『じゃあ、あんたが作ってみろよ』竹内涼真“勝男”、一方的なプロポーズからの成長に涙 最終回で夏帆“鮎美”に告げた最上級の愛とは
忍耐女と化石男の別れから始まった物語がついに完結。勝男が鮎美に告げた最上級の愛の言葉に、切なさと温かさが胸に迫った。

『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(TBS系)第4話では、鮎美(夏帆)の新しい恋人・ミナト(青木柚)の生態が明らかに。勝男(竹内涼真)の心配をよそに、鮎美は結婚を見据えてミナトと同棲を始める。幸せな生活が始まるかと思いきや、早くも鮎美とミナトの決定的な違いが浮き彫りになり、暗雲が立ち込めた。
※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。
鮎美は勝男にも「すごく好きな彼氏ができた」と伝える。しかし、ミナトは女性とすぐに付き合うが、すぐに別れる“大量消費型恋愛体質”だった。
椿(中条あやみ)と訪れたバーで偶然にもそのことを知ってしまった勝男は鮎美が心配で居ても立っても居られないが、所詮は元カレ。元カレから新しい恋愛に口を出されたら、大抵の女性はドン引きだ。できることと言ったら、せめて遠くから見守ることくらい。
ミナトを見かけ、尾行した勝男はそこで見たこともないくらい楽しそうな鮎美の姿を目撃する。「俺といる時、あんな笑ってたかなぁ?」とショックを受けながら、自問自答する勝男。スマホに残る写真の中の鮎美はいつも微笑を携えていた。
きっと鮎美は勝男といて楽しくなかったわけではない。ただ以前の勝男はジェンダーバイアスが強く、女の子はお酒が弱いもの、女の子は控えめであるべきと決めつけてきた。鮎美は、それに合わせていただけなのだ。
対してミナトはそういう先入観や固定概念が全くなく、鮎美がテキーラを飲んでも、デートにパーカーとGパンで現れても、バーで踊りまくっても、引くどころかかわいいと言ってくれる。だから、鮎美は安心して本当の自分をさらけ出せるのだろう。
しかし、尽くし癖だけはなかなか直らないようだ。ミナトに頼まれたわけでもないのに、部屋を掃除したり、手料理を作ったり、甲斐甲斐しく世話を焼く鮎美。「無理しなくていいよ」「外食でも宅配でも全然平気だし」とミナトに言われ、笑顔で対応するが内心はモヤモヤ。本当はただ喜んで欲しいし、結婚も見据えて貯金もしてほしいけど、重いと思われそうだから言えない。
鮎美と一緒にいるのに、他の女の子たちと飲み始めるミナト。それだって嫌なはずなのに、余裕ぶった態度を取り、オムライスを作ってミナトの帰りを待つ鮎美の姿が痛々しい。「我慢するのはもうやめた」と誓ったはずが、どんどん不満ばかりが募っていく。
そんな挙句、鮎美はミナトが元カノ・関田(芋生悠)と一緒にいるところを目撃する。ただ、チャラい最低な男なのかと言えば、少し違うようだ。勝男が「たくさんの人と付き合って別れたりするからって、一つひとつの気持ちが軽いとは限らないもんな」と語るように、ミナトは付き合っている間は相手のことをちゃんと好きなのだろう。
まだ付き合ったばかりなのに同棲に踏み込んだのは鮎美と少しでも一緒にいたいからだし、「鮎ちゃんみたいだなと思って」とサボテンを買って帰るほどには大切に思っている。元カノたちと友好関係が続いていることからも、ミナトが何かひどいことをしたというわけではなさそうだ。
一方で、彼はあまり先のことを考えず、常にフィーリングで生きている節がある。元カノにも未練や下心があるわけではなく、久しぶりに飲もうと言われたから誘いに乗っただけ。おそらく関田にも、「雨だから配達のついでに家まで送って」とでも言われたのではないだろうか。
チャラい飲み物だからと避けていたテキーラに挑戦すべく、南川(杏花)を連れて、たまたまミナトの酒屋を訪れた勝男。鮎美の元カレだと知っても、ミナトは敵対心をむき出しにするどころか、人懐っこくその懐に飛び込んでいく。
店の冷蔵庫には、鮎美が作ってくれたオムライスがあるし、家では鮎美が自分の帰りを待っている。でも条件さえ揃えば、ミナトは「一緒に食べません?」とトルティーヤを食べ始めてしまう男なのだ。
「鮎美のこと任した」と託す勝男のかっこよさを、「鮎ちゃんは誰かに任せなくても大丈夫。だって強いですから。僕らよりずっと」とあっさり上塗りするミナト。たしかに鮎美は勝男が思っている以上に打算的で逞しい。だけど、一方で相手に尽くしすぎて、自分が苦しくなってしまう弱いところもあるのだ。だから、ミナトのような超マイペース男とはすこぶる相性が悪いのではないだろうか。
「食器用洗剤は植物性ね。鮎美は安いのでいいって言うけど本当は手が荒れやすいから。それからトイレットペーパーはダブルね。鮎美はシングルでいいって言うけど、本当はダブルが好きだから。それから、ときどき高いアイス買ってあげて」
勝男がしたミナトへの“引き継ぎ”に、鮎美が勝男と長続きした理由が詰まっていた。勝男は鮎美が尽くしてくれることを当たり前だと思っていたわけではない。ちゃんと感謝もしていたし、鮎美のことをよく見て、自分なりに恩返しをしていたのだ。勝男が自分の知らない鮎美を知ろうとするように、鮎美も自分が知らない勝男の魅力に気づいてくれることを願う。
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忍耐女と化石男の別れから始まった物語がついに完結。勝男が鮎美に告げた最上級の愛の言葉に、切なさと温かさが胸に迫った。
大成功の初日を終え、俳優としての想いをぶつけ合う白崎と羽山。その後ふたりは、白崎の誕生日を祝うために羽山が予約していたホテルへと向かう。
第9話では、勝男と鮎美に最大の試練が訪れ、互いの存在に救われる。恋人同士だった頃よりも遥かに自然体で、楽しそうな2人の雰囲気に視聴者から感動の声が上がった。
勝男の母・陽子が大分から来襲。自分の世話を焼く陽子に、勝男がある思いを伝える。「男は外で稼ぎ、女は家庭を守る」という価値観の下で生きてきた親世代を否定せず、そのアップデートを描いたエピソードが視聴者から大きな反響を呼んだ。
物語も終盤に差しかかり、勝男と鮎美の復縁に関しては視聴者からもさまざまな意見が上がっている。
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