『あのクズを殴ってやりたいんだ』玉森裕太演じる海里の特別な人はゆい?衝撃的すぎる展開が待ち受ける第4話
海里は、ゆいとほこ美に後押しされ、ゆいが7年ぶりにセコンドを務める試合会場へ足を運ぶが…。海里は無事に試合を見られるのか?そして、意外な伏兵も判明する衝撃の第4話をレビュー!
オリジナル脚本で描かれる、異色の”クズきゅん♡“ボクシングラブコメディ。結婚式当日に婚約者に捨てられたアラサー女子がクズ男を殴るためにボクサーを目指す!演技派・奈緒演じる、フツーすぎる令和のヒロイン・ほこ美と玉森裕太扮する謎の金髪美青年・海里は、運命の恋に落ちた…かと思いきや、海里はお金目当てにほこ美を騙したクズ男だった。
ほこ美は「あのクズを殴ってやりたい!」と、ボクシングジムでトレーニングを続ける…。メキメキ上達したほこ美は、スパーリングに挑むまでに成長。一方、海里は7年ぶりにセコンドとして復帰したゆいの姿、そして大地の遺した言葉に心を動かされ、前を向こうと決意。カメラマンの仕事にマジメに取り組もうとするが…。涙なくしては見れない海里の切ない背景と、それを丸ごと抱き止めるほこ美の包容力に感動の第5話をレビュー!
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
海里が大地(大東駿介)の墓に供えた花を踏みしだいたのは、まさかの成(渡部篤郎)!?…と衝撃の終わり方だった前回。しかし、それはミスリード!
成は、ボロボロになった花を悲しげな目で見てから片付け、自分が用意した花を墓に供える。
なんだ〜、びっくりさせないで〜!でも、だとしたら花を踏んだのは誰!?…という視聴者の心の叫びから始まった第5話。予告編では「第一章 完結」と謳われた今回のストーリーは、海里とほこ美の関係に大きな動きが!
まず描かれたのは、香織(晝田瑞希)の試合後のほこ美と海里の対照的な様子。
ほこ美は、ゆい(岡崎紗絵)のセコンド復活祝いも兼ねたジムの祝勝会でにぎやかに過ごすが、海里はひとり、眉間にシワを寄せていた…。2人とも「缶ビールを煽る」という同じ行動をしていても、状況はまるで違うという対比のさせ方も上手い。
海里は、帰宅した同居人の相澤(倉悠貴)から「俺が世話になってる事務所が新しいカメラマン探してるんですけど、興味あります?」と打診されるも、浮かない顔だ。
一方、ほこ美は、ゆいに大地の人となりを聞き出していた。
「ボクシングバカで、料理が上手くて、読書が趣味で。花が好きだった」と振り返るゆい。ジムの神棚にいつも飾られているグラジオラスの花言葉は「勝利」。この花が好きだった大地が験担ぎで飾りはじめ、未だに成が飾り続けているという。
そういえば、海里も成も、墓に備えていた花はグラジオラス。
やにわに「ありがとね」と、ほこ美に礼を告げるゆい。海里が試合会場に来られたのは、ほこ美のおかげだと言う。しかし、ほこ美は試合後、海里に拒絶されたことが引っかかって素直に喜べないでいた。
缶ビールを飲み干したほこ美は、ここであることをひらめく。それは、段ボールに「へのへのもへじ」を改変した「くずくずもへじ」の似顔絵を描いてサンドバッグに貼り、そこに向かってパンチ練習を繰り出すということ!
重いテーマとコミカルな展開のギャップの激しさも、この作品の面白さ。なんとも脱力な練習風景に、ふらりと現れた成がつぶやいた言葉を聞き逃してはいけない。「筋がいいんだよな」とポツリとつぶやいたのだ。…ということは?ほこ美がボクサーへと成長する伏線に?
めきめき上達したほこ美に、ゆいは「明日からスパーリングね」と許可を出し、ほこ美は「やったー!」と両手を上げて大喜び!
が、ほこ美のスパーリングを描く前に、市役所での光景がここで挟まれる。新聞社と観光課で行なっているフォトコンテストで、ポスター撮影をするカメラマンが公募されることになったのだ。ほこ美の頭に浮かんでいる人物は…もちろん海里でしょう!
そんなほこ美の内心を伺うように静かに佇む大葉(小関裕太)の存在も気になる。さらに、ほこ美と海里の関係に楽しげにチャチャを入れてくる撫(玉井詩織)も、その怖い本音が前回明らかになった今、何かの企み?とドキドキ…。市役所、もしかしてヤバいヤツ宝庫?
