舞台『演劇調異譚「xxxHOLiC」 -續-』最終稽古を終えたばかりの太田基裕×阪本奨悟×松島勇之介×赤澤遼太郎インタビュー
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舞台『演劇調異譚「xxxHOLiC」 -續-』最終稽古を終えたばかりの太田基裕×阪本奨悟×松島勇之介×赤澤遼太郎インタビュー

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CLAMPの人気漫画『xxxHOLiC』を原作とした舞台の第2弾『演劇調異譚「xxxHOLiC」 -續-』。

第1弾は2021年秋に上演され、男性キャストのみで摩訶不思議な世界観を見事に表現して大きな話題になりました。今回は引き続きキャストを務める壱原侑子役の太田基裕さん、四月一日君尋役の阪本奨悟さん、百目鬼静役の松島勇之介さん、九軒ひまわり役の赤澤遼太郎さんに、今作の魅力や女性役を演じる難しさ、配信ならではの楽しみ方などインタビューを実施。最終稽古を終え、劇場に入る前の4人の声をお届けします。

※兵庫公演およびは5/7(日)に予定されていたライブ配信中止となりました。

第1弾を経て“深化”した舞台、より深まったキャスト間の関係性にも注目

——最終稽古を終えられたところですが、現時点での手応えやお気持ちを聞かせてください。

太田:前作でそれぞれがいろんな手応えがあって、お客様も喜んでくれているのを感じていました。でもみんながそれに甘えずに、自分の役柄と作品について向き合ってきたなと思います。そんな日々が積み重なっているので、第1弾よりも“深化”していますね。この1年半で、僕もみんなもいろんな現場を経てさまざまなものを吸収して、人間としてもさらに視野が広がっているし、成長しているわけじゃないですか。稽古場で、その成長と役がリンクしているなと感じるんです。

自分自身もまだまだ未熟で、先が見えないところを目指していて。まあ、明確にどこを目指しているかはわからないけど(笑)。その果てしない旅の向こう側を知りたいという気持ちで、それぞれが自分の役とまっすぐに向き合っている感じがして。だから、第1弾とはまた違う深まり方や味わいが出ているんじゃないかな。それぞれが重なりながら、作品が深まっている感じがします。

演劇調異譚「xxxHOLiC」 -續-_太田基裕さん_01
太田基裕さん

松島:そうですね。重なるということで言うと、とくにこの3人(百目鬼静・四月一日君尋・九軒ひまわり)は今作でより人間性というか間柄が深くなっていて。でも、そこを表現するのに、あらためて何かを考えなきゃいけないということはなかったかも。つまり、ちょっと俯瞰して見られるようになったのかなと、個人的には感じています。あと、前作は「あの世界観を実際に舞台でやる」という期待感が一番にあったと思うんですが、2作目ということでその期待感はクリアして、より濃密な作品を求められているんだろうなと感じるんです。

でも今日の最終稽古では演出の松崎史也さんが「もう本当に面白い。自信を持って劇場に入りましょう!」っておっしゃっていましたし、その自信はすごくありますね。自分が出ていないシーンも、集中して観ているとすごく学ぶことがあって、素敵な作品ができたんだなと思います。

阪本:稽古のどこかで史也さんもおっしゃっていたんですが、こんなに現実とは違う摩訶不思議な世界観、かつファンタジックな内容を描いている一方で、芝居をすごく大事に行っている作品なんだなって実感しています。これは今作に限らず、前作もそうだと思うんですけど。“アヤカシ”の表現の仕方はもちろん、人間同士の会話でもそこがすごく大事になっていて、その芝居で作ったものがお客様に届いて、“アヤカシ”の見え方にも影響していくというか……。ひとつひとつの芝居が、ラストに向けて重なっていくのをすごく感じているんですよ。

今回は一幕から四幕まであるんですが、その流れもすごく秀逸だなって。最後の四幕に向けて、二幕や三幕があるという意味を感じながらやっていますね。だから、演出うんぬんではない、人間同士のお芝居の繊細さが見どころかなと思います。

赤澤:気持ちのやりとりがですよね。

阪本:そう!そういう気持ちのやりとりが、この作品の魅力になっているんじゃないかなって、僕はとくに感じています。

赤澤:僕は……率直に早く観てほしいなっていうのがありますね(笑)。

松島:そうだね(笑)。

赤澤:僕もほかの人の芝居を観ていて、めちゃくちゃ面白いなと思ったり、「おお~!」って言ってしまうところもたくさんあるので、そういうのを早く届けたいですね。個人的な感想だと、この『xxxHOLiC』という作品はすごく難しいなと思っていて。なぜかと言うと、意外と派手なことをしていないんですよ。派手なダンスも殺陣もないので、キャラクターが思っている気持ちを役者が深いところでしっかり感じていないと、お客様に届けられないんですね。そこがすごく難しい。

