妻夫木聡は主人公が似合う俳優…目黒蓮の語りが“安心感”を生んだ『ザ・ロイヤルファミリー』第1話
妻夫木聡主演、夢を追い続けた熱き人間と競走馬の20年にわたる壮大なストーリー『ザ・ロイヤルファミリー』第1話をレビュー
名勝負が生まれる競馬において、馬券を購入していようがいまいが、感動で涙する瞬間があるという。競馬に触れてこなかった人のなかには、その涙が理解できない、という人もいるだろう。
日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』第2話。なぜ、競走馬が走る姿を見て胸が熱くなるのか。そこにはどんなドラマがあるのか。その理由の一端が明らかとなった。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
栗須栄治(妻夫木聡)は、山王耕造(佐藤浩市)に誘われて、ロイヤルヒューマンに入社。経理に就くものだと思っていたが、競馬事業部の専任秘書として働くことになった。
そんななか、耕造の息子で人事統括部長の優太郎(小泉孝太郎)から提案を持ちかけられた。それは、今年中に中央競馬で1勝できなければ、競馬事業部を撤廃するというものだった。競馬の魅力を知らない彼にとって、父親の事業部は不必要な存在なのだろう。“勝てるはずがない”と思ってこの提案をしたのだ。
挑発に乗るかたちでその勝負を受けた耕造は、早速ロイヤルファイトを勝たせるべく、トレーニングセンターへ。しかし、世話になっていた調教師とトラブルとなり、決別するかたちに。栗須は、すぐに新しい調教師を探すよう言われるが、まだ馬のこともよく知らないのに頭を下げ、あちこち奔走する姿は気の毒だった。
栗須は、野崎加奈子(松本若菜)から教えてもらった調教師・広中博(安藤政信)の厩舎を訪れる。断られそうな雰囲気もあったが、なんと受け入れてくれることに。「挑戦する価値はあると思います」と語る広中に、栗須は目を潤ませて「ありがとうございます」と頭を下げた。まだ専任秘書となって日が浅いが、その涙はホッとしたのもあるだろうし、ファイトやロイヤルイザーニャたちが認められた喜びもあったのかもしれない。それだけ思い入れが強くなっている、ということだ。
次のレースに向けて調教師が決まり、耕造も大喜びだったのも束の間、広中からギャンブルに近い提案があった。全容も聞かず激昂した耕造は、栗須に「他探せよ」と指示。だが、栗須としては納得できなかった。「俺は馬のことは分からん。人を信じて買うだけだ」と語る耕造に「なら、広中さんのことも信じてみてはいかがでしょうか。私に馬のことは分かりません。そのうえ、社長も分からないとおっしゃるなら、馬に一番近い人の言葉を信じるしかないじゃないですか。私は広中さんの言葉を信じたい」と返した。
「賭けてください。この私に」と訴える栗須に根負けした耕造は、広中の話を聞くことに。それは、血統などを考慮して、勝つ確率の高いイザーニャを芝の未勝利レースに出すというものだった。
次のレースに向けて、広中をはじめ、厩務員たちもイザーニャと向き合い調教していく。そしてレース当日を迎えた。
緊張感が漂うなか、いよいよゲートが開いた。イザーニャを応援する栗須たち。馬の走る音、息遣い、そして客席から聞こえる歓声……。本作はこうしたレースシーンにもこだわっており、馬たちが走る姿をドラマチックに描いている。丁寧に演出しているからこそ、心が踊り、感情移入してしまうのだろう。静寂となった場面では、自分の心臓の音が聞こえるかと思うほどの興奮を覚えた。
栗須たちの応援もあって、イザーニャは見事1着でゴールイン。イザーニャを育てた育成牧場の牧場長・林田純次(尾美としのり)は、大粒の涙を流し、広中たちも大喜びした。栗須も「社長、やった!」と号泣するも、耕造だけは「バカ野郎。たかが1勝だよ。一番下の未勝利の」と冷静だった。かに思えたが、「俺たちが目指してんのは、お前……G1だぞ!」と言いつつ笑みがこぼれ、感無量の表情を見せていた。
生産・育成する人がいて、馬主がいて、調教師がいて、そして応援する人がいる……。たくさんの人の想いを乗せて競走馬は走っている。だからこんなにも胸が熱くなるのか。競馬の魅力の一端が垣間見えた気がした。
耕造が栗須と出会い、イザーニャやファイトも広中たちと出会った。いい出会いは人生を豊かに、そしてより良い方向へと導いてくれる。これからどんな出会いが彼らを待っているのだろうか。今後も、その足跡を見守っていきたい。
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