長谷川博己が「殺人犯をも無罪にする“アンチ”な弁護士」を演じるTBS日曜劇場『アンチヒーロー』第8話。明墨が、志水を死刑に追い込んだのは自分だとついに真相を語る。そして緋山と明墨が探していた“エゴシ”が見つかり、すべての点が繋がったとき、真の敵が姿を現す──！

※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。

明墨（長谷川博己）は、志水（緒形直人）の娘・紗耶（近藤華）を訪れ、「君のお父さんは、無実だ」と告げると、糸井一家殺人事件で志水が犯人となり、死刑を言い渡された真相を語りはじめた。

12年前、千葉県警は、企業横領事件の容疑者として志水と糸井を追っていた。その矢先に糸井が殺害され、横領に関与する証拠が見つかった志水が容疑者として逮捕された。

当時、志水の取り調べを担当したのが、明墨だった。志水は無実を主張していたが、明墨は、検察の正義を妄信し志水が犯人だと疑わなかった。明墨は志水を恫喝し、妻子がマスコミに追い回され家を出たことや、妻が事故死し、紗耶がひとり養護施設に入ったことなどを志水のせいだと突きつけ追いつめていった。志水は憔悴し、朦朧とした意識のままに殺害を自白してしまったのだ。

結果、裁判の場で、瀬古判事（神野三鈴）が志水に死刑を言い渡した。

明墨は紗耶に、「お父さんを死刑に追い込んだのは、私だ」と涙ながらに告白する。

一方紫ノ宮（堀田真由）は、明墨の元同僚・桃瀬礼子（吹石一恵）が糸井一家殺人事件について書き溜めたファイルを見つけていた。桃瀬は志水の冤罪の可能性に気づき調査していたが、病に倒れ、ファイルを明墨に託していた。

その中には「千葉県警の捜査官が志水のアリバイを示す動画を見つけていた」とあり、明墨はその動画を探していたという。しかし、伊達原検事正（野村萬斎）と当時の担当刑事で紫ノ宮の父である倉田（藤木直人）がその動画の存在を隠蔽し、明墨は伊達原の手により、地方に左遷されてしまったのだ。

赤峰（北村匠海）は、緋山（岩田剛典）のアパートを訪れていた。赤峰は己の正義のために、「なぜ明墨は緋山を無罪にし、緋山は明墨に協力しているのか」を知る必要があったのだ。

緋山は、父親の死後、母の手ひとつで育てられたという。その母の危篤の知らせにも、社長・羽木（山本浩司）のパワハラにより会いに行くことができなかった。それでも緋山は必死に働いたが、羽木が追い打ちをかけるように母を冒涜し、我慢の限界を超えて衝動的に羽木を殺害してしまったのだ。

そして刑務所に入り、「ここで死んでもいい」と自暴自棄になっていた緋山の元に、明墨が訪れた。桃瀬が教えてくれた動画を探すうちに、緋山にたどり着いたのだ。

12年前、金に困っていた緋山は、公園で女性を盗撮する闇バイトに手を染めていた。その動画の1本が、糸井一家殺人事件の犯行時刻に撮影されており、そこに志水が映っているのだという。その時間、公園で紗耶のぬいぐるみを探していたという志水のアリバイを示し、無罪を証明してくれる重要な証拠だ。

明墨は動画のありかを緋山に尋ねるが、闇バイトを斡旋した江越（迫田孝也）という人物にすべてを渡して緋山の手元にはないという。しかも拘留されていて、江越を探すこともできないと緋山は笑う。

「ここから先は、よおく考えてからお答えください」。そう語る明墨の顔には、何とか動画を手に入れようと必死だった様子からは一転、冷酷な無表情が浮かんでいた。明墨は、江越を見つけ出し動画を手に入れるために、目の前の正義を捨てて、緋山を無罪に仕立てることを決めたのだ。

そして緋山は、殺人に手を染めてしまった自分でも、「まだ人を助けることができるなら」と、明墨に協力することを決心した。

明墨法律事務所。

赤峰は、動画を見つけたら自首するつもりだという緋山を信じ、明墨に「僕も協力します」と宣言する。

桃瀬のファイルから真相を知った紫ノ宮は、「私も、全力を尽くします」と覚悟を示す。

すべての真相を知った上で共闘を申し出る2人を前に、明墨は「志水さんを必ず、紗耶の元に戻す」と誓うのだった。

一方、真相を聞いて以来口を閉ざしていた紗耶は、明墨の本音に触れ、志水の無実を信じ面会に行くことにした。

頑なに罪を受け入れると話していた志水だったが、紗耶を前に「パパ、人を殺してなんかいない」とあらためて無実を語る。だが志水は、会社の金を横領してしまったため「こんな父親ならいないほうが紗耶は幸せになれると思った」と吐露する。