(この取材を受けている)今日が最終稽古だったんですが、ここから劇場に入って、きっと照明などでも雰囲気が大きく変わってくると思うんですよ。その照明を受けて、自分がどういう表現をするかなど、さらにここから探っていかなきゃいけない段階なので、今はそれを含めて楽しめたらいいなと思っています。

演劇調異譚「xxxHOLiC」 -續-_赤澤遼太郎さん_01
赤澤遼太郎さん

——前作発表時に、オールメイルでの上演であることが話題になりましたが、男性キャストのみで表現することの魅力についてお聞かせください。

太田:このキャラは男でしょ、女でしょ、という白黒の付け方をしないというか、その境目をあえてぼやかす面白さみたいなものは感じましたね。最初はどういう意図なんだろうと思ったんですが、原作を読んでみたら、夢や現実の狭間を行き来するようなストーリーで、摩訶不思議な世界観ですから、なるほどなと思いました。

——太田さんと赤澤さんは女性役を演じられていますが、どんなことを大切にされていましたか?

赤澤:演出の松崎さんとも話していたことなんですが、女性役をやる時点ですでに一つ“女性”を演じているんですよね。舞台上では役をまとっているんですが、男性の役なら自分と近いところの表現で出せる言葉があって、それが役を深めることにも繋がっていると思うんです。でも女性を演じる時に、赤澤遼太郎という役者のエゴが出過ぎたら、それはまたちょっと違うものになってきたりするから、その塩梅を毎日感じながら挑戦してほしいと言われていました。だから、まずは九軒ひまわりという役を演じているということを大事にして、その上で自分の表現したいことをきちんとやっていけたらいいなと思っています。

——ちなみに、所作などとくに難しかったポイントはありますか?

赤澤:やっぱり男性的な動きは、気を抜くと出ちゃいますね。歩幅とか振り向き方、階段の下り方とか……。だから初演のときは動画をずっと見てやっていたんですが、2回目にもなると馴染んでくるというか、わりと意識しなくてもできるようになってきたので、よかったなと思いました。もちろん今も、動画で「ここちょっと男っぽい動きをしちゃったな」とか「歩き方が男っぽいな」って確認はしますけど。いくら馴染んだとはいえ、油断したらカーテンコールとかで出そうになっちゃう(笑)。カーテンコールでハケる時まで、意識はしていますね。

太田:佳朱弥役で出演される加納(幸和)さんは、第1弾の時に女形指導のご担当をされていて、「このシーンはこういう所作をしたほうが素敵に見えるよ」といろいろ教えてくださったので、たくさん学べました。ただ、僕の場合はいろんな衣裳があるので、そのさばきなどがすごく難しいんです。あまりがんじがらめになっても自分が苦しくなるだけなので、そこに関しては所作があればあるほど面白みや深みも出るかなと、プラスに捉えていました。その上で、階段の上り下りや歩くスピードなど、自分なりに「侑子さんだったらこうするかな?」というのを作っていく感じでしたね。

新キャスト陣によるはちゃめちゃな日替わりシーン、実は舞台裏では…!?

——今作ならではの見どころをお聞かせください。

太田:前回よりさらに濃密な空気感や、この作品独特の匂いみたいなものを、五感すべてを使って感じとってほしいですね。まあ第六感を使ってもいいですけど(笑)。空気感を体感してほしいんです。さらに濃くなっていますから。

松島:今もっくん(太田)が言ったような前作より濃い世界観を、セットが変わらない状態で見せるってことですかね。新たな仕掛けはありますが、全く同じセットなんですよ。同じセットの上で、1年半の間にそれぞれ成長し、深みを得て帰ってきた僕たちによって、どんな物語が繰り広げられるのか。セットが変わらないって聞いた時、個人的にはすごく嬉しかったんです。そういう部分も込みで楽しんでいただけたら。

阪本:確かに稽古場に到着した時、同じセットを見て、すごく呼び起されるものがありましたね。「ああ、そうだった。こんな使い方も、あんな使い方もしてた」って。そこで一気に想像が膨らんで、いろんなものがクリアになった感覚を覚えています。僕もセットが同じで嬉しかったな。そこで新たな物語が繰り広げられていくことが。あと、今回は烏天狗がいないんですよ。

