世代を超え、国境を超え、愛され続ける『ハリー・ポッター』の世界を総まとめ!
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世代を超え、国境を超え、愛され続ける『ハリー・ポッター』の世界を総まとめ!

2023.07.18 12:00

この記事に関する写真(12枚)

  • ハリー・ポッターと賢者の石
  • ハリー・ポッターと秘密の部屋
  • ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
  • ハリー・ポッターと炎のゴブレット
  • ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団

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6月16日、としまえん跡地に世界2つ目となる「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京‐メイキング・オブ・ハリー・ポッター」がオープン!

今また『ハリー・ポッター』ブームが再燃しています。

いや、そもそも『ハリー・ポッター』はシリーズが2011年に完結しているにもかかわらず、一向にその熱冷めやらず。2014年にユニバーサル・スタジオ・ジャパンに「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」が開園し、2016年にはシリーズの後日譚が舞台化。2017年にロンドンとニューヨークで好評を博した展覧会「ハリー・ポッターと魔法の歴史」も2021年に日本で巡回し、2022年には初の同窓会『ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ』が配信されるなど、その後の展開が後を絶ちません。なぜ時代を超え、国境を超え『ハリー・ポッター』は愛され続けるのか。今からでも、そして何度でも楽しめるその魅力を改めてご紹介します。


シリーズと共に歩んだ10年に感謝。歴史に刻まれた『ハリー・ポッター』の魅力とは

第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』が公開されたのは2001年のこと。1997年に原作が発売され、プロデューサーのデヴィッド・ハイマンが1999年に映画化権を獲得したのが始まりでした。

大規模なキャスティングを経て2000年9月にクランクイン。以降、約10年にわたって撮影が行われました。ハリー役に抜擢されたダニエル・ラドクリフは当時11歳。あまりにイメージぴったりだったこと、シリーズと共に物語のキャラクターも成長していくことから、子役たちは最後まで続投することになりました。それも多くの人に愛される理由の一つでしょう。原作も並行して進行、結末を大胆予測するファンも多く、最後の最後まで興味は尽きませんでした。何より原作の世界観を忠実に再現した圧倒的なビジュアル。そのリアルな魔法世界は観る者の期待を裏切らず、20年の時を経た今もなお楽しませてくれます。観る順番も至ってシンプル。ぜひ公開された時系列順にご覧ください。

映画『ハリー・ポッター』シリーズ

J.K.ローリングスが1997年に第1巻を上梓し、2007年まで計7巻8冊を書き綴ったファンタジー小説を映画化。2001年から2011年までに8作品が公開、1990年代のイギリスを舞台に、魔法使いの少年ハリー・ポッターの活躍を描きます。親戚の家で厄介者扱いされていた孤児のハリーが、11歳の誕生日に魔法使いであることを知らされ、ホグワーツ魔法魔術学校に入学。ロン、ハーマイオニーはじめ多くの人々と出会い成長しながら、両親を死に追いやった闇の魔法使いヴォルデモートとの宿命に立ち向かっていきます。

『ハリー・ポッターと賢者の石』

光と闇の戦いはここから始まる。魔法使いとなった11歳の少年ハリーは自らの運命に立ち向かう

ハリー・ポッターと賢者の石
HARRY POTTER characters, names and related indicia are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc. Harry Potter Publishing Rights © J. K. Rowling. © 2001 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

10年前に両親を亡くし、叔母夫婦ダーズリー家に引き取られたハリー・ポッター。11歳の誕生日を控えたある日、階段下の物置小屋に追いやられ、孤独な日々を送っていたハリーの元へ、ホグワーツ魔法魔術学校から入学許可書が届きます。そこで両親が魔法使いだったこと、闇の魔法使いヴォルデモートに殺害されたことなどを知らされたハリーは、ダーズリー家の反対を押し切りホグワーツへ入学。すぐに打ち解けたロンとハーマイオニーとも同じグリフィンドール寮生となり、楽しい学園生活がスタートします。そんな中、学園内に巣食う闇の存在に気付いた3人は、その秘密を探るべく行動を起こします。監督は『ホーム・アローン』シリーズを手掛けたクリス・コロンバス。空飛ぶ箒に乗ったクィディッチの試合、巨大な魔法のチェスの試合などシリーズを代表する名シーンが目白押し!

『ハリー・ポッターと秘密の部屋』

魔法学校2年生となったハリーたちを襲う闇の陰謀。秘密の部屋に隠された謎を解き明かせ!

