向井康二が演じる黒木は毎話「好き」が更新されるキャラクターだ『フェイクマミー』第5話
波瑠×川栄李奈、正反対の人生を歩んできた2人が「母親なりすまし」で受験に挑む『フェイクマミー』第5話をレビュー

紆余曲折ありながら“ニセママ”プロジェクトをなんとか続けている日高茉海恵(川栄李奈)、娘のいろは(池村碧彩)、花村薫(波瑠)。だが、本橋慎吾(笠松将)が現れたことで、その計画に亀裂が……。
慎吾は茉海恵に尋ねる。「いろはちゃんって俺の子だよね」とーー。『フェイクマミー』第6話を振り返る。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
茉海恵の店までやって来た慎吾は、ニヤニヤとしながら「まさか俺の子を柳和に入れてくれるなんて。あのとき、母の言葉が君を傷つけてしまったことは分かってる。それなのにありがとう。いろはを、俺の子を立派に育ててくれて」、「いつまでもこんなウソ突き通せないから」と言い放つ。
前回までに、茉海恵と慎吾は過去に交際していて、いろはの父親が慎吾であることが判明している。では、なぜ2人は別れたのか、疑問として残っていたところだが、今回「母の言葉」というキーワードが出てきた。“本橋家”は名家である。茉海恵はビジネスで成功しているとはいえ、当時はどうだったのか。慎吾の母親から家系のこと、学歴のことなどでチクチクと言われた可能性は高い。
そんななか、慎吾が妻のさゆり(田中みな実)の誕生日を高級レストランで祝う一幕があった。家のことや圭吾(高嶋龍之介)のことを労う場面もあったが、すぐに圭吾の成績について話が及んだ。いろはに負けていることに触れつつ「本橋の人間はねえ、負けの味を覚えちゃいけないんだ」と慎吾。彼は、こだわっていたジーニアス制度ではなく、別の留学先に行かせようと画策していた。圭吾やさゆりの気持ちを聞かずに、だ。
いざ、これまでの慎吾の言動を振り返ると、不快感しかない。息子には「圭吾って本当ママ似だよな。パパに全然似てない」と言い捨て、さゆりには「負けの味を知る前に、次のステージに進ませるのも親の責任じゃない?」と述べるなど、家族に対して常に高圧的な態度と、傷つくような言葉を放ってきた。それに何も言えないさゆりと圭吾の顔を見るのが苦しい。緊張感が走る家なんて辛すぎるじゃないか。しかし、この慎吾への嫌悪感は、笠松将の演技があってこそ。本作では、モラハラ夫を見事に演じきる笠松の存在感が光る。
一方、「ジーニアスを目指したい」という圭吾の想いをなんとか叶えたいさゆりは、偶然会った茉海恵に助けを求める。茉海恵のアドバイス通り慎吾にジーニアスのことを話してみると、なんと成功。彼が決めた留学は保留となり「僕たちの息子の意思を尊重してみようか」と言ってくれた。すんなりとうまくいき、胸をときめかすさゆりだったが、大きな違和感を覚える。そこで、慎吾のスマホをこっそりと見ると、過去の写真に茉海恵とのツーショットが残っていた。ラストシーン。圭吾を送っていると、薫といろはに会った。薫から挨拶されるが、さゆりは無視をして……。
なぜ、田中みな実がさゆりを演じることになったのか。その理由が分かるラストだった。田中はインパクトの強いキャラクターを演じるイメージがあり、今回のような一歩引いた役は珍しいと感じていた。だが、今回のラストで見せた冷徹な表情や、次回予告で薫に「もしかしてあなたニセモノの母親なんですか?」と突きつけるなど、今後変貌したさゆりが見られそう。このドラマでも「俳優・田中みな実」の真価が発揮されるようで楽しみである。
たびたび薫たちにピンチが訪れているが、本橋家も一波乱ありそうな予感。話の流れから、慎吾は圭吾の父親ではない可能性も考えられる。そのうえで、茉海恵と慎吾の関係を知ったさゆりが、慎吾の前でどんな態度になるのか。真相を聞こうとするのか。いろはの父親のことを知ると、大爆発するのでは!?
次回は第7話。サマーキャンプが行われるなか、ある児童が失踪して……。
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