祝・日本初ファンミ!『涙の女王』キム・ジウォンの魅力が詰まったドラマ5選
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祝・日本初ファンミ!『涙の女王』キム・ジウォンの魅力が詰まったドラマ5選

2024.06.26 12:00

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  • 相続者たち
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  • 太陽の末裔 Love Under The Sun
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  • サム、マイウェイ ~恋の一発逆転!~

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ここ数年、韓国俳優の来日ファンミーティングが盛んだ。旬な俳優たちを気軽に拝める環境はありがたいが、チケットがお高めなので、泣く泣く取捨選択を迫られる。そして、行かなかったファンミーティングの感想をSNSで読んでは悔しがる、というのが筆者の生活パターンに組み込まれつつある。

さて数日前より、開催前にして既に後悔の念を抱き始めているのは、7月頭に行われるキム・ジウォンのファンミーティングだ。本国開催時の様子をSNSで見かけたのだが、パンツスーツでキリリと歌って踊る一方で(かっこいい!)、ゲームチャレンジなどで照れ笑いする姿もあり(かわいい!)、胸の高鳴りが止まらない。あまりにも、眩しすぎる……。

今年最大級のヒットを記録したドラマ『涙の女王』では、絵に描いたようなツンデレ財閥令嬢を演じていたジウォン。しかし、ファンミーティングで見せる素顔は、2010年デビュー後すぐに出演した「オランシー」(東亜)のCMの方が近いようだ。

ジウォンはこのCMの愛嬌たっぷりな姿でお茶の間の心を掴むと、俳優デビュー後は、その快活なイメージを活かす役が続いていった。転機は、2013年の青春ドラマ『相続者たち』。『涙の女王』にも通じる財閥令嬢で、しかも初の悪役だったことから、演技の幅がぐっと広がったのである。そして、2016年のロマンスドラマ『太陽の末裔 Love Under The Sun』でサブカップルを演じると、メインカップル並に視聴者を夢中にさせ、高い評価を得た。

以降、2017年のスポ根(?)ドラマ『サム、マイウェイ~恋の一発逆転!』ではコメディエンヌっぷりを、2019年の古代ファンタジードラマ『アスダル年代記』では内なる力強さを、2020年のモキュメンタリー風ドラマ『都会の男女の恋愛法』ではミステリアスに……と、作品毎に異なる側面を見せてきた。

そして2022年、『私の解放日誌』で凡庸な人物をリアリスティックに演じ、卓越した技量を証明。その後に出演したのが、真逆とも言えるような役どころの『涙の女王』である。キャリア集大成のような素晴らしい演技で、世界中を“涙”の渦に巻き込んだのが記憶に新しい。

筆を進めながらファンミーティングに行けぬ悔しさがより募ってきたが、筆者は今回、影なる応援団に徹したいと思う。ということで、来日記念として、キム・ジウォンの魅力を堪能できる作品を紹介していきたい。

① 相続者たち

相続者たち
©SBS

姉を訪ねに単身ロサンゼルスへ渡った高校生ウンサン(パク・シネ)は、トラブルに巻き込まれ、留学中の御曹司タン(イ・ミンホ)に助けられる。一緒に過ごすうち互いに好意を寄せ始める2人だが、タンの婚約者ラヘル(キム・ジウォン)が現れ、ウンサンは去っていく。しかし、ウンサンが帰国すると、彼女の母はタンの実家の住み込み家政婦になっていた。さらに、タンの父の図らいで、ウンサンはタンやラヘルと同じ名門私立高校へ通うことになる。

格差恋愛ストーリーが面白いのは万国共通。『花より男子』を彷彿とさせるヒエラルキーの激しい青春ドラマで、ライバルが滅茶苦茶に意地悪であれば、なおのことだ。失語症の母と二人三脚で生活費を稼ぎながら、面倒な人間関係に巻き込まれる悲劇の主人公ウンサンを、パク・シネ(『ドクター・スランプ』など)が幸薄感を最大限に漂わせて熱演。

相続者たち
©SBS

対して、見た目はお人形のようにかわいいが言動がキツすぎるワガママ財閥令嬢ラヘルをジウォンが演じている。親の再婚や婚約者への片想いで負った傷を上手く消化できず、周囲の人たちに当たり散らしてしまうラヘルは、1人でもがき苦しむウンサンとは正反対。彼女の存在によってウンサンの不憫さが際立つ、ナイス助演であった。

本作が放送されたのは、2013年。ドラマ『パチンコ – Pachinko』で世界に羽ばたいたイ・ミンホ、ドラマ『私たちのブルース』や『配達人 ~終末の救世主~』など話題作に事欠かないキム・ウビン、先日パク・シネとドラマ『ドクター・スランプ』で共演していたパク・ヒョンシク、ラブコメ映画『ラブリセット 30日後、離婚します』が好評だったカン・ハヌルなど、トップスターたちのまだ少しあどけなかった頃の姿を見られる、という点でもおすすめだ。

② 太陽の末裔 Love Under The Sun

太陽の末裔 Love Under The Sun
Licensed by Next Entertainment World © 2016 Descendants of the Sun SPC

偶然の出会いから恋に落ちた大尉シジン(ソン・ジュンギ)と外科医モヨン(ソン・ヘギョ)のカップルは、シジンの任務優先な態度により破局に至る。しかし8ヶ月後、医療チームの一員として紛争地域ウルクに赴任したモヨンは、同じくウルクに派遣されていたシジンと運命の再会を果たす。常に死と隣り合わせの中、2人はいつしか愛を育むようにー。

主演カップルを演じた2人がのちに現実でも結ばれたことでも有名なのが本作。そんな、演技ではなく本気だった可能性も高い2人に負けず劣らず魅力的だったのが、キム・ジウォン演じるミョンジュとチン・グ演じる上士デヨンのサブカップルである。

