人間食べ食べカエル厳選、王道ジャンル・ワニパニック映画4選!
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人間食べ食べカエル厳選、王道ジャンル・ワニパニック映画4選!

2024.08.11 11:00

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初めまして、人間食べ食べカエルと申します。普段はX(旧Twitter)で色々と映画の感想を書いたりしております。今回、U-NEXTさんでコラムを書かせて頂けるということで、その記念すべき第1回目で何をテーマにしようかと悩んだのですが、まずは王道ジャンルのワニパニック映画から紹介できればと思います。これから紹介するワニ映画は、なんと……全てU-NEXTにて配信されています!!!!!もし今回のコラムでご興味を持ちましたら、ぜひ!!鑑賞してみてはいかがでしょうか。

『U.M.A レイク・プラシッド』

U.M.A レイク・プラシッド
© 2010 Sony Pictures Worldwide Acquisitions Inc. All Rights Reserved.

ワニ映画界の中でも有名な方の作品。UMAとタイトルにあるが、本編に出てくるのはガッツリただの人食いワニ!未確認もクソもないが、ナメてかかるとその面白さに返り討ちにされる。作品の最大の見どころは当然ワニだ。その姿はCGとアニマトロニクスの合わせ技で描かれている。CGはこの時代にしてはクオリティが高く、今鑑賞しても十分に映える。だが白眉はやはりアニマトロニクス。これの出来がまあ素晴らしい!それもそのはず。特殊効果を手掛けているのはかのスタン・ウィンストン御大だからだ。彼は『ターミネーター』シリーズや『ジュラシック・パーク』などでの造形を手掛けた、この世界の第一人者である。スタン先生によって生命が吹き込まれたワニの活躍は圧巻。ヘリすらも打ち負かす見事な活躍を見せつけてくれる。ワニ以外にも見どころがあり、餌付けするヤバイ婆ちゃんなど随所にコミカルな味付けがされている。また、主役を務めるブリジット・フォンダとビル・プルマンの好演も本作の格を大きく引き上げている。やはり名優がいるとそれだけで作品が締まる。なお、レイク・プラシッドはこれを機にシリーズが複数作られた。単独では5作目まである。その他、レイク・プラシッドのワニが人食いアナコンダとバトルする『アナコンダvs殺人クロコダイル』なるクロスオーバー映画も製作されている。恐らくワニ映画界で、このシリーズが最も長寿である。一旦シリーズは休止になっているようだが、これからもたまに息を吹き返すかもしれない。

『クロール -凶暴領域-』

クロール -凶暴領域-
© 2019 Paramount Pictures. All rights reserved.

1980年代に『死霊のはらわた』を生み出しホラーブームを大幅に加速させたレジェンド、サム・ライミと、2000年代以降のホラー/スリラーを大きく進化させたクリエイター、アレクサンドル・アジャがタッグを組んでワニ映画を製作!そんなの面白くないわけがない。あらゆるワニ映画の中でも、トップクラスでスリリング、そして激アツな傑作が生まれた。舞台は水没した家の中。嵐でワニ園から逃げ出したワニたちが屋内に侵入し、そこにいた父と娘を容赦なく襲う。限定空間でいかにして逃げ延びるかというシチュエーション・スリラー展開が続き、ずっとハラハラしっぱなし。どんどん水位が上がる中、負傷して動けない父をどうにか上へ上へと運んでいく娘。そこに現れてガンガン攻撃してくるワニ!たった1階、2階を上がるだけなのに、あまりにも道のりは遠く過酷だ。果てしない攻防戦に手に汗握ること請け合いである。ちなみに、メインキャラは2人ってことはもしかしてワニが人を食う描写って少ない……?と心配する方もご安心ください。この映画、ちゃんと食われ要員を出してくれます。主人公を気遣って家まで来てくれた警察官や、水害に乗じて物を盗むどうしようもない輩などが定期的に出てきては、ワニに思いっきり食われて場を盛り上げてくれる。なんてサービスの良き届いた映画だろうか。ワニだけでなくドラマもしっかり作り込まれている。本作の主人公は水泳競技をしているという設定なのだが、それを活かしたストーリーにグッとくる。2010年代以降のワニ映画を代表する1本。もしまだ見ていない方がいたら、強くお勧めしたい。

『THE POOL ザ・プール』

THE POOL ザ・プール
© 2018 TMoment Co., Ltd. All rights reserved.

