クリスティン・デイヴィス「視聴者と一緒に成長してきた」━━『セックス・アンド・ザ・シティ新章』
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クリスティン・デイヴィス「視聴者と一緒に成長してきた」━━『セックス・アンド・ザ・シティ新章』

『セックス・アンド・ザ・シティ』の新シリーズ『AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章』のシーズン2が、大反響のうちに幕を閉じました。U-NEXT SQUAREでは、オフィシャルインタビューを特別公開。

第2弾は、キャリーの親友・シャーロット・ヨークを演じるクリスティン・デイヴィス。常に良い母親であろうと努力しながら、今作では自分のキャリアを再度スタートさせようともがく姿に、多くの共感の声があがりました。クリスティンに、シャーロットの変化と成長から全作品の中でのお気に入りのシーンまで振り返っていただきました。

理想の人生と現実の間で葛藤するシャーロット

──シーズン2では、シャーロットはどうしていますか?

クリスティン:シーズン1の終盤と同じような感じ。シャーロットは子供たちにとっての最高の母親、ハリーにとっての最高の妻であろうと常に努力しています。子育てに関しては、子供たちがやりたいことを優先させたい一方で、コントロールしたいという気持ちも強くなっている。それが彼女の日常的な悩みです。

物語が進むなかでシャーロットは、自分の子育てが子供たちのため、そして彼女自身のためになっているのか考えることになりました。そして彼女は自分の子供たちに対する態度を一度立ち止まって見直すことになったのです。そういった葛藤は素晴らしいことで、私も共感できます。シャーロットは道半ばにいて、放り出されることも多くあるけど、それは役者としてとても演じ甲斐がありました。

──シャーロットの成長や変化についてどう思いますか?

クリスティン:そうですね、個人的にはシャーロットは周囲に対してかなりオープンになったと思います。彼女は結婚して完璧な人生を生きることを目的にしてきました。振り返ると、彼女が考える”完璧な人生”というのはかなり限定されたものだったと言えます。でも離婚や子供の問題など、様々な経験を通して、人生で大切なものは何なのか、多くのことを学びました。それは彼女にとって素晴らしい学びだったと思います。彼女は今でも、理想の人生と現実の間で葛藤しています。もちろん、それは私たち誰にでも当てはまること。現実を目の前にしながら、自分が思い描く人生の形に折り合いをつけるのは誰にとっても難しいことです。

シャーロットは色んな意味でとても満たされた人生を送っているけど、それでも「自分は何者なのか?」「満たされている?」「十分幸せ?」「他人のために人生を生きていて、自分のために生きていないのでは?」といった感じで問い続けています。そんなふうに、これまでは誰かのためというわけでなく自分が思い描く理想像に近づくために生きてきました。そんなシャーロットは人生を真剣に見つめ直し、「この人を私は愛している。彼は私の理想とは違うけれど、それでもいいじゃない」と思えるように。理想通りじゃなくても良いのだと彼女は学んだのです。

AND JUST LIKE THAT... シーズン2_クリスティン_02
©2023 WarnerMedia Direct, LLC. All Rights Reserved. HBO Max™ is used under license.

「シャーロットは私よ!」同じ悩みを打ち明けられることも

──シャーロットに共感する視聴者は多いかと思います。このドラマを見始めた頃は理想に溢れていた視聴者も、時を経て当初の理想とは違った人生を歩んでいる人が多いのかもしれません。

クリスティン:視聴者は私たちと同世代の人たちが多いですよね?もちろん、それより若い人も年上の人もいます。同世代に限らず、みんなが共感できると思います。オリジナルシリーズをいま観始めてくれている人たちもいて、とても嬉しく思います。そしてそこから『AND JUST LIKE THAT... / セックス・アンド・ザ・シティ新章』まで観てくれる人も。私はみんながキャラクターにどのように感情移入し、時を経てその想いがどのように変化していったか、などドラマに対する感想を聞くのがとても好きなんです。視聴者と一緒に成長してきた、という感覚が強くあります。

──道でファンから声をかけられる時、どんなコメントをもらうことが多いですか?

クリスティン:「シャーロットは私よ!」や「シーズン1をちょうど見返したところです!」とよく言われます。好意的なコメントがほとんどです。でも長年演じているので、その時々で色々なコメントもあります。例えば、シャーロットがユダヤ教に改宗した時は、「私も夫のために改宗しました」というのが多かったです。また、シャーロットが不妊に悩んでいる時は、本当に多くの女性からそのテーマについて話しかけられました。同じ悩みを持つ女性が本当に多かったんです。自分の経験を打ち明けてくれて温かい気持ちになりました。

AND JUST LIKE THAT... シーズン2_クリスティン_04
©2023 WarnerMedia Direct, LLC. All Rights Reserved. HBO Max™ is used under license.

──好きなキャラクターには親近感が沸くものですが、このドラマだとなおさらでしょうか。ファンはあなたのことを前から知っているかのように話しかけてきますか?

