
U-NEXTでは、2025年10月25日(土)よる23時から『UFC 321:アスピナル vs. ガヌ』をライブ配信する。メインイベントはヘビー級タイトルマッチ、トム・アスピナル(イギリス)対シリル・ガヌ(フランス)戦だが、もうひとつの注目はUFC唯一の女子日本人選手、魅津希の復帰戦だ。2年ぶりにオクタゴンに立つ彼女は、どんな戦いを見せるのか。今回は、復帰戦を目前に語った魅津希の言葉を紹介する。

── 試合前のコンディションは?
魅津希:調子は絶好調です。怪我もなく、減量も順調で、とても良い状態で動けていると感じています。前回の試合から期間が空きましたが、その間に多くのことを考えることができました。技術面の向上はもちろんですが、以前の自分から大きく成長した姿をお見せできると思います。この期間は、これまでできなかったことを克服したり、自分の強みをさらに活かした戦い方を考え抜いたりと、非常に充実した練習ができました。きっと、とても良い試合ができると確信しています。
──現在の練習拠点とチーム体制を教えてください
魅津希:現在、アメリカには戻れていないため、練習拠点を日本に移しています。ですが、アメリカのチームメイトとは今も連絡を取り合っており、今回の試合のゲームプランや練習メニューについても、遠隔でサポートしてもらっています。日本でのセコンドは、前回に引き続きプンミーさんにお願いしています。さらに、いつも一緒に練習している村田夏南子選手と、練習拠点である「リバーサルジム新宿MEWE」の山崎さんにもサポートしていただくことになりました。この素晴らしいチームの皆さんから様々なアドバイスをいただきながら、一緒にトレーニングを積んできた、という感じです。
── 7月に村田夏南子選手のセコンドでアブダビに来られていますが、良いシミュレーションになりましたか?
魅津希:前回の試合は7月で、もっと暑い時期でした。外に出た瞬間に、まるでサウナのように感じるほどの厳しい暑さだったことを覚えています。こちらには昨日の夜中に着いたばかりですが、夜は非常に過ごしやすく、日中も前回と比べてずっと快適な気候です。今の時期はコンディションを整えるのに、とても良い環境だと感じています。
──チームメートでもあり、共に一時UFCで戦ってきた村田夏南子選手の7月の1年9か月ぶりの勝利で自分達がやってきた事に手ごたえを感じましたか?
魅津希: 村田選手は前回の敗戦があったからこそ、今回は特に「勝利」にこだわって戦った試合だったと感じています。私たちチームとしても、練習の成果を実感できた部分もあれば、一方で「ここは修正が必要だね」と次につながる課題が見えた部分もありました。私が評価できる立場ではありませんが、彼女にとって、この勝利は必ず次に繋がる大きな一勝だったと思います。その姿を見て、私も「頑張ろう」と強く思わされました。私自身、次は強敵との試合を控えているので、そうした意味でも、とても良い刺激をもらいました。
──弟の井上直樹選手のベルト戴冠で刺激を受けられる事はありましたか?
魅津希:最近は弟と直接話す機会は少ないですが、彼の活躍はもちろん見ています。家族として、その活躍はとても嬉しく思います。以前、あるインタビューで「昔は“魅津希の弟”だったのが、今は“井上直樹の姉”という見方が増えたのではないか」と尋ねられたことがあります。ですが、私自身はそのこと自体に、こだわりはありません。「私は私、弟は弟」ですから。
もちろん「井上直樹の姉」であることは事実ですし、どちらで認識されても構わない、という感じです。弟がチャンピオンになり、これから防衛戦などを通じて経験を積んでいくことを心から嬉しく思う一方で、私自身は、私の戦い方で自分の価値を積み重ねていきたいと強く思っています。弟とはファイトスタイルも似ていない部分があるので、また違った戦いの面白さをお見せできるはずです。ぜひ、そうした私たちの「違い」にも注目していただけたら嬉しいです。
── ジャケリニ選手のサム・ヒューズ戦を見る限り、スタンドで圧力をかけてテイクダウンを切るかあるいはトップで削れるかがキーになりますか?
