二枚看板を失ったウォルヴァーハンプトン 命運を左右する置き土産の使い道
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二枚看板を失ったウォルヴァーハンプトン 命運を左右する置き土産の使い道

2025.07.11 06:00

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プレミアリーグの中堅クラブにはチームを支えるキープレーヤーが在籍する例が多い。ブレントフォードのブライアン・エンベウモ、クリスタル・パレスのエベレチ・エゼ、ウェストハムのジャロッド・ボーウェンと、移籍の噂がささやかれながらもクラブに長く在籍し、継続して目を見張る活躍を見せる選手たちは、そのクラブの象徴的な存在として認知されている。

ウォルヴァーハンプトンにとっては、それがマテウス・クーニャだった。今シーズンはリーグ戦33試合で怒涛の15ゴール6アシスト。圧倒的な個人技でチームの攻撃を活性化し、ヨルゲン・ストランド=ラーセンとともに下位に沈んだチームの中で獅子奮迅の活躍を見せた。

しかしながら移籍市場が開幕して間もない6月、そのクーニャはマンチェスター・Uへと加入することが発表された。エースの抜けた穴は大きく、現段階では解決策のイメージすら難しい。

攻撃の核を担ったクーニャ


もう一人今シーズンのウォルヴァーハンプトンを支えていたのがラヤン・アイト=ヌーリ。DFながら攻撃的なプレーが持ち味のアルジェリア代表サイドバックは幾度となくゴール前に顔を出し、チーム3位となる4ゴールをマークすると同時に、7アシストも記録するなどイメージに違わない攻撃的な局面での貢献度が光った。

そんな彼もまた、移籍市場の早い段階でマンチェスター・Cへ新天地を求めた。ローン時代も含めバーミンガムで5シーズンを過ごしたのち、満を持してのステップアップとも捉えられるだろう。

クーニャとも抜群の連携を誇ったアイト=ヌーリ


来シーズンに向けたチームの喫緊の課題は、「この2人のキープレーヤーが抜けた穴をどう埋めるか」だと断言していい。不幸中の幸い、両選手が残した移籍金はクーニャが7420万ユーロ、アイト=ヌーリが3680万ユーロとされており、手元には潤沢な資金が残っている。セルタからのローン移籍だったストランド=ラーセンを2700万ユーロで買い取り、同じくセルタから期待の若手フェル・ロペスを2300万ユーロで獲得した今も、予算はまだ残されていると考えていい状況だ。

新シーズン開幕まで1か月。二枚看板の置き土産の使い道に命運がかかっている。

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  • 攻撃の核を担ったクーニャ
  • クーニャとも抜群の連携を誇ったアイト=ヌーリ

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