『無学 鶴の間』ゲストは街裏ぴんく!芸歴20年目にしてR-1優勝を果たした男の素顔は?
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『無学 鶴の間』ゲストは街裏ぴんく!芸歴20年目にしてR-1優勝を果たした男の素顔は?

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『鶴の間』第27回のゲストは、ウソと妄想を散りばめたファンタジー漫談を持ちネタとし、今年3月9日に開催された「R-1グランプリ2024」で第22代王者となったお笑い芸人・街裏ぴんくが登場。R-1優勝の前から街裏に注目していたという鶴瓶。「こいつ面白いな、世に出てきてほしいなと思うヤツが優勝したらうれしいやんか。そういう意味で(街裏ぴんく)はだいぶ有名になったし、男の人は好きやと思います。女の人は……嫌いじゃないけど『え?』といった感じになると思う」と切り出して会場を笑わせると、「前に(売れる前のハリウッド)ザコシショウが(『無学』に)出た時もそんな感じでしたね。中には知らない人もいるじゃないですか。だから最初はサーッと(引いていた)。でも最終的にはドワーッとウケていたから、さすがやなと思いました。あいつもR-1で優勝してますからね」といった前口上とともに街裏を呼び込むと、街裏も「皆さん、今日は当たりの日ですよ!」とおどけながら登場した。

「お前もだいぶ芸能人になってきたけど、俺はだいぶ前からお前を押してたんやで。俺のライブにも出てもらったこともあったし」と語るなど、以前から街裏の実力を評価し、気にかけていたという鶴瓶。それだけに街裏のR-1優勝は喜びを感じている様子。

「R-1グランプリ」は2021年に芸歴10年以内という制限が設けられたものの、2024年にはその芸歴制限が撤廃された。これによって芸歴20年目だった街裏も晴れてエントリー資格を得られることとなった。「今年から制限が解除されるということで、絶対にエントリーしようと思っていました。やはり決勝というのは、ゴールデンタイムでネタができる数少ないチャンスなので。そうしたらあれよあれよと優勝までいけた」としみじみ振り返った街裏。鶴瓶も「5500人(※正確には5457人)の中の1番が“これ”ですよ!」と強調してみせて会場は大笑い。「“これ”って……」と苦笑いの街裏だったが、「でも確かに(客席で)笑顔になっているのは、ほとんどが男やからな」とボヤいてみせてドッと沸いた会場内。さらに本番前に鶴瓶から「ここ(後頭部)に肉の塊がある俺とかお前とかは、もうおっさんしかファンにつかん」と指摘されたことを明かし、さらに会場を沸かせた。

そんな流れで、さっそくファンタジー漫談を披露することになった街裏。楽屋裏では、数多いレパートリーの中から、どれを披露するべきか悩んでいたというが、会場の観客の温かな空気を感じとったことから、「漫談 だんご三兄弟」というネタを披露することに。まず冒頭で「はじめて見るよという方もいらっしゃると思うんですけど、とっつきにくい顔ですよね。メガネ取っちゃいますね。こんな顔をしてました」と言うや、メガネをはずした顔で笑いをひとつかみ。「まだこれでも笑いが起きるんですね。最近は引かれることが多いのに、皆さんが笑ってくれるのはあたたかい!」とご機嫌な様子の街裏は、「僕はこう見えても女芸人ですからね!」「雑誌『Popteen』の専属モデルをやっていたんですよ!」「この近くのコンビニで、美輪明宏さんが働いていたんです」といった妄想やウソをたたみかけてみせると、「だんだん僕の芸風をつかんでくださいね」とニヤリ。

そして「よくあいつはウソばかりついてお客さんからお金をもらっている。アイツは詐欺師だ、なんて言われるんですけど、ホンマの話ですから。今日のお客さんはあったかいんで、皆さん信じてくれると信じて、ここから本題をしゃべっていいですか」と切り出した街裏は、「僕、20代の時に作曲家をやってました。いろいろなヒット曲や、CMのジングル曲を生み出したんです」という説明とともに、「漫談 だんご三兄弟」がスタート。ある日、作曲家として数々の実績を積み重ねてきた(らしい)街裏のもとに、とある大物プロデューサーから「だんご三兄弟」の編曲の依頼があった。だが20代の街裏は「売れ線のものには加担しない」というポリシー。そんな彼が作詞・作曲された曲を聴いて衝撃を受ける。「このままだと曲がすてきすぎて売れてしまうやないか!」。ここからはオリジナルの「だんご三兄弟」から、いかにして街裏流の“売れ線じゃない”曲にアレンジして変えていったか、というアレンジの過程をワンフレーズずつ、オリジナルと街裏版の2種類を比較させながら紹介していった。