魅津希:そうですね。この試合の鍵は、やはり組み際の攻防になると考えています。相手は当然、得意な形に持ち込むため組んでくるでしょう。そこに対して私がどう対処するかで、試合の流れは大きく変わってくるはずです。一般的には「組み技の選手 vs 打撃の選手」という構図で見られるかもしれません。しかし私としては、その予想を覆したいという強い気持ちがあります。相手は確かにグラウンドテクニックに長けていますが、その強みを真正面から潰していく展開に持ち込みたいです。
もちろん、そのための戦術は一つではありません。打撃でプレッシャーをかけ続けるのか、テイクダウンを防いで有利なポジションを取るのか。MMAはあらゆる局面が繋がっているので、ケージ際の攻防も含め、様々な状況を想定しています。軸となるゲームプランは確立していますが、それ以上に、試合中の流れを的確に判断し、柔軟に対応することが重要だと考えています。当日は、これまで積み重ねてきた全てを出し切り、観てくださる皆さんに「いい試合だった」と感じてもらえるような戦いをします。
──今回の試合で魅津希選手が証明したい事は?
魅津希:相手は、基本的にはグラウンドで攻めてくる選手ですが、要所では打撃も巧みに使ってくる、非常にクレバーなファイターという印象です。最近までランキングに入っていた選手なので、この試合は私にとって、そこへ食い込んでいくための大きなチャンスだと捉えています。そのチャンスを掴むためにも、やはり相手の一番の強みをいかに消せるかが、この試合の鍵になると考えています。だからこそ、打撃戦に持ち込むのはもちろん、相手の土俵であるグラウンドの展開でも、真っ向から勝負を挑むつもりです。打撃でも組み技でも、どちらの領域でも戦えるというところを、皆さんにお見せしたいです。
──DEEP、Invictaから、UFCと試合をしてきてご自身で感じてきた日本人として世界で戦う事の大変さ、日本と世界との違いを教えてください
魅津希:日本人と海外の選手とでは、やはり骨格などの身体的な違いがあると感じます。ですが、日本人には日本人特有の強みがあります。例えば、技術の繊細さや緻密さといった部分は、私たちが長けている点だと思います。一方で、海外の選手には私たちが持っていないパワーや体格的な強みがあります。もちろん、これは一概には言えず、選手一人ひとり持っているものは全く違います。それでも、世界という舞台は日本と比べて圧倒的に広く、多種多様な強さを持つ選手たちが集まっています。私自身、こちらに来てから、その環境の違いや、その中で勝ち続けることの難しさを改めて痛感しています。本当に、「世界は広いな」と日々感じています。
──16歳でプロデビューをされてから、当時と今で「戦う理由」「モチベーション」に変化はありますか?
魅津希:若い頃と比べて、気持ちの面で劇的に大きな違いがあるわけではありません。ですが、30歳を迎え、自身のキャリアについて深く考えるようになりました。「あとどれくらい現役でいられるだろうか」と意識するからこそ、一戦一戦の重みが、以前とは全く違うものに感じられます。特に、今の舞台はUFCです。契約があるかどうかに関わらず、「ここで負けたら終わりかもしれない」というほどの危機感を常に持っていなければ、勝ち続けることはできないと考えています。その意識の差が、若い頃との一番の違いかもしれません。
──日本のファンへメッセージをお願いします
魅津希: U-NEXTをご覧の皆さん、魅津希です。約2年ぶりの試合となります。待っていてくださったファンの皆さん、本当にお待たせしました。この日のために練習を重ね、自分自身と向き合い、万全のゲームプランを用意してきました。積み重ねてきた全てをリングでぶつけます。
試合は日本時間で25日の23時からです。皆さんの応援が力になります。どうぞ、よろしくお願いします!
配信概要
『UFC 321:アスピナル vs. ガヌ』
10月25日(土) よる23時~
UFC 321は、ヘビー級の頂上決戦トム・アスピナル vs シリル・ガヌをメインイベントに据えた、今年屈指のビッグナイト。圧倒的スピードと多彩なスキルを持つアスピナルと、流れるようなフットワークとテクニカルな打撃のガヌ、両者のハイレベルなテクニカルバトルが期待される。
さらに、バンタム級ではウマル・ヌルマゴメドフが登場。日本勢として注目すべきはプレリムに登場する魅津希の復帰戦。技巧と戦略、情熱と物語が交錯するUFC 321は、“総合格闘技の真髄”を体現する一夜となる。
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