紗耶は怒り、「私がどうしたら幸せかは私が決める。犯罪者でもなんでもいいから、ずっとパパと一緒にいたかった」と想いをぶつけた。心を押し込めていた親子が、想いをぶつけ合い、堪えていた涙を止めず心を通わせた。

明墨は2人の想いを受け止め、「志水さん、私に、あなたの無実を証明させてください」と、志水の了解を得て正式に弁護人となった。

青山（林泰文）の尾行により、江越の素性が明らかになった。本名・後藤秀一、妻と2人の息子と港区のタワーマンションに暮らしており、システム会社に勤めているという。

明墨は江越こと後藤に直接交渉を仕掛けた。緋山の代理人として、「緋山が過去に撮影した動画をすべて買い取り、盗撮に関わった痕跡を消したい」という取引を持ち掛けたのだ。

しかし──。交渉が成立すると思ったその時、江越は「もうその動画は私のところにはないんですよ」とほくそ笑むと、2人の前に菊池検事（山下光輝）が現れる。検察は江越と通じており、明墨が動画を手に入れるために江越を脅迫した場合は現行犯逮捕しようと待機していたのだ。

江越が検察に渡した動画は、すべてを裏で操っていた伊達原の元に渡ってしまった。動画には桃瀬の情報通り志水が映っていたが、伊達原は動画を破棄し、収められていたハードディスクを粉々にくだくと、狂気に満ちた高笑いを上げる。

最後の頼みの綱の証拠が失われてしまった──。

その夜。伊達原が緑川（木村佳乃）とともに、失意の明墨法律事務所にやってくる。

すべての糸を引く伊達原は、「こう呼ぶのが最後でないのを祈ってますよ、明墨“弁護士”」と、勝利宣言をするかのように明墨を挑発し、開所祝いと称した花束を明墨に押し付け去っていく。

平静を装う明墨だったが、ひとりになると、これまで見せたことがない修羅の顔を覗かせるのだった。

明墨、赤峰、紫ノ宮の目的と意志がひとつにまとまった。志水親子が無罪を勝ち取れる希望を持ち、明墨に救いを求めた。明墨が抱えていた孤独な戦いが、仲間と希望を得て動き出した。

しかし、ずっと裏で謀略を張り巡らしていた伊達原が動くや、脆くも崩れ去ってしまった。

検事時代の明墨は、歪んだ正義を振りかざし、志水を恫喝する様は鬼のように恐ろしかった。そんな明墨が、志水親子の人生を変えてしまった罪悪感を胸に、時には目を潤ませながら信念にひた走る姿には、胸が締め付けられてしまう。

一方で、12年もの間、罪を背負うと決めていた志水が、一瞬にして父の顔を取り戻した紗耶との再会、その心のぶつかり合いには涙をおさえられない。

そして、第1話の冒頭シーンに繋がる緋山との出会いのシーン。圧巻の伏線回収に驚くとともに、明墨が正義を捨て、まさに“アンチヒーロー”となって殺人犯を無罪に導こうと決めた瞬間の変身ぶりにしびれてしまう。

すべての点が線につながった第8話、感情を大きく揺さぶられ、ついに明墨の戦いが正義の決着に向かうと期待に胸を馳せた。だが、その瞬間に、すべてを叩きのめすかのような伊達原の高笑いが響く…！

志水親子が希望を見出したからこそ、八方塞がりとなり放心した明墨に、なんとか戦ってくれとエールを送るしかない…！

第8話はこちらから

アンチヒーロー

Episode 8 -真実-

で観る

第9話予告編はこちらから

公式サイトはこちらから

日曜劇場『アンチヒーロー』｜TBSテレビ

TBSテレビ 日曜劇場『アンチヒーロー』の公式サイトです。TBSテレビ 日曜劇場『アンチヒーロー』の公式サイトです。毎週日曜よる9時放送。出演は、長谷川博己、北村匠海、堀田真由、大島優子、木村佳乃、野村萬斎。“アンチ”な弁護士は正義か悪か――！？

