多彩な魅力で人々を虜に! キム・セジョン出演おすすめドラマ5選
キム・セジョンの出演作品から、特におすすめのドラマ5作品をご紹介。恋愛ドラマから、ミステリー、アクションまで幅広いジャンルに挑戦しているが、太陽のようなキム・セジョンらしさはどの作品でも健在だ。
韓国ドラマ/映画が大好きな読者の皆さん。好きな俳優がどんどん増えていくも、自分の中で別格扱いしている人が一人や二人、いないだろうか?筆者の場合は、チュ・ジフンがその一人だ。187cmという高身長で抜群のスタイル、涼しげな目元が印象的なキツネ顔、ハイブランドのフレグランスがふわっと香ってきそうな色気……、あまりにも好みど真ん中なので、もしジフンに偶然出会って騙されて人生めちゃくちゃにされたとしても本望、とすら思っている(※あくまで妄想で、ジフンは他人の人生を崩壊させるような方ではないはず)。
そんな最推しのジフンなのだが、今冬、人気がさらに爆上がりする予感。11月23日からはチョン・ユミ(映画『82年生まれ、キム・ジヨン』など)とのロマコメ『愛は一本橋で』、12月4日からは『ムービング』のカンフル作家が手がけるファンタジー『照明店の客人たち』と、主演ドラマが一気に2本も配信されるからだ。
ジフンは19歳の頃、本名でモデル活動を開始。力量不足を感じて2カ月ほどで辞めるが、大学受験やモデルの勉強を経て、2002年に「チュ・ジフン」名義でリベンジデビュー。瞬く間にスターダムへと駆け上がり、GQ誌にはほぼ毎月メインで登場、企業CMにも多数起用されるなど引っ張りだこに。こうしてモデル道を極めた彼は、次のステップとして役者転向を考える。そして2006年、ドラマ『宮 -Love in Palace-』のツンデレ皇太子役で大ブレイク。本格的に俳優として活動を始めた。
2007年のドラマ『魔王』では復讐に燃える謎めいた弁護士、2008年の映画『アンティーク 〜西洋骨董洋菓子店〜』では女たらしの洋菓子店オーナー、2009年の映画『キッチン3人のレシピ』では若い人妻を翻弄するシェフなど、着実に演技の幅を広げ、2009年にはミュージカル俳優デビューも果たして順風満帆と思われたが、同年春、薬物投薬容疑で起訴。執行猶予1年、社会奉仕120時間、追徴金36万ウォンの判決が言い渡される。翌年より陸軍補助隊へ入隊し、1年9カ月後に除隊。2012年に映画『私は王である!』で復帰した。
以降は、チ・チャンウクとW主演した愛憎劇『蒼のピアニスト』(2012年)、医療ドラマ『メディカルトップチーム』(2013年)、財閥ミステリー『仮面』(2015年)などで、様々なタイプの役柄を演じたが、いずれの作品も大きな話題とはならなかった。
映画作品も大ヒットに恵まれなかったが、親友を裏切る保険屋を演じた『コンフェッション 友の告白』、王を影で操る家臣を演じた『背徳の王宮』、不正に染まっていく刑事を演じた『アシュラ』で、“グレーゾーン”の人物を立体的に表現し、役者としてメキメキと力を付けていく。
そして2017年、地獄の使者役として出演した冥界ファンタジー映画『神と共に 第一章:罪と罰』が大当たり。2018年にはその続編『神と共に 第二章:因と縁』に加え、それぞれ異なるタイプの悪人を演じた、スパイスリラー『工作 黒金星と呼ばれた男』とクライムサスペンス『暗数殺人』が公開、いずれも興行的に成功を収めた。
2019年には久々にドラマ界にカムバック。姪のために奔走する叔父を熱演した『アイテム~運命に導かれし2人~』は視聴率的にはやや振るわなかったが 、Netflixオリジナルドラマ『キングダム』がグローバルで話題に。朝鮮王朝における玉座争いとゾンビパニックを掛け合わせた作品で、時に愛嬌も見せる正義の世子役で視聴者の心を掴んだ。
以降ジフンの全盛期は続いており、主演作品はドラマも映画も軒並み好調。今回は、そんなジフンの豊かなフィルモグラフィーの中から、ぜひ観ていただきたい“映画作品”をセレクト。ドラマ編も近日公開予定なので、お楽しみに!