クリスティン:そうですね。でも面白いのは、ファンは私のことをよく知っているんだけど、同時に生身の私の存在に驚いていることがあるんです。道で話しかけらたらもちろんドラマの話をします。それが私とファンの共通項だから。けれどなぜか驚いているファンを見ていると「私は当然存在している。生きてるし、本物だよ」と言いたい気分になります。実生活の私のファッションは、シャーロットとは全く違うんです。だから「超カジュアルな服装のこの人がシャーロット?」と衝撃を受けるファンもいるのだと思います。とにかく、ファンはよく驚いているようにみえます。

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©2023 WarnerMedia Direct, LLC. All Rights Reserved. HBO Max™ is used under license.

心に焼き付くお気に入りのシーン

──シャーロットの好きなシーンはありますか?

クリスティン:たくさんあります。ずっと昔のシーンで「15歳の時から探してまだ見つからない。もう疲れちゃった。彼はどこにいるの?」というシャーロットのセリフがあって、あのシーンはたくさんの人の心に今でも焼きついていて、面白い(※1)。あと、個人的には結婚式のシーンがお気に入りです(※2)。撮影時のことも思い出せます。トレイとの結婚式のシーンは撮影が長丁場で、教会でつい居眠りしてしまった彼女たちの写真は今でも残っています。そういった思い出も、実際に放送されたシーンと一緒に大切に心に残っています。それと、モロッコでの撮影(※3)も良い思い出がたくさんあります。

セックス・アンド・ザ・シティ シーズン3
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※1:シーズン3 第1話「自立した女と王子様」/※2:シーズン3 第12話「恋愛における嘘」/※3:劇場版『セックス・アンド・ザ・シティ2』

──モロッコのどういう点が気に入ったのですか?

クリスティン:何から話しましょうか!まず、みんなであの場所で撮影できたこと自体、魔法にかけられたようなステキな体験でした。とても美しい国で、みんなとても親切だった。サラと一緒に買いに行ったラグは今も持っています。サラは買ったラグをパッチワークのように作り変えてオットマンテーブルに利用していました。彼女はとてもクリエイティブなんです。私のラグは、家のあちこちに敷いています。モロッコのような、アメリカとは本当に全く違う国に、いつものキャストやスタッフと滞在するということ自体がとても不思議な感じがしたんです。サハラ砂漠ではラクダに乗ったことも!とても素晴らしい体験でした。私は旅が好きなので、モロッコでの撮影は本当に最高でした。

セックス・アンド・ザ・シティ2
© Warner Bros. Entertainment Inc. and Home Box Office, Inc.

『脚本のすばらしさと魔法のようなものが重なって』

──このドラマシリーズの撮影には特別感を感じますか?

クリスティン:とてもワクワクしています。もちろん仕事だから、細部にわたって丁寧に、集中して取り組んでいます。例えばシャーロットの家のキッチンは「この器具はここに置くべきか、あっちに置くべきか」「こんなのはシャーロットのキッチンにはないのでは?」「シャーロットはこのブランドは使わないのでは?」という感じで細かく議論されていて、ドラマに関わるキャスト・スタッフが全員、ディテールにこだわっているというのは本当に素晴らしいし、それが成功のひとつの理由だと思います。

質問に戻ると、答えはイエスで、皆が特別感を感じて取り組んでいます。オープニングシーンの撮影時、ロケ地のホイットニーカフェでサラとシンシアと再会した時はまるでパーティーのようでした。これから新章が始まるんだという興奮も。私たちは役者としてそこに居たけど、18時間の撮影の間、子供たちのことや近況報告に夢中でした。

──このドラマならではの文化的価値はどういった所にあると思いますか?

クリスティン:脚本の素晴らしさだと思います。あとは、いわゆる魔法のようなものもあるかもしれない。抜群のタイミングでいろんな幸運が重なりあったり、その勢いを維持してこれたことも大きいです。そしてマイケル・パトリックの功績がとても大きいと思います。新しいシリーズや映画の企画を売り込むのはいつも彼の役割だから。何もせず待ってるだけで製作の機会が与えられる訳ではなく、いつも誰かが必ず売り込みを行わなければならない。その部分は他のドラマと全く一緒です。この作品は規模が大きく、ユニークなテーマを扱っているから常に結果を出すことが求められています。40歳以上の女性たちがメインで描かれたドラマというのはこれまで前例がないんです。メインキャラクターは7人もいる。いろんな意味で普通ではないし議論を呼ぶ話題も扱ってる。だからこそ毎回毎回良い結果を出さなきゃいけないけど、一方で、すばらしい製作スタッフと視聴者に恵まれて、このシリーズを継続していけるのはとても嬉しく思います。

AND JUST LIKE THAT... シーズン2_クリスティン_03
©2023 WarnerMedia Direct, LLC. All Rights Reserved. HBO Max™ is used under license.

U-NEXTにて全話配信中!

『AND JUST LIKE THAT... シーズン2 / セックス・アンド・ザ・シティ新章』作品情報はこちら

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