TBSテレビ

長谷川博己が「殺人犯をも無罪にする“アンチ”な弁護士」を演じるTBS日曜劇場『アンチヒーロー』第8話。明墨が、志水を死刑に追い込んだのは自分だとついに真相を語る。そして緋山と明墨が探していた“エゴシ”が見つかり、すべての点が繋がったとき、真の敵が姿を現す──！

※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。

明墨（長谷川博己）は、志水（緒形直人）の娘・紗耶（近藤華）を訪れ、「君のお父さんは、無実だ」と告げると、糸井一家殺人事件で志水が犯人となり、死刑を言い渡された真相を語りはじめた。

12年前、千葉県警は、企業横領事件の容疑者として志水と糸井を追っていた。その矢先に糸井が殺害され、横領に関与する証拠が見つかった志水が容疑者として逮捕された。

当時、志水の取り調べを担当したのが、明墨だった。志水は無実を主張していたが、明墨は、検察の正義を妄信し志水が犯人だと疑わなかった。明墨は志水を恫喝し、妻子がマスコミに追い回され家を出たことや、妻が事故死し、紗耶がひとり養護施設に入ったことなどを志水のせいだと突きつけ追いつめていった。志水は憔悴し、朦朧とした意識のままに殺害を自白してしまったのだ。

結果、裁判の場で、瀬古判事（神野三鈴）が志水に死刑を言い渡した。

明墨は紗耶に、「お父さんを死刑に追い込んだのは、私だ」と涙ながらに告白する。

一方紫ノ宮（堀田真由）は、明墨の元同僚・桃瀬礼子（吹石一恵）が糸井一家殺人事件について書き溜めたファイルを見つけていた。桃瀬は志水の冤罪の可能性に気づき調査していたが、病に倒れ、ファイルを明墨に託していた。

その中には「千葉県警の捜査官が志水のアリバイを示す動画を見つけていた」とあり、明墨はその動画を探していたという。しかし、伊達原検事正（野村萬斎）と当時の担当刑事で紫ノ宮の父である倉田（藤木直人）がその動画の存在を隠蔽し、明墨は伊達原の手により、地方に左遷されてしまったのだ。

赤峰（北村匠海）は、緋山（岩田剛典）のアパートを訪れていた。赤峰は己の正義のために、「なぜ明墨は緋山を無罪にし、緋山は明墨に協力しているのか」を知る必要があったのだ。

緋山は、父親の死後、母の手ひとつで育てられたという。その母の危篤の知らせにも、社長・羽木（山本浩司）のパワハラにより会いに行くことができなかった。それでも緋山は必死に働いたが、羽木が追い打ちをかけるように母を冒涜し、我慢の限界を超えて衝動的に羽木を殺害してしまったのだ。

そして刑務所に入り、「ここで死んでもいい」と自暴自棄になっていた緋山の元に、明墨が訪れた。桃瀬が教えてくれた動画を探すうちに、緋山にたどり着いたのだ。

12年前、金に困っていた緋山は、公園で女性を盗撮する闇バイトに手を染めていた。その動画の1本が、糸井一家殺人事件の犯行時刻に撮影されており、そこに志水が映っているのだという。その時間、公園で紗耶のぬいぐるみを探していたという志水のアリバイを示し、無罪を証明してくれる重要な証拠だ。

明墨は動画のありかを緋山に尋ねるが、闇バイトを斡旋した江越（迫田孝也）という人物にすべてを渡して緋山の手元にはないという。しかも拘留されていて、江越を探すこともできないと緋山は笑う。

「ここから先は、よおく考えてからお答えください」。そう語る明墨の顔には、何とか動画を手に入れようと必死だった様子からは一転、冷酷な無表情が浮かんでいた。明墨は、江越を見つけ出し動画を手に入れるために、目の前の正義を捨てて、緋山を無罪に仕立てることを決めたのだ。

そして緋山は、殺人に手を染めてしまった自分でも、「まだ人を助けることができるなら」と、明墨に協力することを決心した。

明墨法律事務所。

赤峰は、動画を見つけたら自首するつもりだという緋山を信じ、明墨に「僕も協力します」と宣言する。

桃瀬のファイルから真相を知った紫ノ宮は、「私も、全力を尽くします」と覚悟を示す。

すべての真相を知った上で共闘を申し出る2人を前に、明墨は「志水さんを必ず、紗耶の元に戻す」と誓うのだった。

一方、真相を聞いて以来口を閉ざしていた紗耶は、明墨の本音に触れ、志水の無実を信じ面会に行くことにした。

頑なに罪を受け入れると話していた志水だったが、紗耶を前に「パパ、人を殺してなんかいない」とあらためて無実を語る。だが志水は、会社の金を横領してしまったため「こんな父親ならいないほうが紗耶は幸せになれると思った」と吐露する。