15世紀、朝鮮。国王は奔放すぎる長男を見限り、博識な三男チュンニョンを王位後継者に任命した。しかし、気弱なチュンニョンは重責に耐えかね、宮殿から脱走することに。ちょうど同じ頃、貧しい青年ドクチルは仕えていた女性を救おうと宮廷に忍び込む寸前だった。
塀を飛び越えたチュンニョンと、塀の向こう側にいたドクチルは衝突。チュンニョンは気絶した男が自分と瓜二つだと気づき、世を忍ぶために服を交換する。ドクチルに成り済まして過ごすことで、初めて外界の様子を知るチュンニョン。次第に、圧政に苦しむ民を救いたいと思うように……。
世宗大王の即位前の3カ月間に、マーク・トウェインの『王子と少年』のような出来事が起きていたら……という空想史劇。天と地ほど異なる立場の2人が入れ替わったことで生じる、文化や習慣のズレなどが面白おかしく描かれている。
ドクチルが豊かな暮らしにすぐ順応するのに対し、チュンニョンが独り立ちに苦労する様が何とも皮肉。夢の中ですら王になることを拒否していたチュンニョンが凛々しく成長していくところが見どころで、諸悪の根源を成敗する姿にはスカッとさせられる。
主役であるチュンニョンとドクチルを一人二役で演じたのはジフン。本作が活動自粛〜兵役を経ての復帰作ということもあり、気合十分。トイレシーン(しかも“大”の方)など、精神的に役者魂を試される演出(しかも結構尺長め)もきちっとこなし、体を張って笑いを取っている。これまでカッコいいキャラクターばかり演じてきたジフンにとって、一皮剥けた作品になっていると言えるだろう。
交際7年でマンネリ気味の、若手カリスマシェフのウォンチョルとネイリストのソミ。12年前の破局を経て再び結ばれた、野球コーチのテギュと泌尿器科医のジュヨン。国籍や年齢差などを乗り越えて一緒になった、花屋のゴノとウズベキスタン出身のヴィカ。そして、一気に燃え上がり“できちゃった”、ウェディングプランナーのイラと泌尿器科の課長デボク。1週間前に結婚式を控えた4組のカップルは、マリッジブルーを乗り越えてゴールインできるのか?
約10年前の作品で多少古さを感じる描写もあるが、テーマは普遍的。大きなライフイベントを前にパートナーと向き合うことを軽いタッチで描いた群像的だ。ふとした仕草や何気ない一言から誤解してすれ違ってしまったり、本音が爆発してぶつかり合ったりする様子など、愛する相手だからこそ生じる感情のもつれが共感を誘う。ラブコメらしく最後は大団円、後味の良い作品である。
本作はテギョン(2PM)の映画初主演作として有名だが、注目してほしいのは、そのテギョンが演じるウォンチョルとライバル関係になるキョンス役のジフンだ。
イ・ヨニ演じるソミが、結婚して仕事を辞める前に婚約者ウォンチョルに内緒でネイル大会に出ようと済州島へ行くのだが、そこで現地ガイドとして登場するのがキョンスである。見た目や言動はチャラく、好きな子にちょっかいを出すようなタイプなのに、実は一途で真面目……そのギャップが最高!若きジフンの貴重なラブコメ映像が残っていることに対し、全方位に感謝したい。
刑事ドギョンは末期癌の妻の治療費を稼ぐため、妻の異母兄である市長ソンベからの汚れ仕事を受けていた。そして、転職して本格的にソンベのもとで働こうとしていた矢先。検事チャインに脅されたことで、刑事を続けながら、市長の不正の証拠を集める羽目になる。これまで通りを装ってソンべと接しつつ裏でチャインから指示を受ける板挟みの日々は、ドギョンの精神状態を大いに蝕んでいく。さらに、兄弟同然の後輩刑事ソンモがソンベの右腕として頭角を現していき、嫉妬心が募る。ある日、ドギョンは暴走してしまうのだった。
悪態と暴力にまみれた、全員“真っ黒”なクライムサスペンス映画。主人公も、愛する妻のためにやむなく……といった可哀想なキャラクターではなく、市長のもとで正式に働くことに希望を見出すほど悪に染まり切っており、病床の妻がいながら女遊びを楽しんでいたりする下衆な男である。悪徳市長は無論、検事も汚い手を使っており、善良だった後輩刑事も金と権力によって堕落。ヒリヒリとした空気感が漂う、とことん破滅的な韓国ノワールの世界が広がっている。
