【公式レポート】寺岡呼人主催『Golden Circle Special いつかの僕らの夢、星になれたかな』|桜井和寿、長屋晴子、はっとり、時代を超えた実力派ボーカリストが共演
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【公式レポート】寺岡呼人主催『Golden Circle Special いつかの僕らの夢、星になれたかな』|桜井和寿、長屋晴子、はっとり、時代を超えた実力派ボーカリストが共演

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寺岡呼人さんが主催するライブイベント「Golden Circle Special いつかの僕らの夢、星になれたかな」。

去る2023年2月21日、日本武道館で行われた東京公演では、寺岡さんと豪華ゲストらによるスペシャルなパフォーマンスが繰り広げられました。

1992年に、寺岡呼人さんと桜井和寿さん(Mr.Children)の共作によって生まれた不朽の名曲「星になれたら」。

それから30年の月日の中、互いにプロミュージシャンとして、盟友として、「星=夢」を追い続け、足跡を残してきた2人。今年は、そこに新世代の長屋晴子さん(緑黄色社会)とはっとりさん(マカロニえんぴつ)が加わり、世代を超えて奇跡の「星」を創り上げていく──。

音楽シーンで活躍するこの4人が一堂に会することで、どのような化学反応が生まれたのでしょうか。老若男女問わず、多くの観衆が詰め掛けた武道館の様子をお届けします。

5年ぶりの武道館ライブに意気揚々

オープニング映像の後、ステージ中央から4名が登場すると、会場のオーディエンスは一斉に立ち上がり、大きな拍手で迎え入れられました。

1曲目はライブの幕開けにふさわしい「星になれたら」。

初っ端から4人全員の息のあったコーラスが会場中に鳴り響き、聴衆からは拍手喝采が巻き起こります。

「武道館~!」と桜井さんが大きな声で叫ぶと、会場はさらに大きな盛り上がりを。

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左から 寺岡さん、桜井さん

その勢いのまま、2曲目の「ミュージック」では新世代ボーカリストの長屋さんとはっとりさんが熱唱。華々しい出だしを飾りました。

冒頭2曲が終わると、今回のライブを主催する寺岡さんが、盟友・桜井さんとともにステージに残り会場に向けて声を掛けました。
「みなさんこんばんは、5年ぶりに武道館のライブに帰ってきました」と寺岡さん。

一方、桜井さんも武道館に来るのは5年前のライブ以来とのこと。「武道館が改装されていてびっくりしました」と語ります。

MC後に歌ったのは、そんな5年の月日を感じさせる曲、ちょうど5年前に二人で歌った「秘密戦隊☆ゴジュウレンジャー」です。

作曲当時、寺岡さんはちょうど50歳。今年で55歳になったことから、この日は「秘密戦隊☆ゴジュウ(ゴ)レンジャー」と銘打ち、2人で圧巻のパフォーマンスを見せました。

新曲も交え、会場を温める

続いては、寺岡さんがソロ曲を2曲続けて披露。1曲目は2月22日から配信された新曲の「馴染みの店」。偶然通りかかった馴染みの店を通して、続けていくことの難しさやその大切さをノスタルジックな世界観の中で自身の過去・現在・未来を見つめ直すポップナンバーです。

「年々、自分の中で曲の作り方が変わっていて、思いついた言葉を寝かせ、ふとした瞬間に歌詞へ落とし込んでいます。『馴染みの店』も1年ほど温めて出来た曲です」

ピアノのサウンドをベースに、柔らかなメロディと繊細で心に染みる歌詞が特徴的なバラードを歌い上げました。

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寺岡さんは今年ソロデビュー30周年。2月には新曲「馴染みの店」/「知りたくない」をリリースし、4月にはアニバーサリーライブを開催予定。

