『鬼宮』で話題!ユク・ソンジェ、純愛物語からサスペンスまで必見ドラマ5選
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『鬼宮』で話題!ユク・ソンジェ、純愛物語からサスペンスまで必見ドラマ5選

2025.09.04 18:00

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どこか少年らしさとかわいらしさを感じさせるユク・ソンジェは、2012年にアイドルグループBTOBのマンネ(最年少メンバー)としてデビューしてから、芸能界で大いに栄養を吸収してすくすくと成長してきた印象がある。

2013年にはBTOBのメンバーとともに『モンスター~私だけのラブスター~』でドラマデビューし、ユク・ソンジェのみ『応答せよ1994』にカメオ出演して以降、さまざまなドラマで“演技ドル”としても存在感を発揮。

そんなユク・ソンジェの3年ぶりとなる主演ドラマ『鬼宮』が、9月7日よりU-NEXTで配信される。今年30歳を迎えた彼が、俳優として出演してきた注目のドラマを紹介しよう。

『恋するジェネレーション』(2015年)

若手俳優の登竜門とされる人気シリーズの学園青春ドラマ。韓国南部の港町にある児童施設で暮らしながらヌリ高校に通うイ・ウンビ (キム・ソヒョン)は、同級生から陰湿ないじめを受けながらも必死に耐えていたが、退学にまで追い詰められて自死を図るも、何者かに助けられる。一方、ソウルに住むコ・ウンビョル(キム・ソヒョンの一人二役)は、江南(カンナム)の名門セガン校に通う優秀な生徒。双子の妹に会うと言い残し、修学旅行先で行方不明となっていた。

ほどなくして一命を取り留めたウンビは病院のベッドで目覚めるが、PTSDによりすべての記憶をなくしていたうえ、そばには母親だと名乗る女性が心配そうに寄り添う。ウンビがふと入院中のベッドから窓の外を見ると、同じ病棟に入院していたセガン高校の財団理事長の息子で問題児のコン・テグァン(ユク・ソンジェ)が、病院の屋上からロープをたらして脱走中だった。

恋するジェネレーション
Licensed by KBS Media Ltd. ⓒ 2015 KBS. All rights reserved

とんでもない対面を果たしたふたりだが、「ウンビョル、ここで会うとは」とテグァンに挨拶され、きょとんとするしかないウンビ。そしてセガン高校のスター水泳選手で、ウンビョルと幼馴染みのハン・イアン(ナム・ジュヒョク)はお見舞いに来て、記憶喪失のウンビョルに驚く。退院後、ウンビはウンビョルとして、ソウルの学校に通い始める。

恋するジェネレーション
Licensed by KBS Media Ltd. ⓒ 2015 KBS. All rights reserved

見どころは、ウンビとウンビョルの人生がどうなっていくのか、ウンビョルをめぐるテグァンとイアンの三角関係の行方だろう。さらには、ともにトリプル主演を担当し、今ではそれぞれ主演を張るほどとなった、若き日のユク・ソンジェ、キム・ソヒョン、ナム・ジュヒョクのフレッシュな演技が観られるところ。多感なティーンエイジャーの登場人物たちが、悩みながらも自分の手で未来を決断していくさまは清々しい。

②『アチアラの秘密』(2015年)

静かなアチアラの町で起きた殺人事件と家族の死の秘密をめぐるヒューマンミステリー。ハン・ソユン(ムン・グニョン)は幼い頃、交通事故で両親と姉を失い、祖母とカナダで暮らしていた。祖母の死後、遺品から自分宛ての手紙を発見するソユン。不可解なことに、封筒の中には“アチアラ”と書かれた一通の国際郵便があり、中にはアチアラという場所で家族だけではなく、自らも死亡したという新聞記事が入っていたのだった。

ソユンは自身の身に起きた出来事や家族の死の真相を探るべく、突き動かされるようにカナダから韓国へ行くことを決断。英語教師として、アチアラに赴任するも、湖のほとりで白骨死体を発見してしまう。町の交番に勤務している巡査パク・ウジェ(ユク・ソンジェ)ら警察が駆けつけ、住民たちも集まり大混乱。平和なように見えていたアチアラの町が次第にざわつき始める。過去を調べていたソユンは、実は姉が事故後も生きていたという事実をつかむのだが、その手がかりが白骨死体と関連しているとわかる。

