『じゃあ、あんたが作ってみろよ』第8話、竹内涼真“勝男”が人を変える側に 化石両親のアップデートに反響
勝男の母・陽子が大分から来襲。自分の世話を焼く陽子に、勝男がある思いを伝える。「男は外で稼ぎ、女は家庭を守る」という価値観の下で生きてきた親世代を否定せず、そのアップデートを描いたエピソードが視聴者から大きな反響を呼んだ。

初回から大きな話題となっている夏帆と竹内涼真主演のドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系)。10月14日に放送された第2話では、鮎美(夏帆)が勝男(竹内涼真)の元を去った理由やその後の様子が明らかに。視聴者からはモテに全ベットしてきた人生から極端に生き方を変えた鮎美の迷走ぶりや、新たな恋の相手・ミナト(青木柚)の女性慣れ具合を心配する声が上がった。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
大学時代から交際し、3年の同棲期間を経て別れることになった勝男と鮎美。会社の後輩からのアドバイスで料理を始めた勝男は、鮎美の献身的な支えが当たり前ではなかったことに気づき、変わることを決意した。
そんな矢先、2人は居酒屋でエンカウントする。勝男は目の前にいるピンク髪の女性が、まさか鮎美とは思わなかったのだろう。ヘアスタイルを変えただけで自分だと気づいてもらえなかった鮎美は一抹の寂しさを覚える。
鮎美の仰天チェンジは、勝男からのプロポーズ直前に出会った美容師・渚(サーヤ)の影響だった。初対面の彼女に「鮎美さんの“普通”って何?」「鮎メロの好きな食べ物は?」と質問責めされ、何も答えられなかった鮎美は初めて自分がないことに気づく。
それもそのはず。だって、鮎美は子供の頃から「何が好きか」よりも「どうしたら好かれるか」を基準に生きてきたのだから。ハイスペックな男性と結婚して安定した人生を送るため、モテに全ベットし、勝男と付き合ってからはひたすら理想の彼女を演じてきた。
その結果、自分らしさが分からなくなった鮎美は、他人に左右されず、ありのままの自分で人から愛される渚が羨ましく感じられたのだろう。そんな渚が見ているキラキラとした世界の一端に触れたことで、勝男に合わせる人生を窮屈に感じてしまった鮎美はスーツケースひとつで“自分探しの旅”に出たのだ。
騒々しい大衆居酒屋で食べる臭くて硬いイメージしかなかったもつ焼きの美味しさや、チャラい人が飲むものだと思っていたテキーラの奥深さ、みんなと一緒に音楽に合わせて体を動かす楽しさ。勝男と付き合っていた頃には考えられなかった行動に出て、自分の世界を広げていく鮎美は確かに今までよりも輝いて見える。
一方で、肝心なのは今までの生き方を鮎美は誰かに強要されたわけではないということだ。男運がなくて苦労した母や姉を見て、男性に頼らず自分の力で生きていく道もあったが、そうじゃない生き方を選んだのは鮎美。勝男に合わせていたのも、別に本人から頼まれたわけではない。
よく考えれば、同性ウケを捨て男子ウケに振り切るのは強靭な精神がなければできないことだし、それはそれで尖った生き方だと思うが、鮎美はその自分を自分らしいとは思えなかったようだ。だからと言って、自分とは正反対な渚の生き方に憧れ、渚と同じ宇宙色に髪を染め、渚から借りた服を着て、渚の過ごし方をなぞるのは、結局のところ今までと変わらず流されているだけのように思えなくはない。
それに、そういう鮎美のあり方が勝男というモンスターを生んでしまったとも言える。勝男が令和の世になっても昭和のような価値観を保持できていたのは鮎美が否定せずに歩み寄ってくれていたから。実際、鮎美に見放された勝男は新しい出会いの場に赴いても全くモテず、後輩にも指摘されて、ようやく自分の価値観が古臭いことに気づいた。