そんな中、以前、海里が商店街で撮った写真のデータをもらえないかと被写体の老婦人がほこ美を訪ねてくる。一緒に撮った夫が病で亡くなり、遺影にしたいというのだ。
ほこ美は、海里に電話をするが出ず。バーまで出向くことに。そこでバレバレの居留守を使われたほこ美は、わざと聞こえるように大きな声でそこにいた相澤に伝言を頼み、老婦人の連絡先を渡して帰る。が…海里は浮かない表情。さて、海里はどう出るか?
そして、いよいよほこ美のスパーリング!ゆいにヘッドギアを着けてもらいながら、アドバイスにうなずくほこ美。
「相手のガードが外れた瞬間、打ち込む。狙うのは相手の…」というゆいに言葉に、「顎ですね!」と続けたほこ美は、ゆいから「わかってんじゃん!」と太鼓判。2分間のスパーリングがスタートした!
なかなか自分のペースで打ち込めないほこ美だったが、相手からパンチを食らった瞬間…なんと、ほこ美は不敵に微笑む。この瞬間のほこ美の瞳の輝き!まさに「今、闘志が宿りました!」ということが、一瞬のこのシーンだけで伝わってしまうのだからスゴイ。さすが奈緒である。
猛然と打ち返すほこ美に、ゆいは驚き、成は目を奪われる。
やっぱり、ほこ美のボクシングへの“覚醒”こそが、最大の伏線なのか?
その夜、海里のバーを訪れたのは成。ほこ美のスパーリングを見て、かつての海里、そして大地、自身がジムを始めた時のことを思い出したと彼は海里に語る。さらに、成がボクシングで教えたいことは「人の痛みを知ること」だと告げ、海里に「お前はもう十分だよ」と励まし、翌週の大地の命日の法要に一緒に行かないかと誘う。
成が去った椅子の上には、大地の遺品である日記のノートが…。そこには日々の厳しい練習への大地の想いが綴られていた。
そして最後のページを開くと…、「明日は試合 どんな結果でも受け入れる 相手が海里で良かった」という言葉。そして、そのあとに書かれていた言葉に、海里は心を動かされる。
「自分にできることを考えて 前に進む」
この言葉に突き動かされたのか、海里は相澤から紹介されたカメラマン事務所で働こうと面接を受けに行くことに…。
そんなある日、海里と連絡が取れないことを謝りに老婦人の店を訪れたほこ美に、ラブコメの神が降臨!なんと、海里もこの日、写真を渡しにこの店を訪れたのだ。
海里が撮った写真を見て、「あなたの写真は、あの人がまるで生きてるみたい」と涙を流して喜ぶ老婦人に、優しく微笑む海里。
やっぱり中身は全然クズではない!それがひしひし伝わるいいシーンである。
一方で、目ざとくほこ美の腕のアザを見つけていた海里は、帰り際、そのことをほこ美に尋ねる。
「アザ」とだけ、ぶっきらぼうに口にする海里だが、そのたったひと言にほこ美のことが気になる海里の不器用さがにじみ出ていてキュン!である。たった2文字で女子のハートを確実に射抜いてくる海里。恐るべし。
「負けないと強くはならないから」と、無表情ながらほこ美を励ますところも海里らしい優しさ。またまたキュン!である。
そんな海里に、フォトコンテストのポスター撮影のカメラマン公募に応募を進めるほこ美。しかし、海里は「相変わらずだね。おせっかい」と冷たく言って去る。
その頃、ランチで出くわしていたのが大葉と撫。撫はほこ美が海里のことで外出していることを話し…というよりはチクり、大葉はそれを気にしていないように見せかけて気にしている…。なんというか狐と狸の化かし合いのようなこの2人である。不穏である。
一方、海里に冷たくあしらわれたほこ美は「くずくずもへじ」へのパンチに力がこもる!
その夜、大葉は海里を誘って居酒屋へ。まずは海里が市役所の仕事を首になったことを謝り、県議会議員・富岡(橋本じゅん)との関係を聞き出す。すると、意外な答えが!
「実の…父です」
なんと!富岡は海里の父親だった。では、なぜ富岡は海里の仕事の邪魔をするのか?
大葉は海里の写真が好きだと言い、「何かできることはないですか?」と申し出る。そして「葛谷さんがその気なら、一緒に闘いますよ」とまで申し出る。
めちゃくちゃいい人じゃん!と思わせつつ、これはこれで極端な行動…。めっちゃ善人そうにしか見えないが、腹の中では何を考えているのかわからない感じもある大葉。動向には今後も注目せねば!