アチアラの秘密
©SBS

どこか放っておけないソユンを何かと手助けするウジェは、白骨死体が連続殺人の犠牲者だと確信し、捜査を進めていく。しかし、次第に事件の背後に大きな陰謀を察知。警察上層部からは、事故死として処理するように圧力がかかるようになる。そんななかでも、ソユンとともになんとか捜査を進めるうちに、アチアラに隠された恐ろしい秘密が明らかとなっていく。

アチアラの秘密
©SBS

誠実で温和な性格で、かいがいしく住民のお世話をしてまわる巡査のウジェとして、優しい瞳のユク・ソンジェの姿が見られる。巡査とはいえ町の便利屋と化していた彼が、殺人事件の捜査を鋭く的確に分析しながら、先輩とバディを組んで、丁寧に捜査をしたり、時には刑事とバチバチに対峙したり。ユク・ソンジェは年齢的にいえば、学園ものやラブストーリーだけを選んで出演するのもありの時期に、スリリングな展開もあるヒューマンミステリーに出演し、しかもなかなかに良い役でハマっているので、謎解きをしていくウジェに惹き込まれる。ユク・ソンジェは、本作で2015年のSBS演技大賞ニュースター賞を受賞した。

③『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』(2016年)

アジアに“トッケビ・シンドローム”を巻き起こしたファンタジーラブストーリー。高麗時代、武神と呼ばれながらも若き王の嫉妬から、逆賊として命を落とした英雄キム・シン(コン・ユ)は、やがて神の力で不滅の命を生きる“トッケビ”となる。彼の不滅の命を終わらせるのは“トッケビの花嫁”唯一人。彼女を探して世界中を旅するシンだった。

シンが900年以上生きてきたある時、女子高生のチ・ウンタク(キム・ゴウン)と出会う。ウンタクは自身を「トッケビの花嫁」だと主張し、シンがトッケビだと見破るのだが、にわかには花嫁だと信じられないシン。一方、シンの家臣の末裔でチョヌ財閥の御曹司ユ・ドクファ(ユク・ソンジェ)は、勝手にシンの家を死神(イ・ドンウク)に貸し出してしまう。

『トッケビ~君がくれた愛しい日々~』
© STUDIO DRAGON CORPORATION

思いがけずシンと死神の同居生活が始まるなか、親戚から邪魔者扱いされていたウンタクが家に押しかけ、この世の者ではない男ふたりと、トッケビの花嫁だと主張するウンタクの共同生活が始まるのだった。逆境にめげずにたくましく生きるウンタクと過ごすうちに、不滅の命を終わらせたかったはずのシンの心は揺れ、彼女の存在が日増しに大きくなっていく。その頃、橋の上で偶然、死神はサニー(ユ・インナ)と出会い、恋に落ちる。シンとウンタク、死神とサニー、そしてドクファたちの運命が大きく動き出していく。

トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜
© STUDIO DRAGON CORPORATION

ユク・ソンジェ演じるドクファと、主演のコン・ユ演じるトッケビ/キム・シンとの軽妙なやりとりは実にテンポが良く、コミカルで楽しく微笑ましい。ちょっと生意気でお金遣いが荒く、コン・ユを「おじさん」と呼ぶ、ちゃめっ気たっぷりなドクファ。ユク・ソンジェのマンネ気質が存分に発揮され、実は神が憑依していた難役でもあるのだが、渾身の演技を見せている。筆者の永遠のNo. 1韓国ドラマである本作は、とにかく見事なストーリー展開、壮麗で圧巻の映像美と壮大なスケール、素晴らしいキャストの逸品。ユク・ソンジェは、本作で2017年のケーブルTV放送大賞ライジングスター賞を受賞し、ドラマの大ヒットとともにすこぶる注目を浴びた。

④『ゴールデンスプーン』(2022年)

人生を変える魔力のある金のスプーンを手に入れたことから始まる人生逆転冒険ファンタジー。塾に通うことなく、いつもトップの成績を誇る優秀な高校生のイ・スンチョン(ユク・ソンジェ)は、貧乏な家に生まれていたことから、アルバイトをかけもちしながら勉強をし、自力で良い大学へ行き大手企業に勤めて上流階級へ仲間入りすることを目指していた。

なんとか今の生活を打破したかったため、上位0.01%が通う名門高校に、努力を重ねて優良な成績で入学したスンチョン。しかし、クラスメイトを見ていて、貧乏なのは自分だけだと気づく。やはり格差社会のある韓国では、結局生まれた階級で運命が決まってしまうと悟るのだった。天才型のスンチョンだが、自身の能力だけでは、お金も地位も人脈もないことに絶望していたある日、露天商の老婆に出会う。