ハリー・ポッターと秘密の部屋
HARRY POTTER characters, names and related indicia are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc. Harry Potter Publishing Rights © J. K. Rowling. © 2003 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

ホグワーツ魔法魔術学校での最初の1年を追え、唯一の身寄りであるダーズリー家に帰省していたハリー。相変わらず意地悪な一家に辟易していたところ、屋敷しもべ妖精トビーが現れ、ホグワーツに戻らないよう警告します。そんな言葉に耳を傾けるはずもないハリーに降りかかる数々の障害。ロンと双子の兄フレッドとジョージに空飛ぶ車で助け出され、なんとか学校へと辿り着きます。ところがトビーの予言通り、今までにない恐ろしい出来事——生徒たちが次々と石にされる事件が立て続けに発生。ホグワーツの設立者の一人、サラザール・スリザリンによって作られた「秘密の部屋」が何者かによって開かれたのではと、ハリーたちはその謎を解明しようと奔走します。第1作を大ヒットに導いたクリス・コロンバス監督が続投。秘密の部屋の謎を解くヒントはどこにあったかを深読みする面白さも!

『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』

ハリーに迫る命の危機。脱獄囚シリウスとの戦いでハリーは歪められた真実を知る

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
HARRY POTTER characters, names and related indicia are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc. Harry Potter Publishing Rights © J. K. Rowling. © 2004 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

ホグワーツ魔法魔術学校3年生に進級したハリーでしたが、帰省していたダーズリー家で叔母の夫の姉マージの嫌がらせに耐えきれず魔法を使い、退学の危機に。ところがそれ以上に恐ろしい危機がハリーに迫ります。ヴォルデモートの手下であるシリウス・ブラックがハリーを殺そうと、牢獄アズカバンから脱走。しかもホグワーツには、危険な脱獄囚から生徒を守るためにと、人間の魂を吸い取る吸魂鬼ディメンターたちが配備されたのです。両親を失った悲しみを持つハリーにとってディメンターの影響力は大きく、恐ろしい存在でした。シリウスが両親を裏切り死に追いやったと知ったハリーは復讐を誓いますが、実は真犯人は別にいたことが判明。無実にもかかわらず再び捕らえられてしまったシリウスを救うため、ハリーたちは奥の手を使います。監督は『ゼロ・グラビティ』『ROMA/ローマ』でオスカーを獲得したアルフォンソ・キュアロン

『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』

大波乱の三大魔法学校対抗試合。復活したヴォルデモートとの戦いがついに幕を開ける!

ハリー・ポッターと炎のゴブレット
HARRY POTTER characters, names and related indicia are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc. Harry Potter Publishing Rights © J. K. Rowling. © 2005 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

新学期初日、ダンブルドア校長から100年ぶりに伝統の三大魔法学校の対抗試合がホグワーツで開催されることが発表。ホグワーツ魔法魔術学校、ダームストラング魔法学校、ボーバトン魔法アカデミーの生徒が集まる中、炎のゴブレットが立候補した生徒の中から代表選手が1名ずつ選出されます。ところが、立候補もしていない、出場規定の17歳にも満たない14歳のハリーが、なぜか4番目の出場者として選出されてしまいます。ハリーはみんなから誤解され、親友のロンとも絶好状態に。それでもハリーは試合を勝ち進み、みんなの信頼を回復していきます。最後は同点首位、セドリックと生きた巨大迷路を突破する試合に臨みますが、2人は墓場へと飛ばされてしまいます。本シリーズ初の犠牲者が出ただけでなく、ヴォルデモートが完全復活。本作から一気にダークな色合いを深めていきます。監督はシリーズ初の英国監督、『フォー・ウェディング』のマイク・ニューウェル


『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』

ハリーがついに退学!?闇の魔法使いたちとの闘いに向けダンブルドア軍団結成

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
HARRY POTTER characters, names and related indicia are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc. Harry Potter Publishing Rights © J. K. Rowling. © 2007 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

ホグワーツ魔法魔術学校の5年生に進級したハリーは、突如人間界に現れた吸魂鬼ディメンターに襲われ、やむを得ず魔法を使用。魔法省から厳しい処分を受けますが、ダンブルドア校長のお陰で退学は免れることに。ただ、ヴォルデモートの復活を信じない魔法省はダンブルドア校長が魔法大臣の座を狙っているのではと、監視役としてドローレス・アンブリッジを防衛術の教師として学校に送り込んできます。戦い方を教えないアンブリッジに不信感を抱いたハリーは、ロンやハーマイオニーたちと秘かに“ダンブルドア軍団”を結成し、有志を集めて訓練を開始。一方、ヴォルデモートも仲間を集め、日に日にその勢力を増していきます。最後には魔法省もその復活を認めますが、ハリーはまた大事な人を失います。監督は本作より英国TV界で活躍してきたデヴィッド・イェーツに。ハリーの切ない初恋の行方にも注目です。

『ハリー・ポッターと謎のプリンス』

迫りくる闇の包囲網、誓いと裏切りが交錯する死闘の中でハリーに最大の悲しみが訪れる

ハリー・ポッターと謎のプリンス
HARRY POTTER characters, names and related indicia are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc. Harry Potter Publishing Rights © J.K.R.© 2009 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