勝男がえらいのはそこで意固地になるのではなく、反省して自分を変えようと思えたこと。新しいものに出会った時、否定から入ってしまう癖がある勝男だが、それではダメだと思い至り、後輩の南川(杏花)が好きなもつ焼きとコークハイの組み合わせに挑戦する。本当の勝男は案外柔軟で、勝男は何を言っても変わらないと決めつけていたのは鮎美の方だった。
合鍵を返すため、勝男のマンションを訪れた鮎美。黒髪のウィッグはせず、ピンク髮のままで訪ねたのは、理屈抜きで好きになった勝男ともう一度向き合うため。自分がいなくなって一人で困っているであろう勝男が新しい自分を受け入れてくれたら、もしかしたらやり直せるかもしれない。そういう気持ちも、どこかにあったのではないだろうか。
ところが、久しぶりに会った勝男は付き合っていた頃には絶対に立たなかった台所で料理をし、後輩たちにいじられながらも楽しそうにしている。ただでさえ、寂しく思っているところに、勝男から「筑前煮のレシピだけ教えてくれたらいい(作ってくれとまでは言わない彼なりの気遣い)」と言われ、自分の存在が不要であることを突きつけられた気分になったのではないか。
極め付けには、勝男の目の前で筑前煮に顆粒だしを使っていたことを白崎(前原瑞樹)に暴かれ、完全に終わったと思った鮎美は家を飛び出す。そんな惨めさでいっぱいの鮎美がミナトの「なんか、会いたくなっちゃって」という呼び出しに絆されるのは無理もない。
ミナトは鮎美がたまたま立ち寄った酒屋の店員で、勝男とは正反対のタイプ。勝男みたいに
「女性は酒に弱い」という固定観念がなく、テキーラを飲んで楽しそうにしている鮎美を「お姉さんかわいいです」と褒めてくれる。今までの自分を否定的に捉え、自己肯定感が地の果てまで落ちている鮎美にとっては実にありがたい存在だ。
視聴者からも「メロい」という声が上がる一方、躊躇なく距離を縮めていくミナトを「女慣れしてる感じ」「なんなら彼女とか奥さんとか、普通にいそう」「危険な匂いがするんだけど大丈夫そう???」と疑う見方も。
顆粒だしを使っていた鮎美を責めず、むしろ無理させていたことを反省する勝男も十分いい男だと思うが……。今までの自分とまるで正反対な道に進む鮎美の迷走ぶりが心配になる回だった。
第2話の視聴はこちらから
第3話の予告編はこちら
勝男の母・陽子が大分から来襲。自分の世話を焼く陽子に、勝男がある思いを伝える。「男は外で稼ぎ、女は家庭を守る」という価値観の下で生きてきた親世代を否定せず、そのアップデートを描いたエピソードが視聴者から大きな反響を呼んだ。
物語も終盤に差しかかり、勝男と鮎美の復縁に関しては視聴者からもさまざまな意見が上がっている。
勝男に鮎美と復縁するチャンス到来!?と思いきや、また新たな関係で出会い直した2人の心温まるやりとりが反響を呼んだ。
勝男のもとに兄・鷹広(塚本高史)が訪ねてくる。鷹広はかつての勝男とそっくりな“昭和脳”男だった。そんな鷹広の「とり天が食べたい」という言葉をきっかけに、勝男と鮎美が同じ台所に立つことに。
第4話では、鮎美の新しい恋人・ミナトの生態が明らかに。勝男の心配をよそに、鮎美は結婚を見据えてミナトと同棲を始める。幸せな生活が始まるかと思いきや、早くも鮎美とミナトの決定的な違いが浮き彫りになり、暗雲が立ち込めた。
主演映画がクランクインした羽山麻水。しかし、自分自身の感情を役としてぶつける、というところで壁にぶつかっていた。
勝男の母・陽子が大分から来襲。自分の世話を焼く陽子に、勝男がある思いを伝える。「男は外で稼ぎ、女は家庭を守る」という価値観の下で生きてきた親世代を否定せず、そのアップデートを描いたエピソードが視聴者から大きな反響を呼んだ。
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