事件の真相に広瀬すず“心麦”衝撃!成田凌“友哉”らの表情に涙が止まらなかった『クジャクのダンス、誰が見た?』最終話
広瀬すず主演のクライムサスペンス『クジャクのダンス、誰が見た?』最終話をレビュー
最終章前編と銘打たれた『クジャクのダンス、誰が見た?』(TBS系)第9話。これほどまでに胸が熱くなった回はなかった。これほどまでに驚いた回はなかった。
まだまだ分からないことも多く、すべての違和感や謎が解消されたわけではない。だが、最終話に向けて、期待の持てる展開だった。そんなワクワクもドキドキも詰まった第9話で、印象が変わったあのキャラクターに触れていきたい。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
山下心麦(広瀬すず)と松風義輝(松山ケンイチ)、そして鳴川徹(間宮啓行)は、春生(リリー・フランキー)の手紙に書かれていて、行方のわからなかった最後の人物・廣島育美(池谷のぶえ)に会いに行く。
数年前に脳梗塞で倒れ、認知の症状が出ていた彼女は、心麦に「オカちゃん、歌ちゃんは元気?」と問いかけた。なぜ、林川歌のことを知っているのか。オカちゃんとは──。
一方、自分が犯した罪を振り返る鳴川。ここで視聴者は彼の罪を知ることになる。鳴川は、遠藤力郎(酒向芳)を冤罪に導いた過去があったのだ。
自分と同じ検事になり、活躍している娘の阿南由紀(瀧内公美)のキャリアに傷をつけるわけにはいかず、ラーメン屋台の店主・染田進(酒井敏也)や津寺井幸太(鳥谷宏之)を脅し、染田にいたってはこの世から消してしまった。春生を止めたかっただけなのに。彼は、どこから間違えてしまったのか。
そんなことは知る由もない心麦の前に、松風と神井孝(磯村勇斗)が現れる。なんと神井は遠藤友哉(成田凌)の幼なじみだったのだ。波佐見幸信(森崎ウィン)から「友哉さんと力郎さんを助けるために記者をやってる的なこと?」と問われた神井だったが「知りたいだけですよ。真実を」と返す。さらに彼は言う。「皆さん、僕と手を組みませんか?もう少しで真実に手が届きそうなんです」。そうして、心麦と神井は手を組むことになった。
彼は力郎と文通をしていた。その手紙には、事件当日に巻き起こった顛末が書かれていた。盗みを働こうとしてはいたが、直接、東賀山事件には関係がなかった力郎。違和感を覚える警察とのやりとりも記されていて……。さらに、育美と赤沢京子(西田尚美)がつながっていたことが明らかに。京子の旧姓は「吉丘」。「オカちゃん」とは京子のことで、京子は歌の母親。つまり、心麦の生みの親だったことが分かった(まだ覆る可能性もあるが)。
神井というカードを手にすると、ここまで物語が動き始めるのか。敵としては厄介な相手だが、仲間にすると百人力。侮れないキャラクターであるし、バトル漫画でライバルが仲間になったあの感覚と似ている。もうワクワクが止まらない。
さらに彼がズルいのは、これまでウザい絡みをしてきたことがフリとなっていて、「実在してますよ。神井は実在」、「安村」や「世界はそれを成長って呼ぶんですよ」、「サンボ」など、バチバチだった松風と“仲間”としてかけあうと、とてもキュートに見えることだ。本当に簡単なのだが、ふたりのやりとりを見て、これまでのネチネチした取材や、心麦を追い込んで苦しめていたことなどすっかり忘れてしまい、一気に好きになってしまった。悔しいがコロッといってしまった。どこか表情も違って見えるというか……。
そうして心が緩んだかと思ったら、「覚悟」について語ったシーンはゾクッとしたし、赤沢正(藤本隆宏)にGPSを仕掛けたときのクセ者感は半端ではなかった。言わずもがな、こうしてさまざまな側面を持つ神井を演じる磯村がすごすぎる。
赤沢のGPSを頼りに一行が林川家に行くと、血で赤く染まって倒れている赤沢と、そばで座ってナイフを手にしている京子の姿があった。春生も彼女に殺されたのか?というラストシーンで第9話は終幕したが……。次週はいよいよ最終話。心麦のことを想うと安堵だが、ここで終わってしまう寂しさもある。次の金曜日が来てほしいような、来てほしくないような。
第9話はこちらから
最終回予告編はこちらから
公式サイトはこちらから
広瀬すず主演のクライムサスペンス『クジャクのダンス、誰が見た?』最終話をレビュー
広瀬すず主演のクライムサスペンス『クジャクのダンス、誰が見た?』第8話をレビュー
広瀬すず主演のクライムサスペンス『クジャクのダンス、誰が見た?』第5話をレビュー
広瀬すず主演のクライムサスペンス『クジャクのダンス、誰が見た?』最終話をレビュー
物語の舞台となるのはサイレントカフェ「アサガオ」。主人公の不思議麻衣(松村)は引っ越しの当日に偶然訪れ、その日にアルバイトに応募。順調に仕事をこなす麻衣だったが、あることをきっかけに同僚で年下男子の上下亮(駒木根葵汰)と「観察し合う」関係となり…?