魔法界だけでなく、マグル=人間界でも支配力を強めてきたヴォルデモート。その脅威はホグワーツにも及び、もはや学校は安全な場所ではなくなっていました。警戒を強めるハリーに対し、ダンブルドア校長は最終決戦に向けて戦いの準備をさせていきます。さらに校長は、学生時代のヴォルデモート=トム・リドルを教えたこともある元同僚の旧友ホラス・スラグホーンを魔法薬学教授として学校に迎え入れ、ハリーはヴォルデモートの過去と、自身の魂を7つに分けた「分霊箱」を破壊しなければ完全に倒せないことを知ります。一方で、思春期を迎えたホグワーツ魔法魔術学校の生徒たちの恋の行方も気になります。ロンとハーマイオニーがお互いの気持ちに気づき、その関係性が変わっていくシーンは必見。心躍ります。ただ、ホグワーツにとって大切な人が死に至る結末は驚愕必至。怒涛の最終章を予感させます。

『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 1』

分霊箱探しの旅に出るハリー、闇の勢力は増大を極めヴォルデモートとの対決が迫る

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 1
©2011 WBEI. All Rights Reserved. Harry Potter Publishing Rights

ダンブルドア校長から託された使命──ヴォルデモートの不死の力を支える“分霊箱”を見つけ、破壊する旅に出たハリー、ロン、ハーマイオニー。守ってくれる人も導いてくれる人もいなくなった彼らには、これまで以上に固い結束力が必要でした。しかし、闇の力の影響で旅は思うようにいかず、3人の絆に亀裂が生じ始めます。一方、ヴォルデモートの影響力はさらに強まり、ついには魔法省ばかりかホグワーツまでもが支配下におかれる事態に。そんな中、ハリーたちはヴォルデモートが分霊箱以上の力を発揮する、伝説の“死の秘宝”を手に入れようとしていることを知ります。死の秘宝とは「透明のマント」「よみがえりの石」「ニワトコの杖」で、3つ揃えば死を制する者になり得る──。数々の危険に晒されるハリーたちですが、その危機を救ってくれたのは、かつて屋敷のしもべ妖精だったトビーでした。彼との別れに涙します。


『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』

遂に始まったハリーとヴォルデモート宿命の対決、死闘の果てに勝利を掴むのは光か闇か

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2
© 2011 Warner Bros. Entertainment Inc. Harry Potter Publishing Rights © J.K.R. Harry Potter characters, names and related indicia are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.

10年に及ぶシリーズを締めくくる第8作にして最終章後編。死の秘宝の一つ「ニワトコの杖」はダンブルドア校長が所有していたものでした。それを手に入れたウォルデモードですが、なぜか杖は言うことを聞かず、ウォルデモードは最後の持ち主になったであろうスネイプを呼び出します。一方、ハリーたちは分霊箱の残りがホグワーツにあると考え、戻ることに。しかし学校は死喰い人デスイーターたちに包囲され風前の灯。見るも無残な姿に変わり果てていました。しかも校長となっていたのはスネイプ。ハリーはマクゴナガル副校長と共に戦い、彼を追い出すことに成功します。最終決戦が近づく中、次々と明らかになる驚愕の事実。ハリーは自身に課された運命を受け入れ、命を懸けた戦いに挑みます。どんでん返しに次ぐどんでん返しで、全く目が離せない最終決戦の行方。そして19年後……未来の彼らの姿にまた驚きます。

『ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ』

20年の感謝を込めて、スタッフ&キャストが贈る珠玉のドキュメント

ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ
© Warner Bros Entertainment Inc. All rights reserved.

2001年に公開されたシリーズ第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』から20周年を記念して製作され、2022年1月1日(!)にHBO Maxで配信された特別番組。日本ではU-NEXTで1月8日から配信がスタートしています。ハリー・ポッター役のダニエル・ラドクリフ、ロン・ウィーズリー役のルパート・グリント、ハーマイオニー・グレンジャー役のエマ・ワトソンはじめ、主要なキャスト&スタッフが20年の時を経て初めて再会。それだけでも感慨深いものがあります。エマ・ワトソンが降板を考えていたというエピソードからも、同じ役柄を10年演じ続けることがどれだけ大変だったのかが分かります。これから先にも、これほど壮大なシリーズは恐らくないでしょう。ヘレナ・ボナム・カーター、レイフ・ファインズ、ゲイリー・オールドマンら、英国で固められた共演陣も登場。またシリーズを見直したくなる、ファン感涙の愛あるエピソードが満載です。

