女優が光る韓国時代劇5選
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女優が光る韓国時代劇5選

2024.07.03 18:00

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  • トンイ
  • 御史<オサ>とジョイ
  • 赤い袖先
  • 婚礼大捷<こんれいたいしょう> -愛結ぶ二人-
  • ホン・チョンギ

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韓国ドラマの中でも、人気のジャンルである時代劇。史実に基づいた重厚な史劇から、アクションやタイムスリップなどのファンタジー要素を絡めたもの、甘く切ない恋模様にときめかずにはいられないロマンス史劇、また近年はヒーロー的な活躍を見せるヒロインといったキャラクターの多様化も取り入れたものまで、魅力あふれる作品が次々と誕生している。

そんな時代劇のなかから、今、何かと活躍著しい女優たちに注目して、彼女たちが輝いている作品をチョイス。現代劇とはひと味違った魅力を発揮している彼女たちの演技を通して、時代劇の楽しさを発見してみてはいかがだろう。

ハン・ヒョジュ『トンイ』

大ヒットの傑作時代劇で国民的女優の座を射止め、今や世界が注目するトップスターに

トンイ
©2010 MBC

無実の罪で処刑された父と兄の汚名をそそぐため、素性を隠して音楽を司る掌楽院の奴婢として働き始めたトンイ。やがて、の側室オクチョンに気に入られ監査部の女官に昇進し、身分を判官と偽っていた粛宗と親しい仲に。宮廷内の熾烈な権力争いに巻き込まれながらも王の側室へと上り詰めていく。

『宮廷女官 チャングムの誓い』(03年) 、『イ・サン』(07年)などで知られる韓国時代劇の巨匠イ・ビョンフン監督が、第21代王・の生母となったの人生をフィクシンを交えてドラマチックに描いた物語。韓国本国はもちろん、日本でも大ヒット、未だに何度もリピ視聴する熱烈なファンもいる人気作だ。

主人公トンイに扮したのはハン・ヒョジュ。持ち前の明るさとひたむきさで立さまざまな試練に立ち向かっていくトンイをはつらつと演じ、シンデレラストーリーに見事にハマった。粛宗役には、『宮廷女官 チャングムの誓い』でもヒロインを支えたチ・ジニ。王としての威厳もありつつ、トンイの前では愛嬌ある姿を見せる粛宗を演じて、身分差あるロマンスの行方に視聴者を引き付けた。さらには撮影当時、ハン・ヒョジュはまだ23歳だっただけに心配されたが、最終的に王の母としての佇まいまで漂わせ、ビョンフン監督も絶賛、女優としての成長ぶりもうかがわせる出世作になった。

波乱万丈なトンイの生涯を演じ、国民的女優のひとりになったハン・ヒョジュ。昨年はSFアクションドラマ『ムービング』(23年)が大ヒット。超能力者で母親役を演じた上に、チョ・インソンと繰り広げた大人のドラマチックな恋模様が話題になった。また25年には小栗旬とロマンチックコメディで共演予定など、女優としてさらなる飛躍を目指しているようだ。

キム・ヘユン『御史<オサ>とジョイ』

時代劇でも魅力炸裂!『ソンジェ背負って走れ』で大ブレイクの最旬女優

御史<オサ>とジョイ

科挙に首席合格するも、仕事や出世よりも食に興味のあるラ・イオン(オク・テギョン)。地方の不正を取り締まる御史に任命されてしまったイオンは、赴任先の村で旧習に囚われず新しい人生を生きようとする勇敢な女性、ジョイ(キム・ヘユン)と出会い、さまざまな事件を共に捜査していくことになる。