松島:大好きですからね、奨悟くんは。

阪本:(笑)。その烏天狗がいない。日替わりシーンで、僕のお面をかぶっていきなりカブトムシを捕まえたり、相撲を取ったり、毎日毎日おちゃめなやりとりをしていたお三方が……。

太田:毎日、尺が伸びる(笑)。

松島:史也さんに「やめようか」と言われた時もありましたよね(笑)。

阪本:ありました、ありました(笑)。でも3人の意欲を汲んでくれて、カットにならずにあの日替わりシーンが実現できたんですけど。今回は座敷童や雨童女、猫娘がそのシーンを担っていて、それが新鮮でもあります。僕たちもそうですが、全体を通して遊び心がふんだんに取り入れられているので、楽しんだり悲しんだり、いろんな感情を一つの作品で味わえるんじゃないかなって思っています。

赤澤:僕も座敷童たちの日替わりがすごく見どころだなって思います。稽古場でも毎回違うものをやっていましたし、「大丈夫かな?」って座敷童役の(櫻井)圭登くんに言われたんですが、めちゃめちゃ素晴らしかったので。

松島:何がいいって、あの3人は舞台上ではすごく堂々とやるのに、裏では全然自信がないんですよ(笑)。「見てもらっていい……?」って。


赤澤:楽しみにしていてほしいですね。最後の通し稽古で、座敷童たちの日替わりのシーンの時に史也さんのチェックがあったんですが、最初の言葉が「何してんの笑」でした(笑)。

松島:でも史也さんが一番楽しんでる(笑)。

演劇調異譚「xxxHOLiC」 -續-_阪本奨悟さん_01
阪本奨悟さん


配信映像で新たな発見や作品の魅力を感じたら、ぜひ劇場に足を運んでほしい

——日替わり、楽しみです(笑)。お話は変わりますが、配信ならではの見どころはどんなところだと思いますか?

太田:やっぱり繊細な表情じゃないですか。些細なことからいろんなものを拾っていく俳優たちのひとつひとつの表情は、見どころなんじゃないかなって。

——スイッチング映像と全景映像を、好きなタイミングで切り替えられる回もあります。

太田:照明から何から、全景ですごく楽しめる舞台でもありますから。スイッチングと全景、両方合わせてフルで観てほしいなって。

赤澤:両方観てほしい!“アヤカシ”のみなさんの動きも、手の先まで気持ちが込められているので。「こんなふうにハケてるんだ」とか、驚きがけっこうあったりするんです。

太田:出てくるときからね。「このタイミングで出てきているのか」とか……。

松島:細かく計算までしてね。

赤澤:それはぜひ全景で観ていただきたいですね。

演劇調異譚「xxxHOLiC」 -續-_松島勇之介さん_01
松島勇之介さん

——それでは最後に、ファンの方々へ向けてメッセージをお願いします。

太田:劇場に来てくださる方はその日の湿度だったり、気温だったり、今自分が置かれている状況の中で、いろんなものを作品から感じてもらえたら嬉しいです。きっと何か一つでも、プレゼントできるものがあるんじゃないかなと思っていますので、ぜひ劇場という空間で、全身で味わっていただきたいです。配信は配信で、劇場ではなかなか観られない表情が楽しめると思いますし、騒いだり何か食べながらでも観られるので(笑)。ぜひ楽しんでいただければと思います。

松島:面白いです、この作品は。

太田:めっちゃ言うじゃん、大丈夫(笑)?

阪本:短くまとめたね(笑)。

松島:……大丈夫かな(笑)。でも、本当に自信のあるものになっています。あとは、今もっくんが言ったように、お客様自身で何か受け取っていただいて、それを自宅に持って帰ってもらえたらなと。配信の方は何度も観れますし、侑子さんの言葉などについて「あそこをもう一回聞きたい」とか「どういう意味だったんだろう?」ともう一回観ることで、感じ方もまた変わってくると思うので、ぜひそういう楽しみ方もしていただけたら嬉しいです。

阪本:今回は前作を経ての作品になるので、キャラクターの関係値などが次の段階へ進んでいる話もいっぱいあって、すごくメッセージを感じています。僕自身もすごく心が揺さぶられるというか、あふれ出るような感情を持って演じているので、そのメッセージや人間ならではの感情みたいなものを、お客様にも届けられたらいいなと思います。

あと、これは舞台ならではだと思うんですが、「この“アヤカシ”の動きってもしかしたらこういう感情を表現しているんじゃないか」と細かく想像すればするほど、この作品は面白いなと感じるんですよ。だから、想像を豊かに膨らませながら観ていただけたら、なお楽しいんじゃないかなと思っています。よろしくお願いします!

