2度目のメジャー制覇へ! プロが語る松山英樹の「凄み」とは? 【佐藤信人のPGAツアー選手解説 #4】
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2度目のメジャー制覇へ! プロが語る松山英樹の「凄み」とは? 【佐藤信人のPGAツアー選手解説 #4】

2025.03.28 18:00

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2021年に日本人・アジア人として初のマスターズ制覇という歴史的偉業を達成し、世界のトッププレーヤーとして活躍し続けている松山英樹プロ。日本を代表するトッププロとして、今もなお進化を続けている。そんな松山英樹のキャリアと強さの秘密を、U-NEXTの解説者としてもお馴染みの佐藤信人プロに、詳しく教えてもらいました!

松山英樹がプロになるまで

松山英樹

松山英樹選手は、まさに日本ゴルフ界の誇りと言える選手です。愛媛県出身の松山選手がゴルフをはじめたのは4歳のころ。父親は松山がゴルフを始めるのと同時に自分でも本腰を入れてゴルフと向き合うようになり、その後トップアマチュアとして活躍。松山が中学3年生のときには、当時52歳の父親が日本アマチュア選手権で優勝。その際、父親のキャディを務めたのが松山選手だったそう。この大会には、同い年の石川遼選手が出場していたそうです。

松山選手はゴルフの名門・明徳義塾中学・高校、そして東北福祉大学へ進学し、実力をどんどん伸ばしていきました。大きな転機となったのは、2010年とのアジアアマチュア選手権制覇です。その資格で2011年のマスターズ・トーナメントに出場し、日本人初のローアマチュア(アマチュア最高位)を獲得。

プロ転向前から世界の舞台で戦えるポテンシャルを見せつけると、その年の秋には三井住友VISA太平洋マスターズで当時史上3人目のアマチュア優勝を果たし、日本ゴルフ界を大いに沸かせました。

松山英樹のPGAツアーでの快進撃とマスターズ制覇

2013年にプロ転向すると、1年目から日本ツアー出場13試合で4勝を挙げて賞金王を獲得。さらに、その年の全米オープンで10位、全英オープンで6位という日本人最高成績を記録し、PGAツアーのシード権も獲得しました。プロデビュー直後の日本人選手として、これは当時、驚異的な快挙でした。

松山英樹

翌2014年、メモリアル・トーナメントでPGAツアー初優勝を果たし、世界のトッププロへの仲間入りを果たします。その後も、2016年フェニックス・オープン優勝、HSBCチャンピオンズでのWGC(世界ゴルフ選手権)制覇など、次々とビッグタイトルを獲得。2017年にはブリヂストン招待で優勝し、WGC2勝目を達成しました。

しかし、2017年の全米プロ選手権ではジャスティン・トーマスとの接戦の末に敗れ、その後スイング改造に取り組むも勝利からは遠ざかる時期が続きました。そして迎えた2021年、4年ぶりのツアー優勝となったのがマスターズ制覇でした。日本人・アジア人として初のこの歴史的快挙により、日本ゴルフ界に新たな伝説を刻みました。

プレッシャーのかかる場面での勝負強さが最大の凄み

松山選手の凄みは、なんといってもプレッシャーのかかる場面での勝負強さにあります。2021年のマスターズがその筆頭ですが、とにかく大舞台に強い。同年のZOZOチャンピオンシップでは日本のファンの目の前でPGAツアー制覇。2022年にはソニーオープンで青木功さん以来39年ぶりの優勝を達成。日本代表として戦った2024年のパリ五輪では銅メダルを獲得しています。

とくに日本人として注目される試合や、大舞台での勝負所では驚異的な集中力を発揮し、結果を出し続けています。普通の選手であれば、期待が大きいほどプレッシャーに押しつぶされることもあるわけですが、松山選手は期待が膨らめば膨らむほど力を発揮するタイプ。この精神力の強さこそ、彼の最大の武器だと思います。

さらなるメジャー獲得へ期待が高まる

松山英樹

3月21日現在、松山選手の世界ランキングは6位。ワールドランキング1位の座こそまだつかんでいませんが、PGAツアーでの勝利数はアジア勢歴代トップの11。押しも押されぬ世界のトップ選手であることに異論のある人はいないはずです。

これからも、さらなるメジャータイトル獲得やワールドランキング1位を目指して、世界の舞台での息の長い活躍を期待したいですね。


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