美食家のお坊ちゃまと、自分の手で運命を切り開こうとするポジティブ女子が繰り広げるドタバタ捜査コメディ。2PMのテギョンがドラマとしては初の時代劇に挑戦。テギョンの凛とした顔立ちに韓服の着こなしや立ち回りまで、上流階級のお坊ちゃまにハマり話題に。そんな主人公に対して強気なヒロインのジョイを演じるのが、『ソンジェ背負って走れ』で大ブレイクしたばかりのキム・ヘユンだ。本作では望まぬ結婚から逃れるために離婚訴訟を起こし、自分の幸せは自分の手でつかもうとがんばるバツイチ女子。相手が誰であろうと、間違っていると思えば言いたいことを言い、イオンにもいきなりビンタを食らわすなど、ひとつ間違えば嫌われてしまいそうなヒロインを、明るくポジティブに演じてコメディエンヌとしての才能も開花。テギョンとの相性も良く、丁々発止のやり取りの一方で、ぎこちなくもイオンとジョイが恋を育んでいく姿には観ているこちらまでときめいてしまう。

今や最旬女優のキム・ヘユン。実は長く端役を演じ、注目をされたのは一大ブームとなった『SKYキャッスル~上流階級の妻たち』(19年)で主人公の娘を演じて百想芸術大賞・TV部門新人女優賞など多数受賞した。また、学園ファンタジードラマ『偶然見つけたハル』(19年)ではロウンやキム・ヨンデらイケメン俳優たちと共演、さらに初主演映画『ブルドーザー少女』(22年)では青龍映画賞、大鐘賞映画祭で新人女優賞を受賞するなど、着実に演技力を培ってステップアップしている。これからの活躍も楽しみだ。

イ・セヨン『赤い袖先』

2PMジョイとの共演でアジアに一大ブームを巻き起こしたロマンス史劇で時代劇の女神に

赤い袖先
©2021MBC

一族が没落したため、王宮で見習い宮女として仕えていたドギムはある夜、ひとりの少年に出会う。彼は国王・の孫イ・サン。悲劇的な事件で父を亡くしていたサンはドギムにほのかな思いを抱くが、再会することはなかった。数年後、宮女になったドギム(イ・セヨン)はサン(ジュノ)とひょんなことから出会うが、やがてサンが世孫と知ったドギムはサンの孤独や苦悩を知り、王の座に就くまでそばで見守ろうと決意するが…。

朝鮮王朝第22代王・の若き日から聖君として成長していくまでを、女官との秘められた恋を軸にして描くロマンス史劇。「王の求愛を2度も断った」という正祖の側室・宜嬪成氏の逸話をモチーフにした小説を原作に、「宮女を愛した王、王に愛された宮女」という視点と現代的な解釈で紡ぎ出す。2PMのジュノの軍除隊復帰作として注目を集めた作で、ヒロインのドギム役には子役出身の実力派イ・セヨン。宮女にもかかわらず、意志が強く自立心に富んだ女性としてドギムを好演。表情が豊かなことで定評のあるセヨンは、本作でもサンの勝手きままなところに怒ったり、かと思えば、サンの優しさに惹かれてみたり、視線や口元の動き、仕草などで心の揺れを表現する。ジュノとの2ショットは美しく、キスシーンには思わず見とれ、ため息が出ること間違いなし!

最高視聴率17.4%に数々のアワードを受賞した本作で、“時代劇の女神”の称号を不動のものにしたイ・セヨンは、『宮廷女官チャングムの誓い』(03)をはじめ、数々のヒット作で人気子役として活躍し、近作は『王になった男』(19)、『医師ヨハン』(19)などに出演。そして、次回作として、坂口健太郎との共演で描くドラマ『愛のあとにくるもの』(24)が待機している。

チョ・イヒョン『婚礼大捷<こんれいたいしょう> -愛結ぶ二人-』

ネクストブレイク寸前!イケメン俳優ロウン相手に女優としての成長も披露

婚礼大捷<こんれいたいしょう> -愛結ぶ二人-
Licensed by KBS Media Ltd. © 2023 KBS. All rights reserved

