磯村勇斗“神井”への嫌悪感、成田凌“友哉”の漆黒の心…「おそるべし!」な演技で魅せた『クジャクのダンス、誰が見た?』第2話
広瀬すず主演のクライムサスペンス『クジャクのダンス、誰が見た?』第2話をレビュー
山下心麦(広瀬すず)は、父・春生(リリー・フランキー)が他界して以降、弁護士の松風義輝(松山ケンイチ)と共に事件のこと、遠藤友哉(成田凌)のこと、そして自分の秘密に触れ始めている。
春生を殺害したのは本当に友哉なのか、周りを取り巻く人物たちの裏の顔、春生の想いとは……。まだまだ払拭されていない謎が多く残る金曜ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』(TBS系)。こちらでは、第3話で感じた違和感や怪しい人物に触れつつ、振り返っていこう。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
心麦は春生の姉で叔母の木村夏美(原日出子)のもとを訪れる。夏美が記者の神井孝(磯村勇斗)の誘いに乗ってDNA鑑定に協力したからだ。その結果、彼女と心麦は血が繋がっていないことが判明。夏美は心麦に「あなた、やっぱり春生の子じゃないのね」と語りかけた。
春生の財産の管理を申し出たり、神井と裏でつながって心麦との会話の盗聴を許したり(金ももらっている)とゲスい動きをしている夏美。だが、今回の件においては、怪しすぎる動きが多いため、犯人に結びつけるのは安直すぎる。単なる金に汚い親戚なのか?
山下親子が足しげく通っていたラーメン屋台の店主・染田進(酒井敏也)も気になる。じつは染田は、30年ほど前、野球選手のサインの偽造をしたユニフォームを販売し、逮捕されている。額面通りに受け止めれば、春生の手紙を偽造したのは染田ということになるだろう。現に、刑事・赤沢正(藤本隆宏)が取り調べをした際、「刑事さん、山下さんの手紙を偽造したのは俺です」と認めた。
ただ、その直前、取り調べに向かう友哉と目があった染田。その瞬間、決心したように偽造を認めた。一方、友哉も驚いたような顔をしたが、2人は何か接点があるのか?また、刑事が自宅に来た際、染田は何者かに電話をしている。その相手は誰なのか?こうして、彼が重要参考人として浮上はしたものの、どうしても染田が偽造したとは思えない。たとえ偽造をしたとしても、そこに悪意はあったのか?
この他、まだ特別怪しい動きをしていないが、気になる登場人物もいる。
たとえば、赤沢刑事。彼からは「友哉を犯人に仕立て上げたい」という気持ちが透けて見えて、どこか信じられない。第3話では、部下・秋貞隆雄(絃瀬聡一)とのシーンが印象的だった。染田が過去に犯罪歴があったことが明らかになった際、秋貞に現時点での見解を聞いた赤沢刑事。そのとき、秋貞は「山下春生の手紙、私は遠藤友哉が染田に書かせたものだと思います!」と答えている。その回答を聞いた赤沢刑事は、秋貞の肩をグッと掴んで、満足そうに「そうか」と笑みをこぼした。他の捜査員もいるなかで、どこかでその答えを待っていたような……。その直後、秋貞が「面倒臭いな」という表情を見せた(そう見える)シーンも気になる。
そして、もう一人はラーメン屋台でラーメンを食べていた謎の男。「ああ片付いたよ。ラーメン屋の件は問題ない」と述べた台詞はなんだったのか。バッグにつけているブルーのカラビナが印象的な男だが、果たして彼はこの物語、この事件にどう絡んでくるのか。蛇足だが、このキャスト、声が低音ボイスで非常に耳心地が良く、あの若手芸人?あの人気声優?と、誰が演じているのか、楽しみな面もある。
『クジャクのダンス、誰が見た?』は、無駄な煽りや毎話大きな事件を起こして引っ張るわけではなく、登場人物の心理描写、台詞、事件の謎や考察したくなる伏線などがちりばめられており、いつの間にか深い沼にハマってしまう作品である。
特に、ミスリードが多そうで、それに溺れてしまいそうだ。考察好きのなかには、どうにか騙されず真相に辿り着きたい……と思っている人もいるだろうが、個人的にはスカッと騙されたい気持ちもある。
現時点では犯人に結びつくような証拠はなく、上述したように事件を整理し、違和感を並べるしかない。心麦の味方は、松風や同僚の波佐見幸信(森崎ウィン)のみなのか?次回第4話で何か分かることがあるのか?放送を楽しみに待ちたい。
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