報われる保証のない戦いの中で「心の支え」になるものとは… 張本智和、アジア覇者が強行日程でTリーグに出場し続ける理由
アジア卓球選手権で、日本勢としては50年ぶりとなる優勝を果たした日本卓球界のエース、張本智和。悲願の五輪金メダルに向け、国際試合を転戦して腕を磨き続ける一方で、Tリーグへの出場も可能な限り続けている。その理由とは
21世紀生まれの選手として、初めてバレーボール日本代表に選出された髙橋藍(らん)選手。東京2020オリンピック競技大会に出場し、2021年は第21回アジア男子バレーボール選手権大会で準優勝を獲得。2023年のFIVB男子バレーボールネーションズリーグでは3位を勝ち取る好成績を残しました。
髙橋選手は日本体育大学在学中の2021年から3シーズンにわたって世界最高峰リーグのイタリアでプレーしていましたが、来季は日本でのプレーを決断。5月28日には、2024年10月に初のシーズンが開幕するSVリーグ・サントリーサンバーズへの入団会見を行うなど、今後の活躍にも注目が集まっています。
そんな髙橋選手が、6月4日から始まるネーションズリーグ第2予選参加を前に、ネーションズリーグやパリ五輪への思いを語ってくれました。
──改めて久しぶりの日本はどうですか。
髙橋:やっぱり安心しますね。帰ってきても落ち着きますし、日本食もおいしいです。
──ネーションズリーグ、パリオリンピック、そしてセリエAの戦いと激動の1年だったと思いますが、改めてこの1年はいかがでしたか。
髙橋:すごく成長できた1年だったと感じます。イタリアに渡って本当にワンシーズンワンシーズンやってきましたけど、目標にしていたプレーオフを超えてファイナルまで行けました。セミファイナル、ファイナルで勝つ難しさも感じましたが、そこで戦ったことで自信もつきましたし、勝つために何が必要なのかを日本代表でも還元できるのかなと。本当に大きく成長できた1年だったと思います。
──今年はセリエAの3シーズン目だったかと思いますが、新しいチームはどうでしたか。最初から大活躍でした。チームでの手ごたえや、もっとやれるなという気持ちはありますか。
髙橋:もちろん自信はありましたが、そう簡単にはいかないだろうなと。でもその中で、しっかり自分のパフォーマンスをアピールして、何ができて何が強みなのかを出しながらアピールして勝ち取れたので、しっかり繋げられていい入りができたと思っています。
──怪我もありました。
髙橋:怪我した瞬間はやっぱりショックでしたね。すごく調子も上がってきて、後半シーズン…というところでの怪我だったので、「今か…」と。でも次の日にはすぐ切り替えて、この時期にしっかり休みながら体作りもしようと。オリンピックでしっかりパフォーマンスを出せる準備をしないといけないという方向に切り替えていました。もういい方向に考えて、今ここでしっかり休んでもう一度リセットして始めようと。
──怪我から復帰しての大舞台ですが、自信はありましたか。
髙橋:もう1回チームからの信頼を作りあげないといけないですし、やっぱり怪我してからは託しきれない部分もあったと思うので、託された時に試合でしっかり決めきるというか。結果を出すことがチーム力を上げることや、プレーオフを勝っていくことにも繋がると思ってたので、試合の中で自分の体を戻していくところに集中してやっていました。
──準決勝のトレンティーノとの対決では最初こそ劣勢だったかと思いますが、そこからご自身もMVPを取りチームも勝利しました。その時のご自身やチームの状況について教えてください。
髙橋:チームとしてトレンティーノに勝つイメージがまだ持てていなかったので、最初の2戦で負けてしまってすごく難しさを感じて「ああ、やっぱり強いな」と。勝てないかなという思いはもちろんあったんですけど、チームとしても諦めてなかったですし、自分自身も1回トレンティーノに勝つことが必要だと思っていたし、なおかつ最後の3戦目も負けられない試合だったので、ここでひとつギア上げて、というのは自分自身も意識してました。
──ゾーンに入っているような感じもしましたが。
髙橋:非常にいいコンディションでできていたので、パフォーマンス自体も良かったですし、セッターのフェルナンドからも託されるというか信頼も得られたと思いますし、自分自身の集中力がすごく高かったと思いますね。
──その中のファイナルはどうでしたか。
髙橋:もちろんすごい雰囲気でしたし、モンツァのホームゲームもチケットが完売するほどお客さんが集まってたので、世界最高峰のリーグで、世界最高峰の場所なんだっていうことを改めてすごく感じましたね。
──本当に世界最高峰のトップオブトップのとこで戦っていたと思いますが、その中で自分が世界一になるとか、どれだけ近づけたら勝てるのかは分かるんですか。
髙橋:本当に正直あと一歩というか、優勝できるチャンスはあったので、まだ自分自身の経験がなかったために負けてしまったかなと思っています。ペルージャには(優勝を)経験してる選手が数名いるので、経験の差はすごい大きかったというのは感じましたね。
──今後のバレー人生において大きな経験になりましたか。
髙橋:そうですね。オリンピック前のシーズンで経験できたのは本当に大きな一歩というか、さらに大きく成長できる部分だと思います。オリンピックとネーションズリーグでもメダル獲得を目標にやってますけど、チームにも貢献できるんじゃないかと。
──日本代表がメダルを目指していくうえで越えなきゃいけない壁をあげるとしたらどんなものでしょうか。
髙橋:やっぱりファイナル(決勝)に行くことだと思っています。今の日本代表がファイナルに行けてないところが金メダルを取るイメージが持ちづらい理由だと思ってるので。代表としては去年のネーションズリーグで3位の景色は見れたので、3位の目標は立てやすいと思うんですけど。
次のオリンピックで金メダルを取るとなった時に、金メダルのイメージは正直まだ湧かないので。次はやっぱり決勝戦に進出して、それがその次のオリンピックの目標にしっかり繋がっていくんじゃないかと思っています。
──オリンピックの前哨戦となるネーションズリーグは、パリオリンピックに向けてやはり大切になってくるということですね。
髙橋:そうですね。そこでファイナルに行けないと、金メダル、銀メダルという目標を立てづらいと思うので、このネーションズリーグがすごくいい機会だと思ってます。「オリンピックで金メダル」を目標と言えるために、ファイナルに行くことが重要だと思ってます。
──最後に重ねてなってしまうんですけど、ネーションズリーグの位置づけとオリンピックの目標を教えてもらえますか。
髙橋:僕たちはまだポーランドやアメリカに勝ったことがないので、そこに勝つイメージと、やっぱり決勝に行って、頂点という景色を見られるということがパリオリンピックに繋がっていくと思うので、ネーションズリーグでは去年の3位以上の成績をとって決勝に進出して、オリンピックで金メダルを目標にやりたいなと思っています。
──ありがとうございます。
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