松本若菜が主演を務めるTBS火曜ドラマ『西園寺さんは家事をしない』の最終回(第11話)が9月17日に放送された。ここまで偽家族として生活してきた主人公・西園寺と楠見(松村北斗)、そして娘のルカ(倉田瑛茉)。そんな3名が出した“らしさ”溢れる結末に絶賛の声が寄せられた。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
前回、互いの思いを確認し合った西園寺と楠見。2人は偽家族をどのように継続すべきか悩んでいた。
その理由は、ルカが、亡き母・瑠衣(松井愛莉)の居場所を西園寺が奪ってしまうのではないかと想像し、泣いたことがあったため。もちろん、楠見は瑠衣のことを今もなお愛している。だからこそ、好きになってしまった西園寺の立場をどう説明すべきなのか、2人は悩んでいた。
そんな時にルカが家出をする。実際には、横井(津田健次郎)が密かに付き添っていたのだが、ルカは家事代行の川口(高畑淳子)、通称恐山さんのもとへ向かった。
実はこの川口、西園寺の母親だった。西園寺はここで川口に対して、「勝手だよね、お母さん」って不満を爆発させた。「黙って出ていくのは違うと思う!私は捨てられたと思った」と話した。
しかし、この言葉を口にしたことで、西園寺はルカに何も告げずに"偽家族"を終わらせようとしていることを自覚し、自分もまた同じ過ちを犯そうとしていることに気づく。
この出来事をきっかけに、西園寺はルカに「偽家族を続けると嘘をついていた」「楠見くんを好きになってしまった」といった全てを打ち明けることを決意。「“誰かのため”って言葉のせいにして本当は向き合わないといけない気持ちを隠していることってあるんじゃないかな」という気づきから生まれた決断だった。
しかし、これに対して楠見は「打ち明けたところで、僕らが我慢するか、ルカが我慢するかのどちらかではないか」と指摘。これを受けて西園寺は、3人が納得のいく方法があるはずと“偽大奥”や“偽修学旅行”などをユニークな提案を重ね、ルカが「ム〜」とならない方法を模索した。
この過程で、彼らは重要な気づきを得る。それぞれの"普通"の形は、特定の地域や時代にしか当てはまらない小さな枠組みに過ぎないということだ。行き詰まった時には、そのどれかに心を寄せるのではなく「ワクワクする方へバババっと進めばいい」と西園寺らしい答えを出した。
そんなことを明るく話す2人のもとに、ルカは瑠衣の姿を目にする。3人で楽しそうに笑っている姿を見て、ルカは「いないけど、いる!」と笑顔を見せた。
3人は心がワクワクする方に進むこと、納得のいく答えを見つけるべく“出発”することを決意。名前にこだわることなく「好きな人と一緒に安心して食べて眠って暮らしたい」というシンプルな願いに向かって、手を取り合って歩み出した。
この結末に視聴者からは「めちゃくちゃ良い終わりだった!」「3人らしくて、ほっこりした」などと大絶賛の声があがった。「3人に会えなくなるのが寂しい」と早くも“西園寺さんロス”を思わせる投稿も散見された。
この3カ月、形にとらわれることのない“家族”の姿をコミカルに、そしてハートフルに描いてくれた『西園寺さんは家事をしない』はこれにて終了。
私たちの心は“普通”や形式にとらわれていないか。迷った時には「ワクワクする方へバババっと進めばいい」。そんなメッセージを胸に、またいつかどこかで3人に会えることを期待したい。
最終回の視聴はこちらから
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