堀田茜と毎熊克哉がW主演を務めるドラマ『好きなオトコと別れたい』。美人で仕事もデキて、エリート年下男子から好意も寄せられている堀田演じるヒロイン・郁子は、なぜ毎熊扮するダメ男・浩次と別れられないのか?第2話は、浩次の言い放つ、ある〝魔法の言葉”に着目して見どころをレビュー!
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
「家族で野球チームできるくらい働くから、俺と結婚しよう」。第1話のラスト、惚れたオトコである浩次に真剣にプロポーズされた郁子。第2話の冒頭は、そんな郁子の有頂天キラキラフィルターを通した浩次の姿からスタートする。朝の光が差し込む部屋で、黙々と納豆をかき回す浩次。客観的には単なる朝食のひとコマなのだが、プロポーズされて喜びのただ中にいる郁子は「今が最高にかっこよく見える!」と恍惚の表情を浮かべる。
紺野彩夏が演じる会社の後輩・ナナに「頭の中、お花畑」と揶揄されても、郁子は「今ごろばっちり仕事、決めてるから」と意に介さない。しかし…、その時の浩次といえば、ハローワークどころか「畳って落ち着く〜」と優しげなおばあちゃんのおうちでごろ寝。「なぜ、そんなところに!?」という視聴者の驚きをよそに、そんなこととはつゆ知らず、「大切な人=自分のためなら、浩次は変われる!」と信じる郁子がいじらしい…。
さて、第2話ともなると、郁子と浩次をとりまく人々の背景も少しずつ見えてくる。まずは、郁子に苦言を呈するナナ。彼女もまた、売れないミュージシャンの甘えん坊彼氏に振り回され続けている、〝別れたいのに別れられない”ひとりだということが判明する。ナナは「30歳までダメ男とずるずる続いても、最終的にはちゃんとしたオトコと結婚できるんだと信じさせてほしい」という理屈で、青山と郁子をくっつけようとしていたのだった。しかし、それも仕方ない。なんの躊躇もなくに彼女に「おごって」と言えるナナの彼氏もまた、なかなかのヤバい男子。こちらのカップルの恋の行方にも注目していきたい!
そして、FANTASTICSの木村慧人扮する、郁子に恋心を抱くエリート年下男子・青山もまた、真面目な好青年でありつつも、どこか浮世離れした思考回路の持ち主だとわかってくる。それが如実に伝わるのは、青山の頭の中で繰り広げられる妄想ドラマ。
郁子に長年のダメ男の彼氏がいて別れられない…という状況を知った青山は、「パチンコのために有り金を持ち去るDVオトコ・浩次と、『そのお金だけは!』と泣いてすがるか弱き郁子」の安〜いドラマを勝手に頭の中で繰り広げ、「僕の手で白石さんを救い出して見せる!」と心で熱く誓うというトンチンカンぶりを見せる。
しかも、この妄想ドラマ部分、きっちりしっかり主演の2人が安〜いドラマを熱演していて、そこもまた笑える見せ場になっている。イケオジ毎熊のガチなヤバ男の演技は見もの!
さて、ナナの策略で青山と2人きりで高級レストランで食事をすることになった郁子。絶品のフレンチに舌鼓を打ちながらも、ここで彼女が思い出すのは浩次と行ったボロボロだけど激ウマの焼き鳥丼のお店だ。浩次と肩を並べ焼き鳥丼を頬張り、ほっぺについたご飯粒を浩次につまんでもらうイチャラブカップルの回想シーン。その焼き鳥丼が高級フレンチよりもおいしそうに見えてしまうのはなぜなのか?
勝手にDVを心配して「僕でよければなんでも話聞きますよ」と切り出した青山に、郁子は「私、彼にプロポーズされたの!真面目に仕事するから結婚してくれって」と喜びの報告をする。しかし、そこへ青山は痛恨の一撃。「プロポーズって仕事が決まってからするべきなんじゃ」。まさに正論中の正論である。
…そして、その頃、浩次はやっぱり畳でごろ寝。この対比させる見せ方がまた面白い。
なぜ、浩次はハローワークに行かなかったのか。変われない浩次に絶望しながらも、郁子はその理由を知って浩次を許してしまう。その理由とは、浩次が困ってる人をほっとけなかったから。そんな浩次が郁子は好きなのだ。好きなオトコの好きなところを見せつけられると弱いのが女心だ。
「俺と真逆のオトコなんて興味ねえだろ」
殺し文句を言い放つ浩次=毎熊がまたカッコよすぎる。
「俺、ちゃんと変わるから」。それは、ダメ男の放つ魔法。どんなに現状がダメダメでも、「明日はきっと私のために変わってくれる」という希望があるから、郁子は別れることができない。そして、心根が優しい浩次は、その魔法の言葉を騙すつもりではなく、マジで、ガチで郁子に告げるからタチが悪かったりもする。
そんな浩次の魔法の言葉を郁子は信じ続けることができるのか?
次回が待たれる!!
2024年春クール、藤緒あいさんの同名恋愛コミックをドラマ化した堀田茜・毎熊克哉共演の『好きなオトコと別れたい』
2024年春クール、藤緒あいさんの同名恋愛コミックをドラマ化した『好きなオトコと別れたい』について、堀田茜さんと毎熊克哉さんに魅力をうかがいました。
ここまで偽家族として生活してきた3名が出した、“らしさ”溢れる結末に絶賛の声が寄せられた。