川口春奈が主演を務めるTBS系金曜ドラマ『9ボーダー』の3話が3日に放送。第3話では、大庭三姉妹の長女・六月(木南晴夏)が、夫の不倫相手・柚木萌香(さとうほなみ)と直接対決。“9ボーダー”にいる大庭三姉妹、それぞれが大きく動き出した回だった。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
好きな人から「別れたい」と告げられた時、すんなり飲み込めないのは当然のこと。
それは六月も例外ではなかった。
ただ、六月の場合は「好きだから一緒にいたい」という理由と同じくらい「もう39歳、ここから恋なんてできるのだろうか」と考えていたことも大きかったようだ。周りからは「まだ39歳じゃん」と言われるものの、「大台」を迎える前のラストイヤー“9ボーダー”は、どうしても焦りがつきもの。SNS上では、六月に共感する視聴者の声も多く見受けられた。
そんな理由から夫の不倫相手である柚木萌香が離婚届とともに突然来訪してきても、すんなりと応じることはなかった六月。
では、そんな六月はどうして離婚に応じることになったのか。それは、夫・成澤邦夫(山中聡)に一言申してやろうと息を巻いて職場を訪れた時のこと。
もともとは報道写真家として志高くいた邦夫が、今はこども写真館で萌香と共に、楽しそうに笑いながら写真を撮影しているところを見てしまったのだ。
好きな人が他の相手に見せる自分の知らなかった顔、それを見て平気でいられるわけがない。
このことがきっかけで、六月は離婚を決意。六月の職場に入ってきた新米会計士・松嶋朔(井之脇海)の癒し効果で、前を向こうと切り替える姿に視聴者からは「かっこいい!」「絶対いいことあるよ」と彼女のこれからを応援する声が多数見られた。
怒涛の展開を迎えたのは、六月だけではない。
七苗、そして19歳の三女・八海(畑芽育)も彼女たちの中で大きな一歩と言われるステップを踏み出した。
コウタロウ(松下洸平)を好きになりかけていた七苗。一方のコウタロウ(松下洸平)は警察から「家族と思われる人が見つかったかも…」と連絡が入り、その人たちに会いにいくことになる。
これを聞き、七苗は笑顔で送り出すのだが、心の内は複雑そう。「家族と会えるのは良かった、でもシングルファーザーなのか……」「もう自分の元には帰ってこないかもしれない」と落ち込むも、コウタロウの幸せや行く末を止められるような関係性ではまだないと理解し、当たり障りのない言葉をかけてしまう感じは妙にリアリティに溢れていた。
しかも、せめてもの抵抗で「連絡して」と伝えたのにも関わらず、待てど暮らせど連絡は来ない。あげく、悩んでいた仕事を辞めた七苗。「まだ29」と未来を信じるも「本当に良かったのだろうか」という悩み、葛藤が拭いきれないように見えた。
そんなことを考えながら、実家の銭湯を掃除しているところに帰って来たコウタロウ。
あまりの嬉しさに七苗は、思わずハグ。「番号書いたメモ、洗濯したら粉々になって」「家族かもしれないと言われていた人、別人だった」と話し、北海道に行く前と変わらないコウタロウの姿に安堵の涙を浮かべた。
そして、そんな七苗を見たコウタロウは「泣いてるの?」と、優しくキス。ここでゆっくりと唇を重ねあう2人が最高にキュンときた!
第1話では指を絡め、第2話では恋人繋ぎ、そして第3話ではハグからのキス……。正直、徐々に距離感が近づいていくことは予想していたにせよ、ここまで急激に2人の仲が発展するなんて思ってもいなかったのも事実。SNSでも「キスやばい!」「来るかと思ったけど、来たら来たで威力が…」と興奮気味の声が多く見られた。
ただ、ここで恋が大きく動いた人物がもう1組。昔から七苗に思いを寄せていた高木陽太(木戸大聖)と八海だ。
キスする2人を見て、その場を離れてしまう陽太。また、そんな陽太の恋の矢印に気づいていながらも、彼を思い続けていた八海は陽太のこの表情を見て、彼が七苗に恋をしていることを確信。「俺、いつもしくじるんだよな」という陽太の言葉に共感したかのようにバッグハグをした。
「好き」と伝えても野暮だし、叶うことはない。ただ、どうにかして彼に自分の想いを伝えたい。気安く言葉にはしない八海なりの愛情表現と、精一杯の表情にグッときた人も多いだろう。
恋愛、そしてキャリアにおいて大きく動き出した三姉妹。今後、彼女たちはどんな日々を歩むことになるのか。4話以降も楽しみだ。
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第9話では、コウタロウが記憶を失う前の人生、柴田悠斗として家族のいる神戸へと帰るところからスタート。コウタロウと七苗の恋の行方が気になる展開に。
第8話では、コウタロウ(松下洸平)の過去が一気に明らかに。今「コウタロウ」として生きている彼は、過去の自分を知り、この先をどう生きるのか──。
第7話では、家族の問題が一件落着。3姉妹の恋が再び動き出し、松下洸平演じるコウタロウの振る舞いに心が揺さぶられ、木南晴夏演じる六月の一言に共感の声が集まった。
第6話では、行方不明だった父・五郎(高橋克実)が謎の多い少年・品川九吾(齋藤潤)を連れて登場。離れて暮らしていた母親の思いについて考えさせられる回だった。
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