科挙に最年少首席で合格したジョンウ(ロウン)は王女の婿に選ばれるものの、王女の急死によって1日にして寡夫に。立場上、官職に就くことも結婚することもできず、8年間を悶々と過ごしてきたが、「未婚の三姉妹を結婚させよ」という王命が下る。“仲人の神”ヨジュ宅(チョ・イヒョン)として二重生活をするスンドクと協力し合うことになるが…。

架空の朝鮮時代を舞台に、他人の恋愛のために仲人として奔走する寡夫&寡婦コンビの姿を描いたラブコメ時代劇。『恋慕』での見目麗しい韓服姿が話題にもなったロウンが長身かつイケメンで頭脳明晰にも関わらず、不運にも若くして寡夫になった主人公ジョンウを演じ、そんな彼が恋に落ちてしまう仲人の神スンドクをチョ・イヒョンが演じている。実はスンドクもジョンウと同じく伴侶に先立たれたという設定。未亡人となったが、嫁ぎ先である左議政の屋敷では優しく、出来た嫁を品よく演じ、一方、仲人としては他人の恋路を成就させるため、言葉遣いや仕草までがまさにお節介オバサンと化し、少々傲慢で世間知らずなジョンウをやり込めてしまう。190cm近い高身長のロウンと、160cmのイヒョンとの身長差ある彼らのテンポのいい掛け合いも楽しく、ぶつかりながらも仲人業で奔走する2人が恋に落ちていくのか。宮廷ドラマならではの権力闘争も描かれるほか、人気ドラマでお馴染みな芸達者な俳優も多々登場し、笑いを誘ってくれる。

キュートな笑顔が魅力のチョ・イヒョンは、人気ドラマ『賢い医師生活』の双子の研修医役で注目され、『私の国』や『今、私たちの学校は…』で人気急上昇中の新鋭。今年は、『今、私たちの学校は…』のシーズン2が配信される予定で、いよいよメインストリームでの活躍が期待されている。

キム・ユジョン『ホン・チョンギ』

子役時代から培ってきた確かな演技力と存在感を武器に視聴者を魅了

ホン・チョンギ
© SBS

魔王を封印する王の肖像画をめぐる儀式で、魔王の呪いを受けた盲目の娘ホン・チョンギと儀式を行った道士の息子ハ・ラム。9年後、2人は運命的な出会いを果たすが、雨乞いの儀式で、ハ・ラムは体に魔王を封印されて失明してしまう一方、チョンギの視力は回復する。時は流れ、絵師になったチョンギ(キム・ユジョン)。ラム(アン・ヒョソプ)は星を読む才能によって役人となり、王の信頼を得ていた。そんな2人が再び出会い…。

大ヒット時代劇『太陽を抱く月』の原作者のベストセラー小説をドラマ化し、架空の王朝を舞台に、魔王の力を封印された青年と、天才女性絵師の数奇な運命と愛を描くファンタジーロマンス時代劇。タイトルにもなっている朝鮮時代に実在した天才絵師を演じるのは、『雲が描いた月明かり』のキム・ユジョン。CGを駆使したファンタジー要素満載のストーリーだが、『浪漫ドクターキム・サブ2』や『社内お見合い』でブレイクしたアン・ヒョソプを相手に、キム・ユジョンが確かな演技力で魅了する。魔王覚醒の危機を前に心をひとつにしていく男女のロマンス。最強ビジュアルカップルの美しいショットと幻想的な映像で描かれるドラマチックな展開をおおいに愛でたい。

キム・ユジョンといえば、『トンイ』や『太陽を抱く月』など時代劇の名子役ぶりで知られ、パク・ボゴムと共演した『雲が描いた月明り』で大人の女優への脱皮に成功した。着実にキャリアアップをして、今年はドラマ『マイ・デーモン』でソン・ガン演じる悪魔と恋に落ちる財閥令嬢を演じ、また名優リュ・スンリョン主演のコメディミステリー『タッカンジョン』では鶏のから揚げになってしまう(!?)娘役など、さまざまな作品、キャラクターにチャレンジしている。


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