視聴者とリンクする最後の表情…川栄李奈“茉海恵”と波瑠“薫”が残してくれた幸せの後味『フェイクマミー』最終話
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日高茉海恵(川栄李奈)、娘のいろは(池村碧彩)、花村薫(波瑠)は運命の日を迎えていた。担任・佐々木智也(中村蒼)との極秘四者面談が行われるからだ。彼との対話がうまくいかなければ、退学はもちろん逮捕も免れないだろう。
そんな緊張感が高まるなか、要所に黒木竜馬(Snow Man・向井康二)の魅力をシャワーのように浴びる時間があった。『フェイクマミー』第5話を振り返る。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
四者面談は茉海恵たちの会社「RAINBOWLAB」で行われた。まず茉海恵と薫は智也に謝罪。そして「これは私が思い立ったことです。薫さんは何も悪くありません」、「茉海恵さんの提案を受け入れたのは私です」とお互いをかばいあった。
茉海恵からニセママを依頼した経緯を聞いた智也。薫に「逮捕のリスクを背負ってまで、ニセママをする意味が本当にあると思っているんですか?」と問いかけるが、彼女はきっぱりと「思っています」と返した。いろはには、柳和学園に通いたい強い思いとそれに見合う実力がある。それなのに「学園の求める家庭像」という本人にはどうすることもできない理由でふるいにかけられるのはおかしい。薫は「子どもが努力するチャンスすら与えられないなんて、私にはどうしても納得できなかったんです」と述べた。
一方、智也は一度教師を辞めたことを明かしつつ、以前勤めていた学校での後悔を語る。柳和学園の人間として不正を見過ごすわけにはいかないが、「それ以上に教師にも子どもの未来を守る責任があるんです。今度こそ私は教師としての正しさを信じて、逃げずに向き合おうと決めました」と、協力することを約束した。
安心したのも束の間、ラストに本橋慎吾(笠松将)が茉海恵の前に現れる。第5話は、彼が「いろはちゃんって俺の子だよね?」と告げる衝撃展開で幕を閉じた。
そんな縦軸がある一方、黒木の存在が光る展開が要所にあったのも見逃せない。
まずは冒頭のシーン。いつもよりカジュアルな格好をした黒木がマイボトル持参で土曜日に仕事。上司としての仕事をまっとうしているのはもちろん、ラフさを感じるビジュアル、やみつきになる柔らかい目でパソコンに向かっていた。スーツではない“オフ黒木”は刺さるに決まってる!
あるときは薫を呼び出して「茉海恵さんが最近雑なんだ……」と切り出す。続けて「前まで資料の修正だって何だって必ず俺がやっていたのに。最近は若手に振るようになっちゃって。俺が会社をどんな思いで支えてきたのか。茉海恵さん、全然理解してくれてないんです」と愚痴をこぼした。茉海恵のことが好きなのか、と問われると、彼女とは魂でつながっていると返答。「俺は、あの人を支えることに生涯をかけると誓ったソウルメイトなんです」と述べた。
先日、黒木のもとにスカウトメールが届いた。辞めるつもりはないが、話だけでも聞きに行こうかな、とこぼすと、薫から「竜馬さんは茉海恵さん以外の人を支えたいんですか?誰かに頼られないと自分を信じられないんですか?」と一喝されてしまう。黒木は不満げな顔つきで「そんなことない!」とチェリーを口に含んだ。強そうに見える黒木でもこんなに弱いところがある。子どもっぽいところも含めてすべてが愛おしい。
このほかにも、四者面談中、偶然会社に居合わせた黒木が、智也に「母としての茉海恵」について熱弁するシーン、スカウトしてきた会社が「RAINBOWLAB」に探りを入れてくると、聞いたことのない低い声で「お前、誰なんだよ」と凄むシーンなど、知られざる黒木の一面をこれでもかと見せてくれた。
黒木は奥行きのある人だ。多面的な魅力があって、毎話「好き」が更新される特異なキャラクターである。そんな黒木を演じている向井には「演技が上手い」や「器用」だけでは片付けられない、俳優としての唯一無二のオーラを感じる。バラエティでは、エナジードリンクのような存在感で視聴者に元気を与えるが、アイドルや俳優としてはキュンとさせる色気をまとう。国民に愛される向井が魅力的な黒木を演じるのだから、相乗効果でキャラクターも愛されるのは当然なのである。次回以降も彼がどんな活躍を見せるのか。期待は高まる。
第5話はこちらから
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