『虎に翼』は全ての人の想いをすくい上げる朝ドラ。見ると活力が湧いてくる!
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『虎に翼』は全ての人の想いをすくい上げる朝ドラ。見ると活力が湧いてくる!

2024.07.04 12:00

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『虎に翼』は、NHK連続テレビ小説(以下、朝ドラ)の中でも、強くおすすめしたい魅力的な朝ドラだ。「朝の15分間で、ここまで濃密で深い内容のドラマが放送されていたなんて……」といった声が、朝ドラ初体験の人から聞こえてくるくらい、『虎に翼』は注目を浴びている。

「こんなに話題になるなら見ておけば良かった」という人や、「途中で見るのをやめてしまったが、やっぱり続きから見たい」という人に向けて、本作の魅力を紹介しつつ、これまでの内容を前後編で振り返ってみたい。今回はその後編(第10週~)をお届けする。

※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。

昭和22年(1947年)。日本国憲法に希望を見出した佐田寅子(伊藤沙莉)は、司法省に出向いて、人事課長を務める旧知の裁判官・桂場等一郎(松山ケンイチ)を訪ねる。そして、「裁判官として採用してほしい」と直談判を試みる寅子。第10週は、新しい憲法のもと、ついに裁判官への道へと歩み始める、元気な寅子の様子からスタートする。

すぐには裁判官として採用されなかったが、家族を支えるために仕事がほしい寅子は、司法省の民事局民法調査室の主任・久藤頼安(沢村一樹)から、彼の部署で働いてほしいと提案され、民法改正の仕事に携わることになる。女性代議士たちと会って刺激を受け、司法省で生き生きと仕事をするようになっていく寅子。

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©NHK

新しい憲法下では、性別によって差別されることなく、代議士など、これまで就けなかった仕事に、女性も就けるようになった。それを描く『虎に翼』を見ていると、活力が湧いてきて、元気をもらえる気分になる。

昭和23年(1948年)年。家庭裁判所が設立されることになり、寅子はその準備室で働くことに。大正時代から続く行政機関の少年審判所と、新設されたばかりの司法機関である家事審判所を合併させ、家裁を設立しなければならない。それも、期限は2カ月後で、双方が合併に反対という厳しい状況の中、準備室室長の多岐川幸四郎(滝藤賢一)のもと、寅子たちは奔走する。

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©NHK

寅子の弟・直明(三山凌輝)は、大学の仲間たちと戦災孤児のサポートをしていたが、純粋な直明たちの真摯な試みを知った、少年審判所と家事審判所の面々の心は大きく動き、事態は好転。多岐川や寅子たちは苦労しながらも、家裁設立にこぎつける。

一方、寅子は室長補佐の汐見圭(平埜生成)の妻・香子が、明律大の学友で、朝鮮からの留学生・崔香淑(ハ・ヨンス)だと知る。世間に過去を知られたくない香子は、香淑という名で呼ばないでほしい、自分のことは誰にも言わないほしいと、寅子を突き放す。

昭和24年(1949年)。桂場は寅子を、家庭裁判所の事務官との兼務ではあるが、東京家庭裁判所判事補に任命する。ついに、念願の裁判官になった寅子。終戦後、社会問題になっていた戦災孤児の対策に奮闘しつつ、明律大の学友の一人である梅子(平岩紙)の家の遺産相続案件を担当することになった寅子は、同じく学友の轟(戸塚純貴)とよね(土居志央梨)に協力を仰ぐ。

第11~13週、共に大学で法律を学んだ仲間たちと次々に再会を果たす寅子の姿に、思わず目頭が熱くなる。だが、香淑との再会は重い雰囲気となり、よねもすぐには寅子を許してくれそうにない。梅子とは素直に再会を喜び合うことができたが、彼女の家の遺産相続の問題は泥沼化してしまう。

梅子も香淑も、自分の人生をより良いものにするために、前を向いてがんばる様子が描かれる。轟と共に法律事務所を開いたよねも、戦災孤児のために力を尽くしている。気持ちは同じである寅子とよねが、仲直りする日が来るのが待ち遠しくてたまらない。

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©NHK

女学校時代の同級生で、義姉となった花江(森田望智)は、寅子が外で働いているため、家庭のことを引き受け、寅子の娘の優未の世話もしているが、多忙を極めている寅子を応援しつつ、心に何か引っかかるものを抱えている模様。『虎に翼』では、働く女性だけではなく、専業主婦の想いもすくい上げ、どんな人物でも透明化しないのが魅力だ。

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©NHK

寅子の家庭裁判所での活動は有名となり、寅子に相談したいという女性たちが続出。ますます仕事に追われて忙しくなる中、初代最高裁判所長官である星朋彦(平田満)の本の改稿作業の手伝いまで依頼されてしまう寅子。

第14週からは、朋彦の息子であり、横浜地裁の判事・航一(岡田将生)が登場。ここからまた、大きく物語が展開していく『虎に翼』。この機会に、まだ見たことがない人は、第1話から見始めることもできるし、途中でやめてしまった人は、そのエピソードを探して、視聴を再開することもできるので、じっくりたっぷり本作の魅力に浸ってほしい。きっと、引き込まれること請け合いだ。

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