続く2曲目は「スマイル」。

コロナ禍が落ち着きを見せ始め、「みんなが幸せになれるような曲を持ってきました」とコメントし、曲が始まると会場からは手拍子が。

寺岡さんが会場に向かって手を振りながら、ステージの上手、下手と動き回り、サビのフレーズである「ワハハノハ」に差し掛かると「ご唱和ください!」「Clap Your Hands!」とオーディエンスを煽ります。

すると、「ワハハノハ」の歌声が会場中にこだまし、会場は温かい空気に包まれました。

新世代ボーカリストの圧巻なパフォーマンス

ライブも中盤にさしかかり、ここからは寺岡さんが招集したゲストが登場し、さらに会場を盛り上げていきます。

まずは、マカロニえんぴつのはっとりさんが舞台上に。

「今回のライブのお話しをいただいた際に、『マカロニえんぴつの曲もいくつかやっていいよ』と言われ、とても嬉しかったです」とはっとりさん。

1曲目には大ヒット曲の「なんでもないよ、」を披露し、会場のボルテージが一気に上がっていきます。

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マカロニえんぴつ はっとりさん

そして2曲目の「ヤングアダルト」に入る前に、桜井さんが突如登場。

「ライブの打ち合わせ時に、Bluetoothのスピーカーでみんなの楽曲を聴いていたんです。その中のひとつに『ヤングアダルト』もあったんですが、桜井がしきりに『この曲に参加してもいいかな』と言ってたんですよ(笑)」と寺岡さんが裏話を吐露しました。

「今、俺のパートですよね?桜井さんが登場しちゃうと、みんなそっち見ちゃうから(笑)」とはっとりさんは言って見せるも、実際のパフォーマンスでは3人の見事な“ハモり”に会場は大いに沸きました。

次いでステージに現れたのは緑黄色社会の長屋さん。

1曲目の「想い人」は桜井さんがライブの打ち合わせのときに、Bluetoothのスピーカーで聴いて「いいね」と言った曲だといいます。

「1月の打ち合わせも兼ねた食事会で、桜井さんにそう言っていただいて。本当に『こんな光栄なことってあるんだ』と感じて、すごく嬉しかったです」(長屋さん)

曲中では桜井さんもサビとBメロを歌い上げるなど、普段の緑黄色社会のライブでは見れない2人のパフォーマンスに、会場は釘付け。

「桜井さんに今日はどう歌ってもらおうか、なかなか言いそびれていました。でも、さっきのパフォーマンスの出来は本当に最高だった!」

と1曲目をMCで振り返る長屋さん。

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緑黄色社会 長屋さん

2曲目は打って変わって、アップテンポの「Mela!」。会場は一瞬にして熱気に包まれ、オーディエンスのテンションが上がっていきます。

軽快なリズムに合わせ、嵐のように鳴り響く手拍子。ダイナミックな光の演出が会場中を照らし、長屋さんが「La la la, la la la」の歌声とともに手を左右に振ると、会場もそれに合わせて呼応。