映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズ

『ハリー・ポッター』シリーズの前日譚として製作されたスピンオフ映画シリーズ。物語の舞台は『ハリー・ポッターと賢者の石』から70年前に遡ります。主人公はホグワーツ魔法魔術学校指定教科書『幻の動物とその生息地』の著者、ニュート・スキャマンダー。2016年に第1作『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』が公開されたのを皮切りに、2018年『~黒い魔法使いの誕生』、2022年『~ダンブルドアの秘密』と続きます。原作者であり脚本も手掛けるJ.K.ローリングスは全5作を製作すると発表。まだまだ『ハリー・ポッター』をベースに展開する「魔法ワールド」が楽しめます。

『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』

『ハリー・ポッター』シリーズへとつながる70年前に繰り広げられた前日譚

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅
Harry Potter and Fantastic Beasts Publishing Rights © J.K.R. © 2016 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

1926年、英国出身の魔法使いで魔法生物学者のニュート・スキャマンダーは世界中を旅しながら、魔法動物たちを集めていました。ある日、旅の途中で立ち寄ったニューヨークで魔法動物ニフラーがトランクから逃げ出し、追いかけているうちに缶詰工場で働く人間ジェイコブと衝突。トランクが入れ替わってしまいます。その様子を見ていたティナはニュートを正式な魔法使いではないと判断し逮捕。アメリカ魔法議会に連行します。一方、何も知らないジェイコブがトランクを開けると、中から魔法動物たちが飛び出し、ニューヨーク中がパニックに。『ハリー・ポッター』ではあまり焦点が当たらなかった魔法動物たちが大活躍。時に騒動を起こし、笑いを誘います。監督は『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』以降のシリーズを手掛けるデヴィッド・イェーツ。『ハリー・ポッターと死の秘宝』にも登場した闇の魔法使いグリンデルバルドが暗躍します。

『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』

ヴォルデモートと並ぶ闇の魔法使いグリンデルバルドの暗躍を描く

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生
© 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. Wizarding WorldTM Publishing Rights © J.K. Rowling WIZARDING WORLD and all related characters and elements are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc.

アメリカ魔法省に捉えられていた闇の魔法使いグリンデルバルドがヨーロッパ移送中に脱獄。以降、勢力を拡大しつつあるグリンデルバルドと、闇の力オブスキュラスを発動させ街を破壊したクリーデンスを追跡してほしいと、ニュートはロンドンで再会したホグワーツ魔法魔術学校の恩師ダンブルドアに頼まれます。その後、自宅に戻ると、今度はティナの妹クイニーと、その恋人ジェイコブから魔法界では禁じられている人間との結婚に踏み切れたとの報告を受けます。しかし、クイニーが魔法の薬を飲ませ結婚に同意させていることに気づいたニュートは魔法の効力を解除。それが元でジェイコブと喧嘩になったクイニーは、ティナのところへ行くと出て行きます。そんな彼女たちを心配し、ニュートとジェイコブはパリへ向けて旅立ちます。若き日のダンブルドアがついに登場! 

『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』

ダンブルドアとグリンデルバルドの驚くべき絆が明かされる衝撃の真実

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密
© 2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. Publishing Rights © J.K.R. TM J.K.R. & WBEI

前作から数年後の1930年代、ニュートは調査に訪れた山奥で、未来を見ることができる神獣キリンの出産に立ち会っていました。しかし、突然魔法使いが現れキリンを惨殺、子どもは連れ去られてしまいます。ところがニュートはもう1匹子どもが生まれているのを発見、引き取ることに。そのころ、ダンブルドアはグリンデルバルドが魔法界を支配するという計画を知り、それを阻止すべく動き出します。しかし、ダンブルドアはかつてグリンデルバルドを深く愛し、血の誓いを交わしていたため、戦うことができずにいました。思いもかけないダンブルドアの秘密に、衝撃が走ります。ダンブルドアは元教え子のニュートに依頼し、魔法使いの仲間と人間ジェイコブとの混合チームを結成、グリンデルバルドに立ち向かいます。しかし、グリンデルバルドに賛同する信者たちの中にはクイニーの姿も!アメリカ、フランスに続き、舞台はブラジル、ドイツと世界へ広がります。

映画から観ても、小説から読んでも楽しめる原作小説

当時、生活保護を受けるほど困窮していたというJ・K・ローリングスは全くの無名の新人作家だったにもかかわらず、1997年に第1巻『ハリー・ポッターと賢者の石』が発売されるや否や、世界的ベストセラーに。史上最も売れたシリーズとして不動の地位を確立しています。細かく描かれた魔法世界は想像力を掻き立て、あまりに長すぎると出版が決まらず、12社に断られたというエピソードが信じられないほど。面白すぎて一気に読み進めることができます。キャラクター一人ひとりに詳細な人物設定があり、映画ではスルーしていたことが明確に。映画とほぼ同時進行で書き進められていただけに、映画を先に観るか、小説を先に読むかで大いに葛藤しました。はっきり言えるのは、映画とは違う面白さが小説にはあること。小説を読めば、映画の中に隠されたさまざまなヒントやトリビアを見つけることができます。しかも子どもも読めるシリーズだけに、英語の教材として読んでみるとまた新たな発見があります。そして改めて思うのは、想像していたビジュアルがそのまま映画になっていること。想定の美しい本としても本棚に並べておきたいシリーズです。