ドギョンをチョン・ウソン(『ハント』など)、ソンベをファン・ジョンミン(『ただ悪より救いたまえ』など)、チャインをクァク・ドウォン(『KCIA 南山の部長たち』など)、ソンモをジフンが演じており、業界を牽引する俳優たちによるガチンコ演技合戦に痺れる。
特に、ウソンとジフンによる上下逆転劇は、愛憎入り混じる火花が飛び散り、胸を締め付けるものになっている。
火事現場で命落した消防士ジャホンをお迎えにやってきたのは、49日間、7回の裁判で弁護と警護を担当する冥界の3使者―警護担当へウォンメク、補助弁護士ドクチュン、そしてリーダーのカンニムだった。
ジャホンが“正義の亡者”だとわかり、7つの罪(裏切り、暴力、天倫、殺人、怠惰、ウソ、不義)の裁判を通過して蘇れる確率が高い、と喜ぶ使者たち。なぜなら、彼らは閻魔大王との約束で、1000年で49人を蘇らせることができたら生まれ変われるからだ。ジャホンは生前、母と弟への仕送りのため朝から晩まで働き詰めで、人命救助に心身を捧げてきた貴人。しかし、裁判は思いもよらず、難航していく。
古より伝わる伝承や美術によって醸成されてきたあの世のイメージが、最新VFXで完全再現。地獄には、ピラニアのような魚が住む三途の川や、地獄鬼の発生する剣樹林、雪崩の起こる雪山など危険も多く、7つの裁判所への道のりは、遊園地のアトラクションさながら。そんな地獄巡りツアー疑似体験を楽しめる一方で、各地獄の刑罰自体は恐ろしく、襟を正そうと思わされる作品になっている。
なお、本作は二本仕立て。第一章はジャホンの物語を軸にしており、第二章ではその流れを汲みつつ、生前の記憶を消された使者たちの真実が解き明かされる内容になっている。
ジャホン役はチャ・テヒョン(映画『猟奇的な彼女』など)、カンニム役はハ・ジョンウ(映画『ランサム 非公式作戦』など)、へウォンメク役はジフン、ドクチュン役はキム・ヒャンギ(ドラマ『十八の瞬間』など)、そして閻魔大王役はイ・ジョンジェ(ドラマ『イカゲーム』など)。
ジフンが演じたへウォンメクは、おどろおどろしい地獄のムードをいくらから軽くさせる、飄々とした性格が魅力的。また、警護というポジション柄、剣を使うシーンが多いのだが、高身長で手足が長いため、ダイナミックで惚れぼれするようなアクションを魅せてくれる。
麻薬捜査課の刑事ヒョンミンは、馴染みの情報屋から“第三者からの依頼で死体を運んだ”という男テオを紹介される。直後、テオが恋人の殺人容疑で逮捕。その後、ヒョンミンのもとにテオからの連絡があり、全部で7人殺したと告白を受ける。
一般的に、殺人を犯した後は記憶が定かではないと言われる中、テオは場所・日付・時間まで正確に覚えていたことから、証言の信憑性が高いと考えたヒョンミン。刑事課へと移り、周囲の反対を押し切って捜査に本腰を入れていく。そして遂に、テオの証言をもとに新たな白骨遺体を発見。しかし、テオは今までの証言を突如覆し、「遺体を運んだだけだ」と主張をし始める。
テオがわざわざ別の課に所属するヒョンミンにアプローチしたのには理由がある。他の刑事からはまともに相手にされなかったから、そしてヒョンミンが裕福なことを知っていたからだ。地頭の良いテオは、曖昧な情報を小出しにし、ヒョンミンから金品を引き出すと同時に、量刑交渉の道具として利用。その意図に気付くヒョンミンだが、「自分だけが騙されれば良い」と身銭を切ってまで捜査にのめり込んでいく。
パワーバランスが逆転してテオに踊らされ、破滅の一歩手前にいるヒョンミン。「やるかやられるか」の知能戦が繰り広げられ、緊迫感ある物語となっている。これが実話ベースというのも恐ろしい。
ヒョンミンを演じたのは、『チェイサー』や『哀しき獣』などクライムサスペンス映画が十八番のキム・ユンソク。そんな名優と渡り合ったのが、連続殺人犯テオを演じたジフンだ。
テオは、犯罪心理分析官もお手上げの“鑑定不可能”な診断を下された人物で、「人を殺した後は頭が冴える」「ラッキーセブンで捕まった」「7人も殺したのに誰も敬意を払わない」など、大罪を犯した反省が全く見られない。そのふてぶてしい態度にゾッとさせられる。
ジフンは本作の演技で「第5回韓国映画制作者協会賞」「第24回春史大賞映画祭」「第39回黄金撮影賞」の主演男優賞を受賞している。
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