そして海里はというと、その父・富岡のもとを訪ねていた。実家の前で待ち構え、深くおじぎをした海里は、「俺、写真の仕事、続けます」と訴える。けれど、富岡は「世間は甘くない。だからボクシングなんか反対したんだ」とにべもない。
「殴った方は忘れても、殴られた方は一生覚えているもんだ」と冷たく突き放す富岡に、海里は真っ直ぐな目で「俺も忘れません。一生背負っていくつもりです」と返す。そして再び、「仕事させてください」と深くおじぎ。富岡は「勝手にしろ!」と家の中へ。
これでもう海里の仕事を邪魔されることはなくなるのか?
一方、市役所でカメラマン公募に海里が応募したことを知って嬉しくなるほこ美。
その日のジムで、ほこ美はこの日が大地の命日だと知る。ゆいは、大地が意識を失ってから亡くなるまでの半年間、何度追い返されても病室を訪れていた海里のことをほこ美に話す。それでも、未だに大地の両親は海里のことを憎んでいるとも言うのだ。
そんなゆいの言葉通り、寺で行われている大地の法事を訪れた成に「焼香したらすぐ帰れ」と冷たく接する大地の父。すると、そこに喪服を着た海里が…!
「よくもノコノコと!」と、激昂した大地の父が投げつけた靴が、海里の美しい顔にバシッと当たって落ちる…。やるせない…。
けれどめげない海里は、地べたに膝をついて土下座して言う。
「許されるとは思っていません。大地さんのことは一生忘れません。ただ、僕は前に進もうと思ってます。これからは、大地さんに恥ずかしくない生き方をしたいと思ってます」と頭を下げる海里。
しかし、大地の父は海里を許そうとせず、「大地を返せ!」と責め立てる。と、ここで大地の父から気になるワードが…。「俺は、大地の育ての父だ」。大地の家庭もなかなか複雑なのか?
それにつけても、「もう来るな」と父が去っても頭を下げ続ける海里が本当に切ない…。
その夜、明美の店で飲んだくれた成。介抱するほこ美に、成は寺で起こったことを話して聞かせる。
「あいつは昔から、ずっと強かったんだ。全部ひとりで背負いこんでさ」と成は海里を褒め、「父親代わりとか偉そうなこと言って、何もしてやれなかった」と男泣き。そんな成の肩を優しくぽんぽん叩く明美。そして、海里を思ってため息をつくほこ美。
これだけでも十分しんどいというのに、海里の状況はますますやるせない方角へと向かう…。
まず、相澤の紹介してくれた事務所から、海里の過去が原因でお断りの連絡がくる。さらに、フォトコンテストの公募も大葉が手を回して海里が選外になってしまう!
「どうしてですか?また富岡議員ですか?」と、大葉を問い詰めるほこ美。
「抗議します」というほこ美に、大葉は富岡が海里の実の父だと打ち明ける。驚くほこ美。しかし、大葉はこうも言う。
「今回の件は富岡議員じゃない」
なんと、大地の遺族から直接クレームが入ったというのだ。さらに辞退したのは海里の意志だとも。「これは俺たちが解決できる問題じゃないんだよ」と大葉に言われ、呆然とするほこ美。
ほこ美は、その理不尽さに憤り、「くずくずもへじ」にパンチが打ち込めなくなってしまう。
一方、マジメにやり直す道を閉ざされた海里は、自暴自棄で元の木阿弥。相澤と女の子を引き連れて、夜の街を練り歩いていた。すると、それをスマホで盗撮する人物が…。
それは撫!
女子たちを引き連れてカラオケバーに入る海里の写真を激写し、「いいこと思いついちゃった」と謎の笑みを浮かべる。マジ、怖すぎませんか?この人…。
そして、ジムで懸命にトレーニングするほこ美のスマホに、撫からのメッセージが届く。撫は海里と女子たちの写真とカラオケバーの情報をほこ美に送っていたのだ。なんというイジワル!
一旦は無視したほこ美だが、海里のことが気になって仕方ない…。
結局、海里のいるカラオケバーの前にやってきたほこ美は、そこで女子とキスする海里を見てしまう。しかし、ほこ美はもう、そんなことでは動じなかった!