配信開始前、または配信終了しています。
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今また『ハリー・ポッター』ブームが再燃しています。

いや、そもそも『ハリー・ポッター』はシリーズが2011年に完結しているにもかかわらず、一向にその熱冷めやらず。2014年にユニバーサル・スタジオ・ジャパンに「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」が開園し、2016年にはシリーズの後日譚が舞台化。2017年にロンドンとニューヨークで好評を博した展覧会「ハリー・ポッターと魔法の歴史」も2021年に日本で巡回し、2022年には初の同窓会『ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ』が配信されるなど、その後の展開が後を絶ちません。なぜ時代を超え、国境を超え『ハリー・ポッター』は愛され続けるのか。今からでも、そして何度でも楽しめるその魅力を改めてご紹介します。


シリーズと共に歩んだ10年に感謝。歴史に刻まれた『ハリー・ポッター』の魅力とは

第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』が公開されたのは2001年のこと。1997年に原作が発売され、プロデューサーのデヴィッド・ハイマンが1999年に映画化権を獲得したのが始まりでした。

大規模なキャスティングを経て2000年9月にクランクイン。以降、約10年にわたって撮影が行われました。ハリー役に抜擢されたダニエル・ラドクリフは当時11歳。あまりにイメージぴったりだったこと、シリーズと共に物語のキャラクターも成長していくことから、子役たちは最後まで続投することになりました。それも多くの人に愛される理由の一つでしょう。原作も並行して進行、結末を大胆予測するファンも多く、最後の最後まで興味は尽きませんでした。何より原作の世界観を忠実に再現した圧倒的なビジュアル。そのリアルな魔法世界は観る者の期待を裏切らず、20年の時を経た今もなお楽しませてくれます。観る順番も至ってシンプル。ぜひ公開された時系列順にご覧ください。

映画『ハリー・ポッター』シリーズ

J.K.ローリングスが1997年に第1巻を上梓し、2007年まで計7巻8冊を書き綴ったファンタジー小説を映画化。2001年から2011年までに8作品が公開、1990年代のイギリスを舞台に、魔法使いの少年ハリー・ポッターの活躍を描きます。親戚の家で厄介者扱いされていた孤児のハリーが、11歳の誕生日に魔法使いであることを知らされ、ホグワーツ魔法魔術学校に入学。ロン、ハーマイオニーはじめ多くの人々と出会い成長しながら、両親を死に追いやった闇の魔法使いヴォルデモートとの宿命に立ち向かっていきます。

『ハリー・ポッターと賢者の石』

光と闇の戦いはここから始まる。魔法使いとなった11歳の少年ハリーは自らの運命に立ち向かう

ハリー・ポッターと賢者の石
HARRY POTTER characters, names and related indicia are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc. Harry Potter Publishing Rights © J. K. Rowling. © 2001 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

10年前に両親を亡くし、叔母夫婦ダーズリー家に引き取られたハリー・ポッター。11歳の誕生日を控えたある日、階段下の物置小屋に追いやられ、孤独な日々を送っていたハリーの元へ、ホグワーツ魔法魔術学校から入学許可書が届きます。そこで両親が魔法使いだったこと、闇の魔法使いヴォルデモートに殺害されたことなどを知らされたハリーは、ダーズリー家の反対を押し切りホグワーツへ入学。すぐに打ち解けたロンとハーマイオニーとも同じグリフィンドール寮生となり、楽しい学園生活がスタートします。そんな中、学園内に巣食う闇の存在に気付いた3人は、その秘密を探るべく行動を起こします。監督は『ホーム・アローン』シリーズを手掛けたクリス・コロンバス。空飛ぶ箒に乗ったクィディッチの試合、巨大な魔法のチェスの試合などシリーズを代表する名シーンが目白押し!

『ハリー・ポッターと秘密の部屋』

魔法学校2年生となったハリーたちを襲う闇の陰謀。秘密の部屋に隠された謎を解き明かせ!