会場に一体感が生まれ、さらにヒートアップしていきます。

時を越えたカバー曲を披露

ここからライブも後半戦に突入。

1月の食事会では「当日はせっかくだから、カバーもやろう」と、出演者それぞれが
カバー曲を持ち寄り、披露するのを4人で決めていたそう。

まずは、長屋さんが選んだKiroroの「Best Friend」。

「小中学校で歌っていて、毎年卒業シーズンになるといつも思い出す曲なんです」

学生時代の思い出深い曲を、歌声にのせて、会場を優しく彩っていきます。

一方、はっとりさんは80年代の名曲H2Oの「想い出がいっぱい」をチョイス。

「僕としては意外な選曲だった」と話す寺岡さんに対し、はっとりさんは「カラオケでよく歌っているから選びました。アニメ『みゆき』は観てませんが(笑)」と答えます。

力強くも、繊細にH2Oの名曲を歌い上げるはっとりさんの姿に、観客は自然と惹きつけられていきました。

そして、3人目の桜井さんが登場すると、会場からは大喝采が巻き起こります。

長屋さんとはっとりさんの選曲について、寺岡さんは「我々の年代に歩み寄ってくれ、2人の個性が存分に発揮された素晴らしいものだった」と感想を寄せます。

桜井さんは「柔らかい曲が2つ続いていて、会場のお客さん座ればいいのにと思いながらみてました。でも、まだ座らせないよ!ここから激しい曲をやるから」とこぼします。

一体、どんな曲をカバーするのかと期待が高まるなか、選曲された楽曲はBABYMETALの『イジメ、ダメ、ゼッタイ』。

予想外のアーティストに、会場全体が大きくどよめきます。

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Mr.Children 桜井さん

イントロの「るるるぅ~」から歌い出しに移ると、一気にライトアップ。
凄まじい勢いのドラムが鳴り響き、激しい照明の演出がステージを包み込みます。

桜井さんのパワフルな歌声に会場の熱気も高まり、「ダメ」の掛け声とともに
両手を交差させてジャンプする姿も。

Mr.Childrenの名曲に会場がひとつに

そして、ライブはいよいよクライマックスへ。

「Tomorrow never knows」のイントロが流れた瞬間、会場全体からは「おー!」の歓声が。

歌いながら颯爽とステージを駆けめぐる桜井さん。
会場中を見渡し、手を挙げながら、オーディエンスの反応に応えていきます。

歌い終わると「どうもありがとう、武道館!ゴールデンサークル楽しんでますか?」と会場を煽ります。

続いて流れたのは「innocent world」のイントロ。

この日、会場の盛り上がりは最高潮に達し、手拍子が武道館全体を大きく揺らしました。

サビでは会場中で大合唱が巻き起こり、ボルテージはMAXに。コロナ禍を経て、ライブ中の声出しが徐々に解禁されてきた昨今。この大合唱は、ライブ本来の“一体感”を感じる瞬間のようでもありました。

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エンディングは4人が登場。

寺岡さんは「ミュージシャン人生の初期の頃に、“音楽”という共通点から友情を育んできた桜井。そして、今日ライブに来てくれた長屋さんとはっとりさん。それぞれ世代は違うけど、音楽を通して一緒に繋がれる。みんなと心がひとつになれる音楽は、本当に素晴らしいもの」と語りました。

アンコールでは感動の抱擁も

ラストの曲「フォーエバーヤング」が終わっても、会場の興奮は冷めやらず、「アンコール」の声が鳴り響きました。

しばらくして寺岡さんと桜井さんが登場するや、会場はスタンディングオーベーションで出迎えます。アンコールの最初で披露したのは「星になれなら」。

「音楽は星のように果てない、決して手の届かない存在。30年前に作った当時の頃を思い出しながら歌いたいと思います。今ここにいる戦友の桜井と、同じステージに立てて本当に嬉しい」(寺岡さん)

「当時、呼人くんと『ツアー』に行って、せっかくだから『何か曲を作ろう』と思って作ったのがこの曲です。良かったら会場の皆さんも一緒に歌ってください!」(桜井さん)

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2人がMCで「星になれなら」への想いを語ると、会場は感動的な空気に。

曲中、2人がステージの花道を練り歩き、会場に手を振ります。時折、肩を組んで息を合わせる場面も。

その後、長屋さんとはっとりさんが登場。
「武道館ー!」と叫び、会場の温度をさらに高めていきます。

そして、アンコール2曲目が「GIFT」(Mr.Children)。

体を揺らし、全身全霊を傾けてパフォーマンスする4人。最後は「ラララ~」の合唱が会場が巻き起こり、4人がステージの花道をぐるっと一周。感謝の気持ちを届けるために手を振りつづけました。

曲が終わると、舞台の真ん中で思わず抱き合う寺岡さんと桜井さん。

まさに感動の大団円で東京公演はラストを飾りました。

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