グダグダに酔っ払って去ろうとする海里の腕をむんずと掴んで引き止めたほこ美は、「公募のこと、ごめんなさい。私が勧めたから」と謝罪。「ほっとけよ。帰れ」という海里に、ほこ美は「ほっとけない!」と言い返す。
「私に何ができるか、ずっと考えてて…」というほこ美に、海里は「じゃあ、やらせてよ」と下卑たことを言ってみるが、ほこ美はやっぱり動じない。
「あんたが現れてから、ずっと最悪の気分だよ」と吐き捨てる海里の手を再び掴んで、ほこ美は言うのだ。「いいよ、行こ!」と。
こういうシチュエーションだというのに、ムードもへったくれもないのがこの2人らしくもあり、そして、「チョロすぎ。だから男に騙されるんだよ」とボロボロになりながらも強がる海里が切なくもあり…。
そんなことを思っていると、視聴者の心を代弁するかのような言葉をほこ美は続ける。
「騙されてもいい。私、知ってるから。あなたが必死にもがいてることも、本当は強くて優しい人だってことも…。周りに迷惑かけないように、わざと遠ざけてることも…」
このシーン、「そうそう、ホントそう〜!ほこ美、そのとおり!」と、心で快哉を叫んだ女子も多かろう。全女子、海里に報われてほしいのだ!
そこまで聞くと、海里はほこ美の腕を掴んでベッドに倒し…、ほこ美はぎゅっと目をつぶって覚悟を決めるが…。やっぱり、海里は何もしなかった。「そうそう、海里はそうだよね〜」とここでも快哉である。
そして海里は、ほこ美から離れて座り、絞り出すように本音をさらけ出す。
「俺だってやろうとした。みんなが前に進むのを見て。けど、前に進もうとするたびに思い知らされる…」
ここで海里が思い浮かべるのは、富岡、そして大地の父が海里にぶつけた言葉たち。
「殴った方は忘れても、殴られた方は一生覚えているもんだ」
「大地を返してくれ!」
「どんなに悔やんでも、時間は戻せない。俺、どうしたらいい?」と、初めてほこ美に涙を見せる海里。その想いの切実さに、観る側の胸もつぶされそう…。けれど、ほこ美はここで海里を後ろ抱きにして言うのだ。力強く!
「世界中の人があなたのことをなんと言おうと、私がそばにいます。味方でいます。だから、自分を壊さないで」
ほこ美の言葉に、とめどなく溢れる海里の涙。「それでも前に進まなきゃいけない時は…」と言いながら、ほこ美は海里を抱きしめる手に力を込める。
「私があなたを殴ってやります。あなたのことが好きだから、私が殴ります」
第1話で新郎に捨てられ、転んで鼻血を流していたほこ美と同じ人物とは思えない、この頼もしさ!ボクシングを通して、そして、海里と出会ったことで、彼女は惚れ惚れするほど、強い女性に成長したのである。それがありありと伝わってくる、切なくも感動の名シーン!
見ているこちらも、海里に負けないくらい涙、である。ここへきて、ドラマのタイトルが全く違った意味合いになるところもニクい展開!
そんなほこ美の熱い想いに応えるように、ほこ美の腕をギュッと掴む海里。よかったね、海里…。そして、ほこ美…。こっちの涙もまだまだ止まりません…。
さて、次回からは新章スタート!想いが通じ合った2人だが、海里の過去の女性問題やら、大葉や撫の思惑やら、さらに相澤にも何か裏がありそう…。一筋縄ではいかない恋の行方、どうなっちゃう!?
第5話の視聴はこちらから
第6話の予告編はこちらから
海里は、ゆいとほこ美に後押しされ、ゆいが7年ぶりにセコンドを務める試合会場へ足を運ぶが…。海里は無事に試合を見られるのか?そして、意外な伏兵も判明する衝撃の第4話をレビュー!
ほこ美は、市役所のイベントで海里にカメラマンを依頼するものの仕事を放棄されてしまう。「クズ!」と責めるほこ美に「知ってる」と返す海里。だが、その彼の行動には裏があった…。
いよいよタイトル通りの展開へと突入し、今後のストーリーに大きく影響しそうな気になるポイントが続々登場!
TBSの連続ドラマへのレギュラー出演は2011年放送の『桜蘭高校ホスト部』以来、実に13年ぶりとなる。
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2024年は『パーフェクトプロポーズ』『あの子の子ども』『その着せ替え人形は恋をする』などドラマ・映画5作に出演
映画『十一人の賊軍』で山田孝之とW主演を飾る仲野太賀。2026年の大河『豊臣兄弟!』でも主演の仲野太賀の5作をピックアップ