『まどか26歳、研修医やってます!』 涙なしには見られない… 芳根京子が消えゆく命と向き合った第3話
研修医のまどかが、医師として避けては通れない厳しい問題と向き合った第3話。まどかが担当する患者役でゲスト出演した小久保寿人の涙なしには見られない名演が感動を呼んだ。
野球の中継で彼氏の直人(渡邊圭祐)が別の女性と仲良く観戦している姿を見つけてしまった研修医のまどか(芳根京子)。そのことを追及できず、モヤモヤとした気持ちのまま、3科目の泌尿器科に配属される。
そんなまどかをよそに、同期・千冬(高橋ひかる)に恋の予感が訪れた『まどか26歳、研修医やってます!』(TBS系)第4話。その相手、麻酔科医の本郷を演じる溝端淳平の危険な魅力に落とされた視聴者が続出した。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
本郷といえば、初回から菅野(鈴木伸之)と並んで視聴者を釘付けにしていたキャラクターだ。菅野とは、医学部時代からの同期だという。こんなにマブい2人が同じ大学にいたら、勉強が手につかないんじゃないか…!?
初めて本郷を見た千冬も、「なに? あのイケメン…!」と思わず惚れ惚れ。さらには「かわいい君に」と差し入れを渡され、一気に医師モードから女子モードとなる。だが、息を吐くように女性を褒めるのが本郷。他の人にも「かわいい」と言っているところを見て、千冬はさっそく失恋するのだった。
硬派で一見とっつきにくい菅野に対して、本郷はフランクで親しみやすいけどチャラい。でも、不思議と嫌な感じがしないのは溝端の為せる業だろう。本郷からはマイナスイオンが出まくりで、相手の警戒心を取っ払ってしまう。そんな溝端演じる本郷に、「本郷先生かっこよ」「こんなの好きになったら人生狂わされる……」「罪深いね〜」と視聴者もすでに夢中の様子。本郷が急に冷たくなった千冬を気にしているそぶりもあり、二人の今後も気になるところだ。
一方のまどかは、泌尿器科で男性患者からセクハラまがいの発言を浴びせられ、医師と女子の間で揺れていた。ちなみに泌尿器科は男性患者が多いイメージだが、前立腺や精巣だけではなく、老廃物を体外に排出する腎臓や膀胱などの臓器も扱うため、女性患者も訪れる。
まどかは外来で訪れた友梨(佐々木希)が男性医師には相談しづらいということで、診察を担当することに。1年前から血尿や頻尿の症状があるという友梨。そんな彼女に早めにCT検査を受けさせるように指導したのが角田(奥田瑛二)だ。
当初、謎の男性としてまどかの前に現れた角田は清桜総合病院の泌尿器科を国内トップクラスに押し上げ、院内では“神”と崇められる存在だった。角田は友梨をパッと見ただけで、目の下のクマや手足の浮腫などから、大体の予想を立てていたのだろう。CT検査の結果、友梨はステージ2の膀胱がんであることが分かった。
しかし、角田が医師からも患者からも慕われているのは、ただ知識や技術があるからではない。
幸いにも、友梨の膀胱がんは全摘すれば、根治が可能で、転移も見られなかった。その代わり、手術後はストーマという人工膀胱をつけて生きていかなければならない。
それでも、まどかは友梨を助けられることにホッとした。なぜなら、2科目の消化器内科で患者の死を目の当たりにしたから。立ち直ったように見えて、彼女の中ではある種のトラウマになっていたのだろう。一刻も早く手術を受けてほしいまどかは友梨の気持ちも考えず、ストーマの使い方や同じ境遇の人が集まるコミュニティを紹介する。
しかし、友梨はまだその段階にいない。これまで外資系の金融コンサル会社でバリバリ働いていた友梨。それなのに突然病気になったことで、別の部署に異動させられた。ストーマをつけても以前とほとんど変わらない生活を送ることができるとはいっても、実際にその時になってみないと分からない。仕事は続けられるのか、結婚や出産は?など、いろいろな不安があるはずだ。
「死んだら意味ないじゃん」とまどかは言うけれど、「生きていても意味がない」と思うほどの絶望はある。
そんなまどかに角田はそれとなく気づきを与える。「患者にドラマを作る」ということを常に意識しているという角田。主人公である患者に、裏方の医師がどうすれば刺激を与えることができるか。それは、ひとりひとり違う。だから、角田は10年以上前から病院を練り歩いては患者に声をかけ、そこで得た情報を細かくノートに書き留めていた。
ただ病気を治して終わりではない。その先も含めて、患者の人生が彩りあるものとなるように全力でサポートする。こういう人こそ、名医と言うのだろう。
友梨の持ち物から彼女がDDTというプロレス団体を推していることが分かったまどか。同じくDDTファンである城崎(佐藤隆太)からグッズを借り、友梨を病室でのプロレス観戦に誘う。その日は、腎臓がんを克服した選手の復帰戦だった。何度倒されても立ち上がり、見事勝利を収めた選手を見て、友梨は手術を受けることを決意する。
まどかはストーマをつけて生活している人たちの体験記も渡していた。もちろん、それに励まされる人もいるだろう。けれど、友梨は自分が応援しているプロレス選手の復活劇だからこそ励まされたのだ。何に勇気をもらうかも人それぞれ。だから、観察が欠かせない。
友梨との出会いを通じ、自分は医師であると同時に女子であり、女性の医師にしかできない仕事もあると自信を持てるようになったまどか。「サバサバスイッチをオンにする」という手塚(木村多江)のアドバイスで、男性患者もうまくあしらえるように。
そのサバサバモードで、直人にも向き合う。あの時、一緒にいた女性は妹であることが判明。家族写真も見せてもらい、浮気疑惑は晴れた…ということになっているが、「本当に?」と思うのは筆者だけだろうか。確かに家族写真に見えるけど、実家に彼女を連れてきて、一緒に誕生日を祝っている写真にも見えなくはない。
もしそうだったとしたら、すでに家族にはその女性を本命として紹介している可能性も。すっかり上機嫌なまどかの姿を見ていると、今後が心配で仕方がない。
一方、同期の桃木(吉村界人)が病院での様子をSNSで発信し、炎上してしまう。ここまでお互い支え合って、どうにか前に進んできたまどかたち“つぼみ隊”。ついに脱落者が出てしまうのだろうか。
第4話の視聴はこちらから
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研修医のまどかが、医師として避けては通れない厳しい問題と向き合った第3話。まどかが担当する患者役でゲスト出演した小久保寿人の涙なしには見られない名演が感動を呼んだ。
まどかがついに手術デビュー。2カ月に及ぶ消化器外科での研修を支えてくれた指導医・菅野(鈴木伸之)との恋のフラグが立つ一方、彼氏の直人(渡邊圭祐)とは破局の予感が…。魅力的な2人の男性の間で、視聴者の心も揺れた。
消化器外科に配属されたまどか(芳根京子)は初っ端から失態を犯す。落ち込むまどかに、不器用ながらも優しく寄り添う指導医の菅野(鈴木伸之)に視聴者の熱視線が注がれた。
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