そこで何気なく目についた金のスプーンを手に持つスンチョン。老婆いわく、それは“金持ちになれる金のスプーン”だという。「親を替える覚悟があるなら金持ちになれる」「同級生の家に行きそれで3回食事をすると、その子とお前が入れ替わり、お前の親になる」と言うのだ。信じられないものの、借金取りが自宅にまで押しかけてくるような家にうんざりしていたスンチョンは、同級生で財閥トシングループの後継者ファン・テヨン(イ・ジョンウォン)の家で、金のスプーンを使うのだった。

2020年から2021年まで入隊し、除隊後初ドラマとなった本作。苦境に陥っている時に、もしも運命を替えることができる金のスプーンを手に入れたら、自分ならどうするだろうか? と、観ている側にも問いかけるような節もある。貧富の差より生じるねたみや嫉妬、歪んだ欲望がやがて何を生み出すか、ファンタジーでありながら風刺もあるドラマだ。

ユク・ソンジェ自身は裕福な家庭で育っているため、本作では財閥家に入ってからのほうが馴染むような感じもあるが、どん底からのし上がろうとするスンチョンを熱演。MBC演技大賞2022のミニシリーズ部門において、男性最優秀演技賞を受賞した。

⑤『鬼宮』(2025年)

鬼宮
©SBS

高い霊力を持つ女性と悪神に身体を乗っ取られた男性が織り成すファンタジーロマンス時代劇。庶子出身の検書官(コムソガン/書籍の校正者)ユン・ガプ(ユク・ソンジェ)は、剣術は不得意ながらも知見が深く、王イ・ジョン(キム・ジフン)から厚い信頼を寄せられていた。ある時、祖母の巫女より高い霊力を受け継いだが巫女にはならず、眼鏡職人をしているヨリ(キム・ジヨン/宇宙少女のボナ)は、初恋の人であるユン・ガプと市場で再会する。

鬼宮
©SBS

ヨリは、左議政(チャイジョン/政府高官)の屋敷で、物乞いの鬼神の姿をとらえて退治する。その話を耳にしたユン・ガプは、「王様の眼鏡」を作ってほしいとヨリに依頼し、悩んだ末にその依頼を承諾。しかし、王宮へと向かう道中、ユン・ガプは何者かに殺害される。さらに、幼い頃からヨリにつきまとっていた悪神カンチョリ(取り憑く前はキム・ヨングァンが特別出演/憑依後はユク・ソンジェの一人二役)が、ユン・ガプの身体に乗り移ってしまう。

慕うユン・ガプの身体からカンチョリを追い出すため、抜け出た魂を捜すヨリは、王宮に悪鬼が潜んでいることを知る。人間のせいで龍になれず大蛇(イムギ/蛇が龍になる前の韓国の伝説の動物)となったカンチョリ、そのカンチョリが憑依している状態でいるユン・ガプ、隠していた高い霊力を王宮での悪鬼退治で発揮し始めたヨリ。奇妙な関係性の彼らの未来がどうなるのか? 王宮を悩ます悪鬼の正体はなんなのか? 時にハラハラし、時にときめきながら、面白いストーリー展開に見入ってしまうはずだ。

鬼宮
©SBS

一人二役を務める主演ドラマで、華々しく30代のスタートを切ったユク・ソンジェ。本作で、これまでの“カワイイ年下の男の子”像から、“憧れの年上の男性”像へとさりげなくシフトしているところもある。

※配信開始日:9月7日(日)12時

配信開始前、または配信終了しています。

とはいえ、彼の魅力は、演技をしている時だけではない。BTOBやソロとして歌う姿や、バラエティ番組で弾ける姿もチャーミング。たとえばK-POPアイドルたちの友情と青春に迫るリアルバラエティ『愉快なクオズ-95s』(2019年)では、ユク・ソンジェたちが天真爛漫にゲームや占いや料理をする姿を堪能できる。実に多面的な魅力が彼の持ち味といっていいだろう。

歌に芝居に大活躍中のユク・ソンジェの、ヒューマンミステリーからファンタジーまで、見応えのある韓国ドラマを紹介した。愛されキャラでもあるユク・ソンジェが、役者としてメキメキと成長していくさまが確認できるドラマの軌跡をぜひあなたも満喫してほしい。


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