中村倫也の表情に魅せられて…もう二度と見たくないほど“喪失感”を覚えた陣内の過去『DOPE』第2話
髙橋海人、中村倫也主演、性格正反対のふたりによる刑事ドラマ『DOPE 麻薬取締部特捜課』第2話をレビュー
『DOPE 麻薬取締部特捜課』第3話は、冒頭から陣内鉄平(中村倫也)と才木優人(髙橋海人)の激しい衝突が描かれた。向かっているゴールが違うだけで、根底にある想いは同じのふたり。でも、どうしたって譲れないものはある。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
自分の手から幸せがこぼれ落ちる苦しみは、誰にとっても耐え難い。ましてや、それが目の前で起きたとしたら?
「俺に力を貸してくれないか?」、「俺は真犯人を捜し出す。そして必ず殺す」
妻・香織(入山法子)をドーパーに殺害された陣内の、懇願と宣言で幕を閉じた第2話。
才木は「逮捕すべきです。逮捕して、法の裁きを受けさせるべきです。逮捕の協力だったら俺はなんでもします」と芯を貫く。やはり、ドーパーであろうと殺害してはならない、というのが彼の考えだ。
「腹ん中には子どももいた。今頃、ランドセルを背負っているころだ」
そう説明する陣内の顔が一瞬、緩んだようにも見えた。彼が“愛する人との子”をどれだけ待ちわびていたことか。その想いが垣間見える表情だった。それと同時に、何度も眠れない夜を迎え、何度も絶望や怒りと共に迎えた朝があったはずだ。
「陣内さんが犯人を殺しても意味がありません。奥さんは喜ばないんじゃないですか?」
ありきたりな言葉かもしれないが、才木にはそれしか言えなかった。それが本心なのだから。だが、その言葉をきっかけに、陣内は「そりゃ喜ばねえだろ。もう死んでんだからな!」と、鬼の形相となって才木を叩きつける。
それでも才木は諦めない。復讐したら犯人と一緒になるのではいか、と食い下がったのだ。一度は冷静になったものの、陣内は吐き捨てるように「お前はドープ依存症の母親を正当化したいだけじゃないか?」と述べた。
才木が部屋を出たあと、陣内はタバコを吸いながら静かに泣いていた。複雑な感情が入り乱れているのかもしれない。だが、それは才木も一緒だ。彼もまた母親を想い、涙をこらえていた。ふたりとも、“想う人”がいるから苦しい。“想う人”がいるから、自分が信じた道を歩むしかない。
捜査一課の管理官・椿誠司(忍成修吾)の協力を得て、陣内の妻が殺害された事件について調べ始めた才木。椿から「陣内がDOPEを使用しているという噂がある」と伝えられ、彼の動向を探るよう依頼される。
その後、椿は、新宿中央署強行犯係の係長・本郷壮一(佐野和真)と、陣内の元同期・戸倉俊仁(小池徹平)を呼び出し、ある予告をした。「特捜課の新人が陣内の妻の事件を調べに来た」、「あいつはまだあの件を諦めてはいない。近いうちに、適当な理由をつけて消す」と。ここで言う「あいつ」とは陣内のことであろう。才木に陣内の動向を探らせたのも、そのためだったようだ。
では、“あの件”とはなにか。そのころ才木は、フリージャーナリストの香織が、亡くなる3日前に出した記事を見つけていた。そこには、新宿中央署が押収した麻薬売買の資金5億円が、証拠保管庫の金庫から強奪されたこと、警察のずさんな管理体制のこと、さらには、組織への捜査が十分に行われていないため、警察内部に犯人がいるのではないか、ということまで書かれてあった。様々な偶然と出会いによって、踏み出すはずのなかった道を歩みはじめた才木。その先に待っているのは地獄か。それとも──?
一方、陣内は、香織の墓参りで会った戸倉から「椿管理官がお前をマークしている」、「5億円事件に首を突っ込むな。あの記事と香織さんの死を結び付けるな」と告げられる。そんな陣内の自宅の壁は、5億円事件を筆頭に、様々な事件の新聞記事で埋め尽くされている。そこには、椿の写真もあって……。最初から陣内は椿をターゲットにしていたのか。DOPEを見つめる先にいるのは、椿なのか?
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水族館デート以来、気まずい空気になってしまった奏と真城。お互いに連絡が取れずにいた。 真城のもとには相変わらず母・美都子から連絡が届いており、これが真城の心を重くさせていた。 一方、奏は職場の同僚の金森から話があると仕事終わりに誘われる。
第3話では、快が将軍の幸せを願ってウ・ソハに返すことを決意する。その別れのシーンで、将軍が見せた名演技が視聴者の涙を誘った。
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真城からの気持ちが信じられずに疑心暗鬼になっていた奏だったが、話を重ねていくうちに、好かれている自信を少しずつだが持ち始める。両想いであることを知り、奏は抑えきれない喜びを感じていたが……。