈夫なくらい。もうちょっとしたら、(ツッコミで)引っぱたけるんじゃないかと思う」と語った児玉に、「やめろ!」とあわてた赤羽。だがその言葉を聞いていた鶴瓶もまんざらでもない様子で、「そこまで(距離が)近いと言ってくれるのはうれしいよね。それでお前(赤羽)はどうなの?」と今度は、赤羽からの褒め言葉をおねだり。それに対して赤羽は「僕は体形的に師匠に近いというか、僕の理想のお姿というか。何十年後かに、師匠みたいになりたいです」と返答し、鶴瓶も満足げな表情を見せた。
さらに「俺は上岡龍太郎という人と(番組を)やってたんだけど、ちょっと上に横山ノックさんという人がいて。このノックさんがめちゃくちゃ面白かった。大阪府知事もやった人だったけど、この人がパーンとたたけるような。人間がかわいい人だった。だから僕らの時代はノックさんになりたいと思っていたね」と振り返った鶴瓶。そこで赤羽が「けっこう(今は)鶴瓶さんみたいになりたいという人が多いですよね。後輩にビビられるタイプの芸人さんは、鶴瓶師匠みたいにナメられたいんですよ」と褒めているはずなのに微妙な言葉選びで、会場は大笑い。「難しいんだよな、師匠を褒めるのは。褒めてるのに悪口になっちゃうんだよな」と首をかしげる児玉に、会場も大いに沸いた。
そしてこの日のフィナーレとして最後にもう1本。キングオブコントで歴代最高得点をたたき出した優勝ネタ「青春」を披露することになったサルゴリラ。1本目のコントとは違い、今度はしっかりと野球部のユニホームに着替えてきたふたり。甲子園出場をかけた試合で打つことができなかった選手のために、なぜか監督が“魚”を使ったたとえで励まし続けるという内容のコントで、会場を最後まで盛り上げた。
【『無学 鶴の間』(第20回)配信情報】
◆見逃し配信:配信中
※配信開始から一定期間経過後、見放題作品へ切替えて配信を継続する予定です。
◆出演:笑福亭鶴瓶、サルゴリラ(児玉智洋、赤羽健壱)
◆会場:帝塚山無学
【番組公式X(旧Twitter)】
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