しかし“売れ線じゃない楽曲”というシュールなネタに、会場も若干ポカーンとしていたようで、「ついてきている? 大丈夫かな……」「ネタ選び間違ったか……でもこのまま突っ走りますよ!」「めちゃくちゃ汗かいてきた。冷や汗ですよ」などなど、会場の様子に戸惑いながらも自分を奮い立たせ続けた街裏。そんな街裏の必死な姿に、会場からは次第にクスクス笑いが漏れはじめてきた。

そんなネタをなんとか終盤近くまでやり遂げ、最後は会場と一緒に、街裏版「だんご三兄弟」を歌おうと呼びかけた街裏。「歌える部分はどこでもいいですから、一緒に歌ってください。地獄かもしれませんがついてきてくださいよ!」という街裏の必死の呼びかけに、会場もいよいよ覚悟を決めた様子。途中の「分配血液~」というフレーズに合わせて客席からも「ダンダンダン!」の大合唱。そこからは手拍子も加わって、一体感に包まれた会場内。最後の締めくくりとして会場全員で「ダン!」。その様子に街裏も「オーケー! 一時はどうなることかと思いましたが、終わり良ければすべて良し。皆さん帰り道に、耳にイヤホンを入れて、世に出回ってるだんご三兄弟と、僕のオリジナルのだんご三兄弟がいいか、判断してください」と呼びかけて、ネタを終わらせた。

そんな会場の様子を見ていた鶴瓶は客席に向かって「なんであんたらそんなことするの? ダンダンダン! とかのらんでええねん。恥ずかしいわ!」とあきれた様子。悪びれることなく「みんなポカーンとしてましたね」と語る街裏に、「当たり前や。なんでこのネタ選んだんや? 他にもええネタあるやろ」と返した鶴瓶に会場も大笑い。「もしいけるならもう1本やりたい。あとで短く」とリベンジを希望した街裏に、鶴瓶も「ええよ。このままじゃ帰れないやろ」と返してみせて会場もドッと沸いた。

そしてその後も、街裏がNGにしている意外な仕事の数々の話、そして吉本新喜劇に入りたかったという街裏が、吉本新喜劇の名優・島木譲二に弟子入りしようとしていた話など、街裏の(おそらく真実であろうと思われる)キャラクター像を深掘りしていった鶴瓶。「上で(ネタを)聞いてたけど、詐欺師の言い方や」と冗談めかした鶴瓶に、街裏も「人がつくウソは嫌いなんですよ。嫁さんにもウソついたらあかんでと言うてます」と返し、会場からは「ええ?」と驚きの声が。「でもアンパンマンのネタでもそうだけど、細かいしゃべり方とか、あれが抜群に面白いのよ。リアルというか、そこが面白いよね」という鶴瓶の指摘に、街裏も「ありがとうございます。それ(「アンパンマン」)やれば良かったなぁ」。

そんな流れからもう1本、「アンパンマン」のネタでリベンジを果たすことに。「子どもの頃からとても好きで見ていた『アンパンマン』なんですが、ひとつだけ明らかに異質な話がありまして……」という冒頭部分から、街裏ならではの虚実入り混じったファンタジー漫談が繰り広げられた。だがこの「アンパンマン」ネタには、街裏が自主規制のためにあえてカットしたという6分間の未公開シーンがあったことが明らかに。それを聞いた鶴瓶がこともなげに「そこやってもらいますわ」と告げると、「え! やっていいんですか?」と驚きを隠せない様子の街裏。会場からも期待を込めた拍手がわき起こる。果たしてそれはどのような内容なのか――。それは配信をご覧になってのお楽しみである。

配信開始前、または配信終了しています。

【番組公式X(旧Twitter)】
https://twitter.com/mugakutsurunoma

【『無学 鶴の間』(第27回)配信情報】
◆見逃し配信:配信中
※配信開始から一定期間経過後、見放題作品へ切替えて配信を継続する予定です。
◆出演 笑福亭鶴瓶、街裏ぴんく
◆会場 帝塚山無学

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