紗耶は怒り、「私がどうしたら幸せかは私が決める。犯罪者でもなんでもいいから、ずっとパパと一緒にいたかった」と想いをぶつけた。心を押し込めていた親子が、想いをぶつけ合い、堪えていた涙を止めず心を通わせた。

明墨は2人の想いを受け止め、「志水さん、私に、あなたの無実を証明させてください」と、志水の了解を得て正式に弁護人となった。

青山（林泰文）の尾行により、江越の素性が明らかになった。本名・後藤秀一、妻と2人の息子と港区のタワーマンションに暮らしており、システム会社に勤めているという。

明墨は江越こと後藤に直接交渉を仕掛けた。緋山の代理人として、「緋山が過去に撮影した動画をすべて買い取り、盗撮に関わった痕跡を消したい」という取引を持ち掛けたのだ。

しかし──。交渉が成立すると思ったその時、江越は「もうその動画は私のところにはないんですよ」とほくそ笑むと、2人の前に菊池検事（山下光輝）が現れる。検察は江越と通じており、明墨が動画を手に入れるために江越を脅迫した場合は現行犯逮捕しようと待機していたのだ。

江越が検察に渡した動画は、すべてを裏で操っていた伊達原の元に渡ってしまった。動画には桃瀬の情報通り志水が映っていたが、伊達原は動画を破棄し、収められていたハードディスクを粉々にくだくと、狂気に満ちた高笑いを上げる。

最後の頼みの綱の証拠が失われてしまった──。

その夜。伊達原が緑川（木村佳乃）とともに、失意の明墨法律事務所にやってくる。

すべての糸を引く伊達原は、「こう呼ぶのが最後でないのを祈ってますよ、明墨“弁護士”」と、勝利宣言をするかのように明墨を挑発し、開所祝いと称した花束を明墨に押し付け去っていく。

平静を装う明墨だったが、ひとりになると、これまで見せたことがない修羅の顔を覗かせるのだった。

明墨、赤峰、紫ノ宮の目的と意志がひとつにまとまった。志水親子が無罪を勝ち取れる希望を持ち、明墨に救いを求めた。明墨が抱えていた孤独な戦いが、仲間と希望を得て動き出した。

しかし、ずっと裏で謀略を張り巡らしていた伊達原が動くや、脆くも崩れ去ってしまった。

検事時代の明墨は、歪んだ正義を振りかざし、志水を恫喝する様は鬼のように恐ろしかった。そんな明墨が、志水親子の人生を変えてしまった罪悪感を胸に、時には目を潤ませながら信念にひた走る姿には、胸が締め付けられてしまう。

一方で、12年もの間、罪を背負うと決めていた志水が、一瞬にして父の顔を取り戻した紗耶との再会、その心のぶつかり合いには涙をおさえられない。

そして、第1話の冒頭シーンに繋がる緋山との出会いのシーン。圧巻の伏線回収に驚くとともに、明墨が正義を捨て、まさに“アンチヒーロー”となって殺人犯を無罪に導こうと決めた瞬間の変身ぶりにしびれてしまう。

すべての点が線につながった第8話、感情を大きく揺さぶられ、ついに明墨の戦いが正義の決着に向かうと期待に胸を馳せた。だが、その瞬間に、すべてを叩きのめすかのような伊達原の高笑いが響く…！

志水親子が希望を見出したからこそ、八方塞がりとなり放心した明墨に、なんとか戦ってくれとエールを送るしかない…！

第8話はこちらから

アンチヒーロー

Episode 8 -真実-

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第9話予告編はこちらから

公式サイトはこちらから

日曜劇場『アンチヒーロー』｜TBSテレビ

TBSテレビ 日曜劇場『アンチヒーロー』の公式サイトです。TBSテレビ 日曜劇場『アンチヒーロー』の公式サイトです。毎週日曜よる9時放送。出演は、長谷川博己、北村匠海、堀田真由、大島優子、木村佳乃、野村萬斎。“アンチ”な弁護士は正義か悪か――！？

TBSテレビ