ハリー・ポッターと秘密の部屋
HARRY POTTER characters, names and related indicia are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc. Harry Potter Publishing Rights © J. K. Rowling. © 2003 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

ホグワーツ魔法魔術学校での最初の1年を追え、唯一の身寄りであるダーズリー家に帰省していたハリー。相変わらず意地悪な一家に辟易していたところ、屋敷しもべ妖精トビーが現れ、ホグワーツに戻らないよう警告します。そんな言葉に耳を傾けるはずもないハリーに降りかかる数々の障害。ロンと双子の兄フレッドとジョージに空飛ぶ車で助け出され、なんとか学校へと辿り着きます。ところがトビーの予言通り、今までにない恐ろしい出来事——生徒たちが次々と石にされる事件が立て続けに発生。ホグワーツの設立者の一人、サラザール・スリザリンによって作られた「秘密の部屋」が何者かによって開かれたのではと、ハリーたちはその謎を解明しようと奔走します。第1作を大ヒットに導いたクリス・コロンバス監督が続投。秘密の部屋の謎を解くヒントはどこにあったかを深読みする面白さも!

『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』

ハリーに迫る命の危機。脱獄囚シリウスとの戦いでハリーは歪められた真実を知る

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
HARRY POTTER characters, names and related indicia are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc. Harry Potter Publishing Rights © J. K. Rowling. © 2004 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

ホグワーツ魔法魔術学校3年生に進級したハリーでしたが、帰省していたダーズリー家で叔母の夫の姉マージの嫌がらせに耐えきれず魔法を使い、退学の危機に。ところがそれ以上に恐ろしい危機がハリーに迫ります。ヴォルデモートの手下であるシリウス・ブラックがハリーを殺そうと、牢獄アズカバンから脱走。しかもホグワーツには、危険な脱獄囚から生徒を守るためにと、人間の魂を吸い取る吸魂鬼ディメンターたちが配備されたのです。両親を失った悲しみを持つハリーにとってディメンターの影響力は大きく、恐ろしい存在でした。シリウスが両親を裏切り死に追いやったと知ったハリーは復讐を誓いますが、実は真犯人は別にいたことが判明。無実にもかかわらず再び捕らえられてしまったシリウスを救うため、ハリーたちは奥の手を使います。監督は『ゼロ・グラビティ』『ROMA/ローマ』でオスカーを獲得したアルフォンソ・キュアロン

『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』

大波乱の三大魔法学校対抗試合。復活したヴォルデモートとの戦いがついに幕を開ける!

ハリー・ポッターと炎のゴブレット
HARRY POTTER characters, names and related indicia are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc. Harry Potter Publishing Rights © J. K. Rowling. © 2005 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

新学期初日、ダンブルドア校長から100年ぶりに伝統の三大魔法学校の対抗試合がホグワーツで開催されることが発表。ホグワーツ魔法魔術学校、ダームストラング魔法学校、ボーバトン魔法アカデミーの生徒が集まる中、炎のゴブレットが立候補した生徒の中から代表選手が1名ずつ選出されます。ところが、立候補もしていない、出場規定の17歳にも満たない14歳のハリーが、なぜか4番目の出場者として選出されてしまいます。ハリーはみんなから誤解され、親友のロンとも絶好状態に。それでもハリーは試合を勝ち進み、みんなの信頼を回復していきます。最後は同点首位、セドリックと生きた巨大迷路を突破する試合に臨みますが、2人は墓場へと飛ばされてしまいます。本シリーズ初の犠牲者が出ただけでなく、ヴォルデモートが完全復活。本作から一気にダークな色合いを深めていきます。監督はシリーズ初の英国監督、『フォー・ウェディング』のマイク・ニューウェル


『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』

ハリーがついに退学!?闇の魔法使いたちとの闘いに向けダンブルドア軍団結成

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
HARRY POTTER characters, names and related indicia are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc. Harry Potter Publishing Rights © J. K. Rowling. © 2007 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

ホグワーツ魔法魔術学校の5年生に進級したハリーは、突如人間界に現れた吸魂鬼ディメンターに襲われ、やむを得ず魔法を使用。魔法省から厳しい処分を受けますが、ダンブルドア校長のお陰で退学は免れることに。ただ、ヴォルデモートの復活を信じない魔法省はダンブルドア校長が魔法大臣の座を狙っているのではと、監視役としてドローレス・アンブリッジを防衛術の教師として学校に送り込んできます。戦い方を教えないアンブリッジに不信感を抱いたハリーは、ロンやハーマイオニーたちと秘かに“ダンブルドア軍団”を結成し、有志を集めて訓練を開始。一方、ヴォルデモートも仲間を集め、日に日にその勢力を増していきます。最後には魔法省もその復活を認めますが、ハリーはまた大事な人を失います。監督は本作より英国TV界で活躍してきたデヴィッド・イェーツに。ハリーの切ない初恋の行方にも注目です。

『ハリー・ポッターと謎のプリンス』

迫りくる闇の包囲網、誓いと裏切りが交錯する死闘の中でハリーに最大の悲しみが訪れる

ハリー・ポッターと謎のプリンス
HARRY POTTER characters, names and related indicia are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc. Harry Potter Publishing Rights © J.K.R.© 2009 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