太陽の末裔 Love Under The Sun
Licensed by Next Entertainment World © 2016 Descendants of the Sun SPC

ミョンジュとデヨンは長年交際しているが、ミョンジュの父である将官は、娘より地位の低いデヨンを決して認めず、時には2人を引き離すために職権濫用すら行う。軍人気質のデヨンは将官の命令と恋人への愛との狭間でもがくが、ミョンジュはデヨンへの愛のためひたすら突き進んでいく。デヨンや将官の心を動かす、その真っ直ぐな心が感動を誘う。

また、銃撃戦、拉致、災害、ウイルスなど、ドラマでは様々な危機が描かれている。命を救うために身を削る医師と、死を通じて命を守ろうとする軍人、それぞれの闘いが描かれているお仕事ドラマとしても秀逸だ。

③ サム、マイウェイ~恋の一発逆転!~

サム、マイウェイ ~恋の一発逆転!~
Licensed by KBS Media Ltd. © 2017 KBS. All rights reserved

20年来の幼馴染のドンマン(パク・ソジュン)とエラ(キム・ジウォン)は、やりたいことを諦め、しがない日々を過ごしていた。しかし、エラは勤務先のデパートで館内放送を任されたことをきっかけにアナウンサーの夢を、ドンマンはコーチからの熱烈ラブコールに心動かされ再びテコンドー選手の道に挑戦することに。

サム、マイウェイ ~恋の一発逆転!~
Licensed by KBS Media Ltd. © 2017 KBS. All rights reserved

本作は、若くもないけれど歳をとりすぎてもいない微妙なお年頃の主人公たちが、互いのフィールドで切磋琢磨して道を切り拓いていく“遅咲き”な青春ドラマながら、互いを知り尽くす親友であるドンマンとエラの掛け合いの“素っぽさ”が楽しく、恋愛対象へと変わっていく過程が最高に胸キュンなラブストーリーでもある。

ジウォンは、明るく元気で親しみやすいエラをコミカルに演じており、時折披露する“ぶりっ子”シーンは必見!ソジュン演じるドンマンの冷ややかな対応も含め、最高に面白い。

なお、『涙の女王』でジウォンの弟役を演じたクァク・ドンヨンがエラの恋人を演じていたり、プライベートで仲の良いパク・ソジュン(『梨泰院クラス』など)とチェ・ウシク(『その年、私たちは』など)がライバル同士を演じていたりと、韓国ドラマ好きには「お!」となるキャスティングとなっている。

④ 私の解放日誌

ソウル郊外で両親と同居中の長女ギジョン(イ・エル)、長男チャンヒ(イ・ミンギ)、次女ミジョン(キム・ジェウォン)は、単調な生活に飽き飽きしていた。ソウル郊外に住んでいること、職場での理不尽な出来事に我慢していること、望むような愛を得られないこと……。現状に不満を抱える彼らは、それぞれ現状を変えようとしていく。

『マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜』パク・へヨン作家ならではの、台詞ひとつひとつが五臓六腑へと染み渡るヒューマンドラマ。中でも話題になったのは、父の農作業を手伝う謎の男ク(ソン・ソック)に対してミジョンが放った、「私を崇めて」という強烈な一言。ミジョンは職場では浮いており、元恋人の借金返済に追われるも誰にも相談できず、どこにいても居心地の悪さを感じながら生きている人物だ。

そんな彼女が、誰か1人にでも大切に思われることによって人生が変わるのでは、と一歩を踏み出すのである。雑踏の中では背景と化すような、ぼんやりとした存在感だったミジョンが、「崇められる」ことによって生気に満ちていく変化を、ジウォンは繊細に表現していた。

ちなみに題名の「解放日誌」とは、ミジョンが職場で必要に迫られて作った同好会「解放クラブ」の日誌からきている。活動内容は、抑圧された気持ちから解き放たれるために1人ひとり何をすべきかを考え、発表し合うというもの。彼らが抱える悶々とした気持ちに共感を覚え、自己改革していく姿には勇気がもらえるはず。辛い時にこそ観てほしい一作だ。

⑤ 涙の女王

田舎出身の弁護士ヒョヌ(キム・スヒョン)と国内屈指の財閥令嬢へイン(キム・ジウォン)は、職場恋愛の末にゴールイン。逆シンデレラストーリーで“世紀の結婚”とまで言われるほど注目を集めたが、結婚3年目で完全に仲が冷え切ってしまう。

氷のように冷たいへインと、財閥家ならではの恐ろしさを秘める義理家族と安全に別れるため、こっそり動き始めるヒョヌだが、ヘインに大きな問題が発生。さらに、一家の懐に入り込もうとする怪しげな人物が現れる。

ジウォンが演じたのは、見た目麗しくハイブランドのスーツやジュエリーを着こなし、確かな手腕による実績で自信も携えている“デパートの女王”。常に戦闘モードで隙のない人物として登場するため、物語が進むごとに判明していく、夫への愛ゆえの行動が非常に愛らしい。

本作はタイトルに違わず“涙”が大量に流れるが、母性本望をくすぐるヒョヌの涙は美しく、プライドが高く自分にも厳しいヘインが耐えきれずに流す涙は胸に迫るものがある。ジウォンの目元の演技は、もはや職人芸と言っていいだろう。

本作は、2人の思い出の地であるドイツという美しいロケーションや、主役2人や財閥一家に訪れる危機など、エンタメ作品ならではの浮世離れした設定も多いが、「3年目の夫婦」の描写は地に足が着いている。お互い傲慢になって些細なすれ違いを放置し、いつの間にか大きな溝ができてしまった2人。最終的に彼らが辿り着いた結論も、傑作たらしめている理由のひとつと言えるだろう。

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