アニマルパニック映画が最も発展しているのは欧米だろう。だが、近年はアジアでもこの手の映画が増えてきている。特に中国は異常な勢いでサメ映画やヘビ映画やクモ映画などが作られてきており、その製作ペースは今や英語圏をしのぐ勢いだ。ここで紹介するのは微笑みの国タイから放たれたワニ映画である。夏の風物詩の一つ、プール。この映画ではプールに浮きながら寝ていたら、気付かぬうちに水を抜かれて底に取り残され、外に出られず途方に暮れていたら何かいつの間にか出現したワニに襲われる!!という無茶苦茶なシチュエーションのサバイバル劇が繰り広げられる。作品自体はシリアスではあるが、ノリは『浦安鉄筋家族』の春巻先生のサバイバル回に近い。主人公は、いろんな方法でプールの底から這いあがろうとするが、一向に出られない。しかも油断するとワニに食われる命の危機。あまりにもあまりな状況すぎて、主人公がずっと四苦八苦しているにも関わらず、思わず笑いが出てしまう。肝心要のワニとの攻防シーンは結構良く出来ている。ほぼ無防備な状態から、いかにしてワニと対峙するのかを丁寧に描いていたのは好印象だった。ちなみに本作にはかわいい犬も出てくるのだが、その扱いが超ヤバすぎるので、愛犬家は観ない方が良いかもしれません。

『クロコダイル2』

クロコダイル2
©Martien Holding AVV 2001

モンスターパニック映画やコマンドアクション映画好きが一目置く映画製作会社、ヌー・イメージが放つワニ映画の隠れた秀作。旅客機に強盗が乗り合わせ!そこに大嵐が直撃!飛行機墜落!しかも落ちた先は凶悪な人食いクロコダイルの餌場だった!!!という泣きっ面に蜂にもほどがある素敵な展開が繰り広げられる。テレビムービー枠だが、劇場公開しても全然いいと思うくらいに作り込まれている。ワニは一部CGを使いつつ、主に実物大のアニマトロニクスで表現される。『UMA レイク・プラシッド』のヤツに近いが、本作に出現する個体は人への執着と喰いっぷりがより凄まじい。なぜなら、今回のワニは人間に子ワニを殺されたため怒りに燃えているという設定だから。人間どもを全員喰らわないと気が済まないのだ。その怒りによるパワーがとんでもなく、ヘリに食らいつき墜落させたり、更には家屋を全倒壊させたりと、もはや怪獣に近いフルスロットルの破壊攻撃を披露してくれる。飛行機が墜落してからは定期的にワニが人を食うので全く飽きないし、後半に至ってはクライマックス並みの見せ場が3つくらい立て続けに飛び出す。とても劇場未公開とは思えない充実ぶりだ。ワニに食われた者たちの末路をしっかりと描いているのも好感が持てる。腕がポロンと取れたり、死体が食い荒らされて悲惨な状態になっている描写を挟むことで、緊張感を高めることに成功している。口でガッツリ人体を噛んで大きく持ち上げるダイナミックな見せ場も中々のインパクトだ。本作の監督は、ジャンル映画界では上位クラスの信用度を誇るゲイリー・ジョーンズが務めている。彼は、パチモンターミネーター×ダイハードなシチュエーションで常にどこかで見た絵面が続くも、殺人アンドロイドをおしゃべりキャラにして独自色もしっかりと出した名作『シャドー・チェイサー 地獄の殺戮アンドロイド』シリーズや、蜘蛛に宇宙人のDNAを注入したら巨大化して怪獣みたいになる傑作『スパイダーズ』など、完璧なフィルモグラフィを持つ監督だ。本作でも持ち前のサービス精神と90分程度で物語を手堅くまとめる職人技が十二分に炸裂している。2001年製作のため多少画面が古めかしさはあるが、観て損はない一作だ。

というわけで、計4作を紹介しました。普段からこんな映画ばっかり観ているけども、この系統の作品を好きな方はきっと多いはずなので、皆さんの作品選びの一助になれば幸いです。これからも定期的にコラムを書きますので、また是非読みにきてください!

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  • U.M.A レイク・プラシッド
  • クロール -凶暴領域-
  • THE POOL ザ・プール
  • クロコダイル2

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