魔法界だけでなく、マグル=人間界でも支配力を強めてきたヴォルデモート。その脅威はホグワーツにも及び、もはや学校は安全な場所ではなくなっていました。警戒を強めるハリーに対し、ダンブルドア校長は最終決戦に向けて戦いの準備をさせていきます。さらに校長は、学生時代のヴォルデモート=トム・リドルを教えたこともある元同僚の旧友ホラス・スラグホーンを魔法薬学教授として学校に迎え入れ、ハリーはヴォルデモートの過去と、自身の魂を7つに分けた「分霊箱」を破壊しなければ完全に倒せないことを知ります。一方で、思春期を迎えたホグワーツ魔法魔術学校の生徒たちの恋の行方も気になります。ロンとハーマイオニーがお互いの気持ちに気づき、その関係性が変わっていくシーンは必見。心躍ります。ただ、ホグワーツにとって大切な人が死に至る結末は驚愕必至。怒涛の最終章を予感させます。

『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 1』

分霊箱探しの旅に出るハリー、闇の勢力は増大を極めヴォルデモートとの対決が迫る

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 1
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ダンブルドア校長から託された使命──ヴォルデモートの不死の力を支える“分霊箱”を見つけ、破壊する旅に出たハリー、ロン、ハーマイオニー。守ってくれる人も導いてくれる人もいなくなった彼らには、これまで以上に固い結束力が必要でした。しかし、闇の力の影響で旅は思うようにいかず、3人の絆に亀裂が生じ始めます。一方、ヴォルデモートの影響力はさらに強まり、ついには魔法省ばかりかホグワーツまでもが支配下におかれる事態に。そんな中、ハリーたちはヴォルデモートが分霊箱以上の力を発揮する、伝説の“死の秘宝”を手に入れようとしていることを知ります。死の秘宝とは「透明のマント」「よみがえりの石」「ニワトコの杖」で、3つ揃えば死を制する者になり得る──。数々の危険に晒されるハリーたちですが、その危機を救ってくれたのは、かつて屋敷のしもべ妖精だったトビーでした。彼との別れに涙します。


『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』

遂に始まったハリーとヴォルデモート宿命の対決、死闘の果てに勝利を掴むのは光か闇か

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2
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10年に及ぶシリーズを締めくくる第8作にして最終章後編。死の秘宝の一つ「ニワトコの杖」はダンブルドア校長が所有していたものでした。それを手に入れたウォルデモードですが、なぜか杖は言うことを聞かず、ウォルデモードは最後の持ち主になったであろうスネイプを呼び出します。一方、ハリーたちは分霊箱の残りがホグワーツにあると考え、戻ることに。しかし学校は死喰い人デスイーターたちに包囲され風前の灯。見るも無残な姿に変わり果てていました。しかも校長となっていたのはスネイプ。ハリーはマクゴナガル副校長と共に戦い、彼を追い出すことに成功します。最終決戦が近づく中、次々と明らかになる驚愕の事実。ハリーは自身に課された運命を受け入れ、命を懸けた戦いに挑みます。どんでん返しに次ぐどんでん返しで、全く目が離せない最終決戦の行方。そして19年後……未来の彼らの姿にまた驚きます。

『ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ』

20年の感謝を込めて、スタッフ&キャストが贈る珠玉のドキュメント

ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ
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2001年に公開されたシリーズ第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』から20周年を記念して製作され、2022年1月1日(!)にHBO Maxで配信された特別番組。日本ではU-NEXTで1月8日から配信がスタートしています。ハリー・ポッター役のダニエル・ラドクリフ、ロン・ウィーズリー役のルパート・グリント、ハーマイオニー・グレンジャー役のエマ・ワトソンはじめ、主要なキャスト&スタッフが20年の時を経て初めて再会。それだけでも感慨深いものがあります。エマ・ワトソンが降板を考えていたというエピソードからも、同じ役柄を10年演じ続けることがどれだけ大変だったのかが分かります。これから先にも、これほど壮大なシリーズは恐らくないでしょう。ヘレナ・ボナム・カーター、レイフ・ファインズ、ゲイリー・オールドマンら、英国で固められた共演陣も登場。またシリーズを見直したくなる、ファン感涙の愛あるエピソードが満載です。

映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズ

『ハリー・ポッター』シリーズの前日譚として製作されたスピンオフ映画シリーズ。物語の舞台は『ハリー・ポッターと賢者の石』から70年前に遡ります。主人公はホグワーツ魔法魔術学校指定教科書『幻の動物とその生息地』の著者、ニュート・スキャマンダー。2016年に第1作『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』が公開されたのを皮切りに、2018年『~黒い魔法使いの誕生』、2022年『~ダンブルドアの秘密』と続きます。原作者であり脚本も手掛けるJ.K.ローリングスは全5作を製作すると発表。まだまだ『ハリー・ポッター』をベースに展開する「魔法ワールド」が楽しめます。