赤澤:まず、第1弾を経てみなさんが応援してくださったおかげで、こうやって第2弾ができたと思っているので、一緒に作ってくださって本当にありがとうございますと言いたいです。今回もお客様あっての第2弾ですし、精一杯頑張っていきたいと思うので、応援よろしくお願いします。それから配信はやっぱり、人にオススメしやすいのも魅力だと思っています。しかもこの作品は上演時間も2時間・4幕構成と、本当に観やすい作品になっていますので、普段舞台を観ないお友達やご家族などにも、観てもらいやすいんじゃないかなと。ぜひ周りに配信をオススメしてもらって、いつかその人たちと劇場にも来てもらえたらいいなと思っています。

演劇調異譚「xxxHOLiC」 -續-_02

【プロフィール】


太田基裕
https://video.unext.jp/browse/credit/PER0130162/PRN0136023

2009年にミュージカル『テニスの王子様』で舞台デビュー。以降、ミュージカル『刀剣乱舞』シリーズ、ミュージカル『ローマの休日』など、幅広いジャンルの舞台で活躍している。近年の主な出演作に、ミュージカル『キングアーサー』、ミュージカル『ダブル・トラブル』、舞台『呪術廻戦』など。2023年8月開幕のミュージカル『スクールオブロック』への出演が控えている。

阪本奨悟
https://video.unext.jp/browse/credit/PER0150622/PRN0157223

ミュージカル「テニスの王子様」4代目越前リョーマ役でブレイク。その後単身音楽活動を開始し、2年間の自主活動を経て、2014年シンガーソングライターとして東京での活動を再開。2021年にはワンマンライブを開催する。俳優としては2018年3月よりミュージカル『刀剣乱舞』へ出演。2021年にはブロードウェイミュージカル「IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ」、「池袋ウエストゲートパーク」 THE STAGEなど、音楽・舞台と活躍の場を広げている。

松島勇之介
https://video.unext.jp/browse/credit/PER0718562/PRN0320505

劇団番町ボーイズ☆のメンバー。主な出演作に、ミュージカル『刀剣乱舞』大包平 役、ミュージカル「新テニスの王子様」大和祐大 役、舞台「地獄楽」亜左 弔兵衛 役など。趣味は音楽鑑賞、映画鑑賞、特技は野球と水泳。

赤澤遼太郎
https://video.unext.jp/browse/credit/PER0271717/PRN0282884

「MANKAI STAGE『A3!』」「おそ松さんon STAGE ~SIX MEN’S SHOW TIME~」、「あんさんぶるスターズ!」、ミュージカル「憂国のモリアーティ」をはじめ、2023年にはミュージカル『チェーザレ 破壊の創造者』にも出演するなど、数多くの舞台に出演。文化放送「よるステ!」パーソナリティー。本年6月には主演映画「アキはハルとごはんを食べたい」7月に舞台「マッシュル-MASHLE-」THE STAGE、9月にはミュージカル「コードギアス 反逆のルルーシュ」が控えている。 


演劇調異譚「xxxHOLiC」 -續-』作品紹介


【配信日時】
2023年5月7日(日)12:00~6月6日(火)23:59

【配信対象公演】
2023年4月7日(金)18:00 東京公演初日
スイッチング映像/全景映像

【視聴料】
●スイッチング映像:2,750円
●全景映像:1,650円
※初日アーカイブ配信はマルチアングル配信ではなく、スイッチング映像と全景映像それぞれの単品販売です。
※「スイッチング映像」はスペシャルミニトーク映像の特典付き。

<配信特典 スペシャルミニトーク映像出演者>
壱原侑子 役:太田基裕
四月一日君尋 役:阪本奨悟
百目鬼静 役:松島勇之介
九軒ひまわり 役:赤澤遼太郎

配信開始前、または配信終了しています。
配信開始前、または配信終了しています。

©CLAMP・ShigatsuTsuitachi CO.,LTD./講談社

【松島さん】シューズ¥36,300 ドンドンダウン オンウェンズデイ 高円寺店/その他スタイリスト私物

【赤澤さん】パンツ¥26,000 UBUNTU/バングル¥16,500 Lemontea/その他スタイリスト私物

【阪本さん】パンツ¥28,000 UBUNTU/その他スタイリスト私物

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