『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』

『ハリー・ポッター』シリーズへとつながる70年前に繰り広げられた前日譚

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅
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1926年、英国出身の魔法使いで魔法生物学者のニュート・スキャマンダーは世界中を旅しながら、魔法動物たちを集めていました。ある日、旅の途中で立ち寄ったニューヨークで魔法動物ニフラーがトランクから逃げ出し、追いかけているうちに缶詰工場で働く人間ジェイコブと衝突。トランクが入れ替わってしまいます。その様子を見ていたティナはニュートを正式な魔法使いではないと判断し逮捕。アメリカ魔法議会に連行します。一方、何も知らないジェイコブがトランクを開けると、中から魔法動物たちが飛び出し、ニューヨーク中がパニックに。『ハリー・ポッター』ではあまり焦点が当たらなかった魔法動物たちが大活躍。時に騒動を起こし、笑いを誘います。監督は『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』以降のシリーズを手掛けるデヴィッド・イェーツ。『ハリー・ポッターと死の秘宝』にも登場した闇の魔法使いグリンデルバルドが暗躍します。

『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』

ヴォルデモートと並ぶ闇の魔法使いグリンデルバルドの暗躍を描く

ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生
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アメリカ魔法省に捉えられていた闇の魔法使いグリンデルバルドがヨーロッパ移送中に脱獄。以降、勢力を拡大しつつあるグリンデルバルドと、闇の力オブスキュラスを発動させ街を破壊したクリーデンスを追跡してほしいと、ニュートはロンドンで再会したホグワーツ魔法魔術学校の恩師ダンブルドアに頼まれます。その後、自宅に戻ると、今度はティナの妹クイニーと、その恋人ジェイコブから魔法界では禁じられている人間との結婚に踏み切れたとの報告を受けます。しかし、クイニーが魔法の薬を飲ませ結婚に同意させていることに気づいたニュートは魔法の効力を解除。それが元でジェイコブと喧嘩になったクイニーは、ティナのところへ行くと出て行きます。そんな彼女たちを心配し、ニュートとジェイコブはパリへ向けて旅立ちます。若き日のダンブルドアがついに登場! 

『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』

ダンブルドアとグリンデルバルドの驚くべき絆が明かされる衝撃の真実

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密
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前作から数年後の1930年代、ニュートは調査に訪れた山奥で、未来を見ることができる神獣キリンの出産に立ち会っていました。しかし、突然魔法使いが現れキリンを惨殺、子どもは連れ去られてしまいます。ところがニュートはもう1匹子どもが生まれているのを発見、引き取ることに。そのころ、ダンブルドアはグリンデルバルドが魔法界を支配するという計画を知り、それを阻止すべく動き出します。しかし、ダンブルドアはかつてグリンデルバルドを深く愛し、血の誓いを交わしていたため、戦うことができずにいました。思いもかけないダンブルドアの秘密に、衝撃が走ります。ダンブルドアは元教え子のニュートに依頼し、魔法使いの仲間と人間ジェイコブとの混合チームを結成、グリンデルバルドに立ち向かいます。しかし、グリンデルバルドに賛同する信者たちの中にはクイニーの姿も!アメリカ、フランスに続き、舞台はブラジル、ドイツと世界へ広がります。

映画から観ても、小説から読んでも楽しめる原作小説

当時、生活保護を受けるほど困窮していたというJ・K・ローリングスは全くの無名の新人作家だったにもかかわらず、1997年に第1巻『ハリー・ポッターと賢者の石』が発売されるや否や、世界的ベストセラーに。史上最も売れたシリーズとして不動の地位を確立しています。細かく描かれた魔法世界は想像力を掻き立て、あまりに長すぎると出版が決まらず、12社に断られたというエピソードが信じられないほど。面白すぎて一気に読み進めることができます。キャラクター一人ひとりに詳細な人物設定があり、映画ではスルーしていたことが明確に。映画とほぼ同時進行で書き進められていただけに、映画を先に観るか、小説を先に読むかで大いに葛藤しました。はっきり言えるのは、映画とは違う面白さが小説にはあること。小説を読めば、映画の中に隠されたさまざまなヒントやトリビアを見つけることができます。しかも子どもも読めるシリーズだけに、英語の教材として読んでみるとまた新たな発見があります。そして改めて思うのは、想像していたビジュアルがそのまま映画になっていること。想定の美しい本としても本棚に並べておきたいシリーズです。

配信開始前、または配信終了しています。
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  • ハリー・ポッターと賢者の石
  • ハリー・ポッターと秘密の部屋
  • ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
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